続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「らーめん 味香美」【大井町】

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 ◎「肉味噌つけ麺」七二〇円

 …昨日。
  此処最近の肉体労働続きで、持病とも言うべき腰痛が表出している。
  動くのも容易じゃなく、一々、動くのに痛みが走り、身体にガタが来ている。
  所謂一つの、シーコー、ズイマーな状態…。
  えっちらおっちら、重たい鞄を背負い、満員電車に揺られ、池袋に出向く。
  精神的にも余り芳しくなく、溜息が尽きない。
  生きているのも容易じゃなく、本当、僕は生きるのに不向きだと思う…。
  残務を熟し、大井町に出掛け、溜まりに溜まった仕事を前に、卒倒しそうになる。
  果たして、此の手負いの腰と、精神が持つか如何か、否、持たないだろう。
  額に汗を滲ませつつ、心身を気遣いつつも、すべき仕事が山積しているので、粛々と進める。
  十三時に成り、一服入れ、発狂しない様に昼休憩を挟む。
  腹は減っているのだが、事前に何処で食事をしようと考えを巡らせる気分ではない。
  当て所無く、大井町の駅周辺を彷徨う。
  「麺場 風天」は何と無く気分ではなく、「キッチン ブルドック」は定休日。
  何れも決め手に欠けるが、最早、何処でも良い気分に成り、以前から店の存在は知っており、
  中々、入る機会が無かった此方へ、初めて潜入してみる。
  元々は中華人民共和国料理店の様だが、ラーメン専門店へと衣替えした様な感じがする。
  扉は開け放たれ、店内に入ると中華人民共和国訛りで「イラッサイマセ~」と迎えられる。
  「キッチン ブルドック」然り、中華人民共和国労働者が矢鱈と多い。
  奴等は、電車の中で平気で携帯電話で通話するので嫌いだ…。
  券売機と向き合い、店頭に掲げられていた「肉味噌つけ麺」と言うのが気に成り、食券を購入する。
  食券を、件の中華人民共和国人の女中に手渡すと、「メン、オオモリト、チュウモリ、ドウシマスカ、
  アルヨ」と言うので、大盛りにしない理由は無いので、大盛りで御願いする。
  冷水を呷って、火照った身体を冷却していると、三~四分でつけ汁が先に運ばれて来る。 
  自棄に早いなと感じると、「メン、ショウショウオマチクダサイ、アルヨ」と言われる。
  嫌な予感が漂い、其れから更に三~四分後、麺の皿が運ばれて来る。
  あの~、幾ら猫舌の僕でも、此れじゃ、つけ汁が冷めていて駄目でしょ。
  嗚呼、遣っちゃったな…。
  麺はと言うと、縮れの効いた平打ち麺で、此れを手繰り、冷めていると思しきつけ汁に投入。
  赤味が有り、甘辛い味噌味で、具は刻み叉焼、挽き肉、油揚げ、湿地、胡麻が入っている。
  さて、想像通り、つけ汁は温い…。
  百歩譲って、千歩譲って、マンボは踊らないが、次回来る事が有ったなら、
  麺固めの様に、つけ汁熱めと言う発注は利くのだろうか…。
  然し、麺は腰が効いて、モッチリとした弾力が有り、旨いから余計に癪だ。
  水で確りと〆られているので冷たく、冷たい麺をつけ汁に投入するんだから、温かったら…。
  こうも駄目な時は、店選びの嗅覚も鈍る様で、落ち込んでいる所に追い討ちを掛けられる。
  遣る事為す事、全部裏目…。