続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「ファミリー食堂 山田うどん食堂 さいたま丸ヶ崎店」【東大宮】

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◆「ファミリー食堂 山田うどん食堂 さいたま丸ヶ崎店」【東大宮

 

 ◎「スタミナパンチ丼セット(冷・たぬきうどん)」六九〇円

 

 …生きる支えの週末の休日が、如何言う訳だか、終わってしまうらしい。

  こんな心細い事が有って良いのかと、今、不安と恐怖に戦慄き、打ち震えている。

  明日から一体、如何やって生きて行けば良いのか、丸で分からない。

  此の世知辛く生き辛い、針の筵の様な世の中を渡り歩く自信は此れっぱかりも無い。

  精神安定剤を酒で押し流したい気分で、心のぞみぞみが止まらない…。

  そんな日の日中は、食糧の買い出しがてら、十一時過ぎに家を飛び出す。

  先ずは、参議院埼玉選挙区補欠選挙、キヨシとタカシの一騎打ちの投票を済ませ、

  国民としての義務を果たしたら、さて、昼御飯かしらね。

  月給日直後から散財しては身が持たないので、抑える時は抑えよう。

  安価に饂飩を頂こうと、「日高屋」、「ぎょうざの満洲」、「しまむら」と並ぶ、

  埼玉県が誇る大企業、山田食品産業株式会社が営む「山田うどん」へ。

  彼是、一〇年近くは御邪魔していないだろうか。

  昨年辺りに新規開店した、東京環状沿いの「さいたま丸ヶ崎店」へと急行する。

  十一時四十五分に到着し、空いている席にヨッコイショーイチ。

  真新しい店内は、此方の連鎖店の印象を一新させ、清潔感が有って宜しいわね。

  献立表を捲り、暫し、熟考に入る。

  其処で導き出した答えが、土日祝限定と言う「埼玉B級グルメセット」から、

  「山田うどん」と言えば「パンチ」なので、昨晩、「もつ煮本舗 まるぶん」の

  軟らかくて旨いモツ煮込みを頂いたばかりだが、其の「パンチ丼」に、

  主役の饂飩が付く組み合わせを、残暑が厳しいので冷やし狸饂飩で発注を済ます。

  冷水を汲み、グイっと呷り、正午前の緩やかな時間の流れの中をヂッと待つ。

  一〇分程で、盆に乗せられて腕白な丼が配膳される。

  別皿の生玉子を先ずは攪拌し、「パンチ丼」へとぶっ掛けたら、さあ、掻っ込もう。

  「山田うどん」一番人気の献立で、国産豚モツを大釜でじっくり煮込んだ、

  軟らかいモツ煮込みと言う謳い文句で、昔の記憶からしたら、随分と軟らかく、

  護謨の様な感じは丸で無く、進化しており、ぷるんとして旨いじゃないか。

  具はモツ、麺麻、糸蒟蒻と言うのが懐かしく、此れに生玉子が絡んで円やかで、

  大量の葱の風味と、紅生姜の爽やかさが心地好く、腕白には堪らない丼だ。

  饂飩はと言うと、国産小麦一〇割と言う謳い文句で、もっと病人食の様な、

  ふにゃふにゃな麺の記憶だったが、冷やしと言う事も有ってか、

  学校給食のソフト麺に少し腰を与えた様な食感で、冷やっこくて良いわね。

  天かすがつゆに染み出し、若布と葱と言うのもさっぱりして良い。

  思いの外、六九〇円の割りには美味しく頂いてしまい、貧乏舌を露呈する…。