◆「元祖田舎っぺ 北上尾店」【北上尾】
…昨晩は、今は無き「和彩楽酒 かもん」、「和匠喜酒 かもん」の常連だった方達と、
其のマスターが今勤めている「季風亭」に出掛け、旧交を温める。
思い出話、馬鹿話に花を咲かせ、久し振りに楽しい時間を過ごす。
如何せん、此処最近、家でも仕事でも、気が休まるのは便所だけなので…。
最終電車の一本前で帰宅し、風呂にも入らず、寝床に潜り込む。
例によって、大量飲酒後は失神した様に轟沈し、夜中には確りと排尿に起き、
朝目覚めれば八時半を廻っており、ボーっと身体が動ける様に成るのを待つ。
一時間程、休日の朝を堪能するべく、自堕落に暮らし、九時半過ぎに床から這い出す。
普段の仕事の日の朝も、此れ位に余裕が有れば辛くないだろうに…。
珈琲を飲み、風呂に入り、テレヴィヂョンを観、のんべんだらりんと過ごす。
十一時半を過ぎ、大分、空腹感が目立って来たので、買い物がてら北上尾へ。
北上尾と言えば、武蔵野饂飩の名店の此方に決まっている。
店頭には待ちが発生しており、相変わらずの人気振り。
帳面に名前を記し、寒風の中、待つ事一〇分。
漸く店内へ…。
其のマスターが今勤めている「季風亭」に出掛け、旧交を温める。
思い出話、馬鹿話に花を咲かせ、久し振りに楽しい時間を過ごす。
如何せん、此処最近、家でも仕事でも、気が休まるのは便所だけなので…。
最終電車の一本前で帰宅し、風呂にも入らず、寝床に潜り込む。
例によって、大量飲酒後は失神した様に轟沈し、夜中には確りと排尿に起き、
朝目覚めれば八時半を廻っており、ボーっと身体が動ける様に成るのを待つ。
一時間程、休日の朝を堪能するべく、自堕落に暮らし、九時半過ぎに床から這い出す。
普段の仕事の日の朝も、此れ位に余裕が有れば辛くないだろうに…。
珈琲を飲み、風呂に入り、テレヴィヂョンを観、のんべんだらりんと過ごす。
十一時半を過ぎ、大分、空腹感が目立って来たので、買い物がてら北上尾へ。
北上尾と言えば、武蔵野饂飩の名店の此方に決まっている。
店頭には待ちが発生しており、相変わらずの人気振り。
帳面に名前を記し、寒風の中、待つ事一〇分。
漸く店内へ…。
◎「名物きんぴら」二一〇円
…席に通され、発注を済ませる。
此方と来れば、此の金平牛蒡と、「肉ねぎ汁 大盛うどん」、「ほうれん草」を発注し、
直ぐに「名物きんぴら」が運ばれて来る。
そうそう、此れ此れ。
野菜嫌いの僕でも、此の金平牛蒡だけは、寧ろ率先して、好んで頂く。
胡麻油と香ばしさとコク、そして、一味唐辛子のピリッとした辛味が絶妙で、
極太の牛蒡と人参は、程好い歯触りを残しつつも柔らかく、シャキッと言う食感が良い。
夢は、此の金平牛蒡を摘みに麦酒を呑む事。
甘過ぎず、辛過ぎず、旨過ぎず、もとい、十分に旨い。
◎「肉ねぎ汁 大盛りうどん」七三五円+「ほうれん草」一〇五円
…饂飩が出来上がる迄の繋ぎに金平牛蒡を遣っていると、待望の饂飩が配膳される。
普段は「もり」一.五枚分の「特大盛り」や、二枚分の「重ね盛り」を頂くのが専らだが、
此処最近、現在進行形で太り続けているのと、晩御飯の寿司に障るといけないので、
泣く泣く自重し、恐らくは「もり」の一.二五倍程と思しき「大盛り」で。
店名の通り、武蔵野の田舎で古くから食べられていたり、店頭の「農家うどん」と言う幟の通り、
素朴な中に、豪快さや、腕白さも存分に含まれており、此れが堪らない…。
麺の量は六〇〇グラムは有るだろうか。
つけ麺で六〇〇グラムは大変だが、此の饂飩ならば、一本一本に重み、太さが有るので、
いざ、実際に頂いてみると、ペロッと簡単に平らげられてしまう。
一本ずつ箸で手繰り、豚肉と葱の入ったつけ汁に、どっぷりと浸す。
つけ麺と違ってドロドロではないので、安心して浸して啜る事が出来る。
つけ汁は豚肉と炒めた葱が入っており、醤油味で、じんわりと甘味が感じられる。
此の手のルーシーは良い。
雑煮にしてもそうだが、こう言う醤油味は、具の甘味も加わり、醤油の角が取れて円やかだ。
そして、此れにトッピングの菠薐草を入れてみる。
菠薐草は僕が好んで頂く数少ない野菜の一つだ。
甘辛いつゆを吸い、仄かな青臭さが心地好い。
饂飩は手打ちの為、形は不揃いで、歯が減り込む様な強い腰。
善く、こう言う饂飩を「固い」と抜かす人が居るが、其れはトーシローだ。
決して固いのではなく、腰が強いと表現するのが相応しかろう。
確りとした力強い腰と弾力を愉しむかの様に、ギュッと噛み締める。
粉の風味が微かに鼻から抜け、又、水でちゃんと〆られているので、引き締まっていて旨い。
此方にも「あつもり」は用意されているが、僕は如何も、つけ麺でも「あつもり」は絶対しない。
折角の麺が台無しに成ってしまい、勿体無い思いで一杯だ…。
〆は、饂飩の茹で湯でルーシーを割り、豚肉と葱から染み出た旨味を堪能する。