続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「つけ麺 欣家」【西台】

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◆「つけ麺 欣家」【西台】

 

 ◎「スペシャルつけめん」一一六〇円+「麺中盛り(100g)」一〇〇円

 

 …生きる支えだった週末の休日も、颱風と共に過ぎ去ってしまおうとしている。

  昨日は「鈴木茂☆大滝詠一を唄う!!Tribute live」の切符も買えず、

  悲嘆に暮れ、絶望の突端に立たされ、夕方は歯科医に掛かり、何も良い事が無く、

  此の先一体、如何やって生きて行けば良いのか、そして僕は途方に暮れる…。

  今朝は八時前に、ぐったりとして起き出し、寝起きなのに疲労感満載。

  午前中は極めて自堕落に、非生産的に、朝寝をしつつ過ごす。

  十一時半に成り、未だ、颱風がいらっしゃる気配も無いので、休日最後の昼餐に、

  少し足を伸ばして、つるつるした物を啜りに行こうと思い立つ。

  何を頂こうか、其の前に一時間以上悩み続けては居たのだが…。

  結局、悩みに悩み、今から十数年前に一度だけ御邪魔した事の有る此方へ。

  当時はこってりとした豚骨ラーメン命で、魚介系の旨さ、其の何たるやも分からず、

  何と無くの印象しか残っていなかった為、今改めて、じっくりと味わってみたい。

  尤も、此方は成増の名店「中華めん処 道頓堀」の味に魅せられて、

  御主人が独学で完成させた様なので、間接的に「道頓堀」の味も堪能出来そう。

  きっと大行列だろうから、とてもじゃないが無理なので…。

  颱風接近の影響か、国道十七号線新大宮迂回路も順調に流れ、十二時半に到着。

  近隣の時間貸し駐車場に停めて向かえば、店外に待ちは無く、木戸を開けて入店。

  生憎の満席の様なので、椅子に座り、献立表を眺めて暫し待ち、其の間に発注。

  一〇分程で席が空いて案内されてヨッコイショーイチし、冷水を呷る。

  十三時を廻り、店内のテレヴィヂョンは男子孔球中継へと変わり、

  空腹感も高まった所で、十数年振りの御対面と成るつけ麺の御出座し。

  いやはや、具の盛り沢山加減と来たら、此りゃ心丈夫で頼もしい。

  先ずは、其の大量の具をつけ汁に移すが、バラ肉を巻いた叉焼一枚、大量の麺麻、

  海苔二枚を入れた所で、既に警戒水位を超え、決壊寸前と成ったので一旦中止。

  麺を浸す余地だけを残し、麺を手繰って浸して啜る。

  つけ汁は表面に油層が構築されており、こってり感が有り、香味油たっぷり。

  九十九里産平子煮干し、天然利尻昆布、厳選した鰹節、鯖節をふんだんに使い、

  調和が取れたスープと謳うつけ汁は、魚介の旨味が漲り、出汁が迸る旨さ。

  当時の味わいとは随分と異なる印象だが、新規開店した当初、最初に頂いた時は、

  いわき産の目光を使用した出汁だった様で、東日本大震災を境に材料調達に苦慮し、

  試行錯誤の結果、今の此の煮干しを中心とした出汁を編み出した様だ。

  麺は中太のつるつるとした口当たりの艶やかな自家製麺

  箸で手繰るのも難儀しそうな程の光沢感を持った多加水麺で、瑞々しさが有り、

  もっちりとした腰と弾力も有り、全卵を使用し、小麦の風味も豊か。

  中盛りで三五〇瓦と言う量だが、するすると入って来る。

  具はつけ汁には最初から刻み叉焼、麺麻、茹で玉子半個、海苔一枚が標準装備。

  其処に更に、バラ肉を巻いた叉焼一切れ、豚の角煮の三枚肉の様な叉焼二切れ、

  更なる追い麺麻、味付け玉子、海苔二枚、若布と強力な布陣。

  肉は叉焼と言うより、色白で煮豚と言った趣きで、味付けは薄目だが、

  つけ汁の熱に因って脂身は蕩け、赤身の部位はしっとりとして軟らかい。

  麺麻は此方では「竹の子」と呼び、シャキシャキとした歯触りで上品な味付け。

  味付け玉子は黄身がどぴゅっと飛び出しはしないが、半熟加減でねっとり濃厚。

  若布は「道頓堀」のつけ麺に倣った形か。

  此れだけ具が充実していると、明日からの一週間、乗り切れそうな錯覚に陥る。

  錯覚でも何でも良いから、平穏無事に過ごせれば良い。

  最後はつけ汁をグイッと飲み干して腹がくちいが、会計を済ませて退店。

  明朝は始発から國鐵は運転を放棄すると言うが、勤めに出られるのかしら…。