昨年後半に初めて御邪魔して以来、一、二ヶ月に一遍程度だが、
刺身と烏賊の塩辛を買い求めている「赤柴魚店」。
街の魚屋さんと言う雰囲気が堪らなく、昭和一〇年創業と言う昔乍らの鮮魚店。
冷蔵の陳列棚には、刺身用の柵が食品用樹脂薄膜で包装され、
手書きの価格が記されてあり、其れを発注し、其の場で捌いて盛り付けて呉れる。
今日は「中とろ」、「本ダイ」、「赤イカ」、「まぐろ中おち」等の中から、
「特上(赤身)」、「キンメ」、「スルメ」を選択し、休日最後の晩酌の当てに。
今や、買い物と言えば大型食料品店ばかりで、勿論、「角上魚類」も良いのだが、
酒呑みに成って以来、こう言う町場の鮮魚店で、肴を購入するのに憧れている。
此れが、徒歩数分と言う至近距離に在るのが最良だが、そうも行かないので、
偶にしか御邪魔出来ないが、こう言う店はずっと存在して欲しい限り。
魚に違った味わいが加味されるのだ。