続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「中華ソバ ビリケン」【浅草】

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◆「中華ソバ ビリケン」【浅草】

 

 ◎「冷やし担担麺(味玉入り)」九五〇円

 

 …月曜日。

  今週も何とか、週末の休日へと逃げ込み、束の間の平安を迎えているが、

  早くもサザエさん症候群を患い始め、来たるべき週明けを気に病んでいる。

  生きていると言うのは実に大変だ。

  生まれて来たいと願った訳ではなく、両親が上に成ったり下に成ったり、

  布団の上で格闘したが為に出来てしまったに過ぎないのに…。

  さて、話は遡って月曜日。

  週明けの重苦しい、鈍痛を孕んだ様な気持ちの中、溜まった業務を熟す。

  そんな御褒美とばかり、独りぼっちで昼御飯に出る機会に恵まれる。

  月曜日と言うのは、定休日の店が多く、「富士らーめん」も「らーめん 改」も、

  お気に入りは悉く閉店ガラガラなので、其の「らーめん 改」の二号店で、

  七月二十九日以来、二ヶ月振りの此方へと御邪魔してみる。

  御目当ては、夏季限定の「冷やし担担麺」。

  店内に入り、券売機で食券を購入し、中程の止まり木にヨッコイショーイチ。

  食券を手渡し、冷水を注ぎ、真夏の陽射しの中を歩いて火照った身体を冷却。

  厨房内は御店主を始め、四人体制と大所帯で、流石は繁盛している企業だ。

  一〇分強の後、瀟洒な丼に盛り付けられた「冷やし担担麺」の御出座し。

  こうも暑いと、冷たく、喉の通りが良い物が助かる。

  先ずは蓮華を手に取り、プースーから啜ろう。

  白濁した、マー油入り豚骨スープを思わせる色合いで、期待が高まる。

  一口啜ると、胡麻のコクと円やかさが一気に押し寄せ、滑らかな口当たりで、

  後から仄かに魚介の風味が追い掛けて来て、一味違った担々麺に仕上がっている。

  胡麻と魚介出汁が効いた動物系不使用のスープに、秘伝の「コクウマペースト」を

  入れ、香り高い数種の山椒と唐辛子の辣油を合わせていると言う謳い文句。

  山椒の痺れる感覚が心地好く、辣油の辛味は胡麻の円やかさで抑えられている。

  麺を手繰れば、豚骨ラーメンを思わせる細麺で、只でさえ腰が効いているのに、

  其れを冷水で確りと〆てあるので、噛み切るのが容易じゃない程に腰が凄い。

  冷麺の様な弾力を感じ、前歯と唇で噛み切る際のバツっと言う食感が快感!

  「カイ…カン」と言って機関銃をぶっ放しそうに成るのを何とか我慢する。

  具は挽き肉、干し蝦、小型品種の蕃加、三つ葉、白髪葱、追加した味付け玉子。

  プースーが冷たいので、其の熱で軟らかさを取り戻す事は無いが、

  甘目の味付けで、黄身がねっとりとして、滋養溢れる味わい。

  最後はプースーを全て飲み干し、胡麻の養分、セサミンを残らず摂取したが、

  若大将の様には若々しくは成れないポンコツおぢさん…。