続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「ラーメン 凪」【浅草】

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◆「ラーメン 凪」【浅草】

 

 ◎「すごい煮干しラーメン(細麺)」八九〇円

 

 …生きる希望として、藁をも縋る様に崇め奉った週末の休日も呆気無く終わり、

  今週も、有り触れた毎日が始まってしまい、絶望の淵に立っている。

  そんな中、朝から汗を掻き乍ら、満員電車で失禁、もとい、出勤し、

  月曜日の陰鬱な気持ちを抱え乍ら業務を熟し、気付けば十三時半過ぎ。

  今日は運良く、独りぼっちで昼御飯を摂りに出る幸運に恵まれ、

  仕事の合間を縫って、そそくさと「松屋」方面へと歩き出す。

  「松屋」の近くに「松屋」は在るがね…。

  向かう先は、八月九日、長崎原爆忌に新規開店したと情報が齎された此方へ。

  我が街にも「大宮東口店」が三年前に新規開店し、二度御邪魔し、

  今年五月には「煮干つけめん ラーメン凪 大宮南銀通り店」が新たに出来るも、

  其方は未訪なので、すっかり多店舗展開だが久し振りに味わおう。

  浅草二丁目の交差点の角っこに巨大な赤い提灯が見え、店外に券売機が設えられ、

  無難に「すごい煮干しラーメン(細麺)」の食券を購入して店内へ。

  「にぼらっしゃい!」の声に迎え入れられ、僅かな空席にヨッコイショーイチ。

  女中さんに食券を手渡すと、此方のラーメンは初めてかと問われ、

  今は「ラーメン凪 豚王 渋谷店」へと転換した「ラーメン凪 煮干王」や、

  今は「すごい煮干ラーメン凪 西新宿7丁目店」と改称した「煮干王 西新宿店」、

  勿論、「大宮東口店」でも経験済みなので、童貞ではない旨を告げると、

  細かい煮干しラーメンの説明は端折られ、辛いテレレは大丈夫かと訊かれ、

  問題無いと御願いし、冷水を汲み、出来上がりをヂッと待つ。

  其れにしても、場所柄、致し方無いが、中華人民共和国人は一定数紛れ込むわね。

  「煮干が苦手な方はご遠慮下さい」と有るにも拘わらず、彼奴等は御遠慮しない。

  右隣で一家三人、年端も行かない糞餓鬼も啜っているが、まあ、残すだろう…。

  不思議なもので、半島があれだけやらかして呉れるので、何と無くだが、

  中華人民共和国人が良い人間に見えて来る様な気がしないでもないから嗤える。

  比較するものが有るからだが、思い出すのは、野村沙知代が出て来た時に、

  落合信子が随分と良い人に見えた様な、そんな感覚を思い出す…。

  其れはさて置き、一〇分程で盆に乗せられてラーメンが差し出される。

  まあ、驚きやしないが、久し振りに頂くのも宜しいわね。

  先ずは蓮華を手に取り、プースーから啜ろう。

  茶色に近い洋灰色をした其れは、ヂャリっとした煮干しの粉末の舌触り。

  甘目の味わいで、兎にも角にも煮干しの風味が強烈だ。

  二〇種類以上の贅沢な煮干しを惜し気も無く、一杯当たり六〇グラム以上使用、

  そんな能書きが簡単に納得出来てしまう程に、煮干しが主張している。

  日本全国の漁場から届けられる煮干しを吟味し、数え忘れる程に研究し、

  編み出した特殊な製法で日夜、修行を積んだ職人が作り出していると言う。

  分厚い油層がこってり感を演出し、プリン体の旨味も存分に染み出している。

  麺は系列会社「新宿だるま製麺」製で、真っ直ぐな細麺はと言うと、

  煮干しラーメンの名店に見られるバツっと千切れる低加水麺と言う感じは無く、

  スルスルと入って来る通り良い麺で、啜り心地は先ず先ず。

  そして、「いったん麺」と言う幅広のピロピロした紐皮饂飩の様な物が入り、

  餺飥、棊子麺、雲呑の様な趣きすら感じられる。

  具の上には、「海の辛銀だれ」と呼ばれるテレレがぶっ掛けられている。

  海の米と言われる鰯の抽出液を余す事無く、漁師より伝わる調理法に、

  数十種類の調味料を合わせて、数日寝かせた自慢のピリ辛の旨味ダレらしい。

  確かに、魚っぽさが感じられるが、プースーに溶け出すに連れ、辛さが増す。

  尾籠な話で恐縮だが、先程、排便をしたらば、件の辛いテレレの所為で、

  尻の穴毛が根刮ぎ全焼するかの様な熱さに見舞われ、雪隠で悶絶したのだが…。

  閑話休題

  叉焼はと言うと、若い婦女子の肉襞色を思わせる低温調理の綺麗な桃色で、

  むっちりとした食感と、しっとりとした舌触りが心地好く、予想外の旨さに吃驚。

  「柔らか三元豚ローストポーク」と銘打っている様だ。

  最後はプースーは飲み干せず、プリン体フェチの風上にも置けない駄目人間。