続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「QUEEN+ADAM LAMBERT THE RHAPSODY TOUR」@さいたまスーパーアリーナ

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遂に、二〇二〇年の三つの生きる希望の内の一つである此の日が遣って来た。

もう彼是、四半世紀もの間、敬虔な女王陛下崇拝者をしているが、

まさか、メイ師匠、テイラー師匠と同じ空間に居られるだなんて夢の様だ。

業務上、此の切符を特別に、定価に手数料を加えた価格で斡旋して貰い、

十六時半には会場入りし、来たるべき時をヂッと大人しく待つ。

マーキュリー師匠は鬼籍に入ってしまって居ないが、御存命なら今年で七十五歳。

そんな事に思いを馳せ、夢の様な二時間強はあっと言う間に過ぎ去る…。

 

「QUEEN+ADAM LAMBERT THE RHAPSODY TOUR」

 @さいたまスーパーアリーナ(二〇二〇年一月二十五日)

 

 1.Innuendo(intro)

 2.Now I’m Here

 3.Seven Seas Of Rhye

 4.Keep Yourself Alive

 5.Hammer To Fall

 6.Killer Queen

 7.Don’t Stop Me Now

 8.Somebody To Love

 9.In The Lap Of The God…revisited

10.I’m In Love With My Car

11.Bicycle Race

12.Another One Bites The Dust

13.I Want It All

14.Teo Torriatte(Let Us Cling Together)

15.Love Of My Life

16.’39

17.Doing All Right

18.Crazy Little Thing Called Love

19.Under Pressure

20.Dragon Attack

21.I Want To Break Free

22.You Take My Breath Away(intro)

23.Who Wants To Live Forever

24.Antonin DvorakーSymphony No.9 in e 

   minor ❛From The New World❜,op.95

   ーii.Largo~Guitar Solo

25.Tie Your Mother Down

26.The Show Must Go On

27.I Was Born To Love You

28.Radio Ga Ga

29.Bohemian Rhapsody

EC1.Freddie Ay-Oh

EC2.We Will Rock You

EC3.We Are The Champions

~God Save The Queen

 

-QUEEN-

Gt、Vo:Brian May

Dr、Vo:Roger Taylor

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Vo:Adam Lambert

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Key:Spike Edney

B:Neil Fairclough

Per:Tyler Warren

 

定刻より一〇分遅れ、場内に音が鳴り響く。

オリジナルメンバーでの最後のアルバム『Innuendo』の表題曲、

「Innuendo」の荘厳なオーケストラヴァージョンが重厚感たっぷりに流れる。

そして、写真の「Q」を模したロゴマークのセットが上へと競り上がると、

初期のロックの名曲「Now I’m Here」で幕が開く。

メイ師匠の影が浮かび上がると、ランバートの旦那、テイラー師匠の姿も御出座し。

まさか、こんな日が来るとは、夢か現か幻か、俄かに信じ難い感覚…。

ピアノのイントロが秀逸な「Seven Seas Of Rhye」、

デヴューシングル「Keep Yourself Alive」と初期の曲に悶絶。

「LIVE AID」でも演った「Hammer To Fall」の後は、

ランバートの旦那がピアノの上に座り乍らの「Killer Queen」。

曲終わりにランバートの旦那が、メイ師匠、テイラー師匠を「Regend」と紹介。

遠目でテイラー師匠を見ていると、仲代達矢なんじゃないかと思う程…。

「Don’t Stop Me Now」、「Somebody To Love」と、

中期の飛ぶ鳥を落とす勢いのヒット曲を立て続けに演られた日にゃ、ぢゅわっとする…。

 確りとテイラー師匠のソロ「I’m In Love With My Car」も。

ランバートの旦那がハーレイデイヴィッドソンに跨って「Bicycle Race」、

ディーコン師匠作の「Another One Bites The Dust」、

後期のメイ師匠作「I Want It All」で一段落。

すると、今度はメイ師匠が単独で、アコースティックギターを手に登場。

「オハヨウゴザイマ~ス、オゲンキデスカ?コンバンワ~」と笑いを取り、

「マタニホンニキテウレシイデス」と「Teo Torriatte」へ。

場内は暗転し、皆一様にペンライトや携帯電話の灯りを振り、「Love Of My

Life」の大合唱と成れば、丸で新興宗教の大規模祭礼の様な雰囲気。

今、何かと大変な杏のお気に入りと言う「’39」、ロジャー師匠が登場しての、

QUEENの前身バンド・SMILE時代の「Doing All Right」。

再びバンド編成に戻って、「Crazy Little Thing Called

Love」、デヴィッド・ボウイとの共作「Under Pressure」、

ロジャー師匠のドラムソロから、サポートメンバーの紹介がてら「Dragon 

Attack」と渋い所を挟み、メンバー全員が女装と言うプロモーション

ヴィデオが有名な「I Want To Break Free」と続く。

悲しげな「You Take My Breath Away」のイントロが流れ、

「Who Wants To Live Forever」に入る。

題名の通り、誰が永遠に生きて居たいと思うだろうか…。

そして、メイ師匠が単独で、名器「レッド・スペシャル」で奏で始める。

定番のインスト曲「Last Horizon」と見せ掛けて、じっくり聴けば、

ドヴォルザーク親方の「交響曲第九番新世界より』~第二楽章 Largo」。

日本で流布されている所の、林間学校で必ず歌わされる「遠き山に日は落ちて」。

メイ師匠特有の特徴的な音色が噎び泣く様に響き、心の琴線に触れて来る。

終盤は、見詰め合う視線のレイザービームの様に、光線を駆使した照明で、

「Tie Your Mother Down」、晩年のフレディ師匠が思い起こされる

「The Show Must Go On」と続き、ランバートの旦那が意味有り気に

「トーキョー」と呟いて歌い出したのは、日本ではキムタ君のドラマで流行した、

フレディ師匠のソロ曲の再レコーディング版の「I Was Born To 

Love You」と来れば、個人的には此れが会場の最高潮の盛り上がりと感じた。

当然乍ら、フレディ師匠の生前のライヴで演った事も無いので、此れは凄かった…。

さて、此処からは予定調和、「水戸黄門」の終わり十五分と言った流れ。

「Radio Ga Ga」では手を叩いて歌い、本編の最後は此れ以外に無い。

二〇〇二年に「英国史上最高のシングル曲」の一位に選出された曲、

「Bohemian Rhapsody」。

もう、何も言いますまい。

一旦、舞台上から捌けて暗転し、会場は拍手で呼び込む。

画面には、一九八六年の最後のツアーのウェンブリースタジヂアムでの公演の

「Kind Of Magic」後のフレディ師匠の「Ay-Oh」が映し出される。

其れに合わせて聴衆も「エーオ!」と応え、何かの自己啓発セミナーの様相。

其の後は大團圓に向かうべく、「We Will Rock You」、「We 

Are The Champions」の大合唱で、最高の締め括り。

最後は、何かと揺れているグレートブリテン及び北部アイルランド連合王国国歌

「God Save The Queen」で夢の様な時間も御終い…。

ランバートの旦那を真面に聴くのは初めてに近いが、フレディ師匠とは毛色が違うが、

伸びやかな圧倒的な声量と歌唱力は、メイ師匠、テイラー師匠が惚れ込んだだけある。

翌日の公演の切符も購入すれば良かったと悔やむ程で、兎にも角にも、

素晴らしい瞬間に立ち会え、此の空間に身を置く事が出来たのは最高の冥途の土産だ…。