続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「中華ソバ ビリケン」【浅草】

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◆「中華ソバ ビリケン」【浅草】

 

 ◎「担担麺味玉入り」九五〇円

 

 …水曜日。

  今週も何とか、襤褸雑巾の様な状態で週末の休日に逃げ込む。

  毎日毎日、縮こまって萎縮して、「済みません」、「御免なさい」と言う言葉を、

  一体何回使うのだろうかと言う程で、本当、生まれて来て御免なさい…。

  只でさえ、歳を取って手足が縮んで来ると言うのに、心も縮んでしまって、

  丸で、冬場の寒さで胡桃の様に成った玉金袋の様だ…。

  さて、話は遡って水曜日。

  そんな惨めな僕への御褒美の様に、此の日は運良く独りぼっちで、心置き無く、

  食べたい物を頂く機会に恵まれ、水を得た魚の様に、十三時半過ぎに外へ脱出。

  「らーめん 改」に向かおうと思うも、念の為、呟きを確認してみれば、

  お気に入りの「煮干つけ麺」の仕込みが追い付かず、「貝塩らーめん」のみと言う。

  其れならばと、二号店の此方へと、九月三〇日以来、五十一日振りに御邪魔する。

  店内に入り、券売機で食券を購入するが、前回は「冷やし担担麺」の季節だったが、

  今は通常の「担担麺」に戻っているので、味付け玉子入りにしてみよう。

  店内は満席の為、食券が回収された後、外で待つ様にと促され、

  涼風の中、売れない売春婦の様にぽつんと立って五分待ち、漸く店内へ。

  止まり木にヨッコイショーイチし、冷水を汲んでグイッと呷ってヂッと待つ。

  厨房内は御店主含め、男性三人、女性一人の四人編成で、人気店振りが窺える。

  さて、一〇分程で「担担麺味玉入り」の御出座し。

  先ずは蓮華を手に取り、プースーから啜ろう。

  前回の「冷やし担担麺」同様、胡麻と魚介出汁が効いた動物系不使用のスープに、

  秘伝の「コクウマペースト」を入れ、香り高い数種の山椒と唐辛子の辣油を

  絶妙な均整で配合した物と思われるが、とろみが有って濃厚さも害っていない。

  山椒の痺れる感覚が心地好く、辣油はプースーが熱い分、辛く感じられる。

  麺は細麺で、「冷やし担担麺」の様に冷水で〆ては居ないので、

  強靭な腰と弾力は無いが、ぱつんと千切れるしなやかな食感が印象的。

  中盤からは卓上の酢を少し多目に回し入れる。

  未だ残暑が続いている為、此の辛さも相俟って、おぢさん汗だく…。

  酢が辛味を緩和して呉れ、円やかに成り、此の食べ方が好きだ。

  具は肉味噌、白髪葱、水菜、着の身着の儘木の実ナナ

  味付け玉子に関しては、安心、安定の出来栄えで、甘目の味付けで、

  黄身はねっとりと半熟で、プースーと合わせて頂けば最高に旨い。

  最後は、風呂上がりの小兵力士の様な汗だくに成りつつプースーを飲み干し、

  外に出れば涼しいが、舌に山椒の痺れが残ってヨイヨイの様な状態のおぢさん…。