続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「煮干し中華そば 麺屋 熱翔」【浅草(つくばエクスプレス)】

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◆「煮干し中華そば 麺屋 熱翔」【浅草(つくばエクスプレス)】

 

 ◎「特製鬼煮干し中華そば」九八〇円

 

 …火曜日。

  いやはや、今週も命辛辛、何とか瀕死の状態で週末の休日に逃げ込んだ感じ。

  漸く残暑も収束した感は有るが、帰路、地下鉄から国鉄への乗り換える為、

  階段を上り、上野駅の低層の乗降場の端から端迄を足早に歩いて乗り込めば、

  車内は暑く、下手をしたら暖房が点いていて、毎日汗だく…。

  如何考えたって、冷房を効かせるべきだろうに。

  汗を拭う為の大き目の輪奈織の綿織物が手放せない。

  初秋だが、未だ未だ快適には過ごさせて呉れない様だ…。

  さて、話は遡って火曜日。

  汗だくの過酷な毎日だが、此の日は運良く、独りぼっちで昼御飯を摂れる。

  此の機会を活かすべく、十三時四〇分に外へ飛び出し、解放された一時を味わう。

  浅草方面へと歩き出し、観光客よりも多い人力車夫を掻き分けて浅草寺を尻目に、

  六区の方向へと曲がり、裏路地に迷い込む。

  「たぬき通り」に突如として現れた巨大な赤提灯と真新しい外観の此方。

  今年の三月二十五日に新規開店したと言う、煮干しラーメン店。

  扉を開けて中に入れば客の姿は無く、先ずは券売機で食券を購入する。

  「煮干し中華そば」、「濃厚煮干し中華そば」、「濃厚煮干しつけ麺」と有るが、

  更に其の上の「鬼煮干し中華そば」が目当てなので、折角なので、

  「特製鬼煮干し中華そば」の釦を押してしまう辺り、堪え性が丸で無い…。

  御店主に食券を手渡すと、御飯を付けるかと訊かれ、悪い癖が抜け切らず、

  「御願いします」と答えてしまう駄目人間…。

  そして、貸し切り状態なので、食卓席に案内されてヨッコイショーイチ。

  冷水を呷り、束の間の息抜きの時間、ゆっくりと出来上がりをヂッと待つ。

  厨房内は御店主一人体制で、ローカル岡と同じ編成。

  一〇分程ぼんやりしていると、ラーメンが配膳される。

  洋灰色はしていないが、中々にパンチが効いていそうだ。

  先ずは蓮華を手に取り、プースーから啜ろう。

  おおっ、ヂャリっと煮干しの粉末の舌触りと共に、濃厚なプリン体が押し寄せる。

  煮干しには拘っている様で、日本各地から季節毎に厳選する良質な片口煮干しと

  鯖、潤目、鰯の節、道南産昆布を配合し、じっくり旨味を抽出した煮干し出汁に、

  新鮮な国産鶏を長時間煮込んだ膠原質たっぷりの鶏白湯を合わせたと言う。

  煮干しの風味は元より、動物系の濃厚なぺとっとした円やかな味わいが心地好い。

  麺は加水率低目の特注の中細の真っ直ぐな麺を使用との事で、

  「自家製麺 伊藤」の様な、噛むとヴァツっと千切れる悦楽的な麺ではないが、

  気持ち軟らか目の印象だが、プースーとの絡みも良く、此のプースーに合っている。

  さて、具の叉焼は小振りだが六切れ入り、周囲が軽く炙られた物。

  ぷるんとした脂身の旨さと、程好い噛み応えを持たせた赤身の肉質が良い。

  此れを御数に御飯を頬張るのも良く、家系ラーメン宜しく、五枚の海苔に、

  たっぷりとプースーを吸わせ、此れで巻いて頂くのも勿論素晴らしい。

  味付け玉子は箸で持っただけで半熟加減が分かる程のぷるんぷるん。

  具は他に麺麻、葱、刻み玉葱。

  齧れば黄身がどぴゅっと飛び出し、口内に黄色い液状の物が射出される。

  中盤以降、卓上の調味料を投入して味を変えてみる。

  「煮干し粉」は更にプリン体が増し、より一層ヂャリっとした舌触りに成り、

  「自家製辛味(辣油ベース)」は、唐辛子を自家製辣油でゆっくり加熱した物で、

  数滴で風味が変わり、正に入れ過ぎ注意だが、味の変化が愉しめる。

  最後はプースーを飲み干し、存分に尿酸値を上昇させて退店する社会不適合者…。