続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「ラーメン 凪」【大宮】

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◆「ラーメン 凪」【大宮】

 ◎「スーパーすごい煮干しラーメン」一〇五〇円

 …到頭、二〇一五年も大晦日を迎える。
  つい此の間、マッカーサーが来たと思ったら、もう大晦日だ。
  何なんだ、此の早さは!
  犬と同じ速度で歳を取っている様な心持ちだ。
  昨日から御蔭様で正月休みに突入し、何とか満喫出来ている。
  と言っても、殆ど酒浸りだが…。
  今朝は八時前に起床し、凡そ大晦日とは思えない、何時も通りの朝を迎える。
  季節感が希薄と言うか、年末らしさなんて皆無だな。
  誰がこんな世の中にしてしまったのか…。
  午前中は極めて自堕落に、時折、掃除の真似事なんぞをしつつ過ごし、
  十一時過ぎに買い出しがてら、大宮の街へと出掛ける。
  今宵の酒の肴と、帰省の手土産を購入しに。
  と、其の前に、晩に向けて腹を空かせておかないといけないので、
  十一時台だが、早目に昼御飯を済ませておきたいな。
  年越し蕎麦でもと思ったが、此れと言うのが無く、どうせなら、
  年越し中華蕎麦の方が有り難いなと、大宮駅周辺で候補を探す。
  「ジャンクガレッジ」も大いに惹かれるが、腹が張ってしまうので回避。
  其の並びに在る此方が、今月、改装したと言うので、初訪問。
  此の系列は、渋谷と西新宿の「ラーメン凪 煮干王」で頂いている。
  今迄は大宮店は「ラーメン凪 豚王」として営業していたが、今回、
  煮干しラーメンも提供する業態へと転換し、更には、内装も変わった様だ。
  「天然とんこつらーめん 一蘭」の様に、客席が一人ずつ間仕切りされ、
  端末画面も配備され、ラーメンが出来上がると、回転寿司の様に流れて来ると。
  もう、何屋なんだか、何がしたいんだか訳が分からないが、人件費削減か。
  其れにしても、店内には溢れ返る程に従業員が多く居たが、
  人時売上高は四〇〇〇円に届くのだろうかと、要らぬ心配をしてしまう…。
  さて、先ずは券売機で食券を購入するが、今は煮干しラーメンのみの様で、
  年明けから「豚王」も販売を開始する様だが、こちとら、煮干し大歓迎だ。
  普通の「すごい煮干しラーメン」では物足りないので、具に叉焼と玉子が付く、
  「スーパーすごい煮干しラーメン」の食券を購入し、席に案内される。
  注文方法が分からないので、女店員に教授を乞う。
  食券のQRコードとやらを、端末のキャメラに翳して読み込ませると、
  味の濃さや脂の量、様々な味の好みを調節出来る画面に切り替わる。
  最初なので、普通で良かろうと、其の儘、発注を決定する。
  すると、厨房に発注が飛んだ様で、冷水を呷って、出来上がりを待つ。
  一〇分弱で、目の前に、「かっぱ寿司」宜しく、新幹線レーンの様に、
  ラーメンが乗せられて運ばれて来て、此れを「空飛ぶラーメン」と称する様だ。
  ラーメンと追加の具は別々に登場し、自分で乗せる面倒な方式だ。
  然も、玉子は殻の儘に供され、此方で剥く手間が億劫なので、止して頂きたい。
  具を全てラーメンに移し、プースーに目を転じれば、表面は夥しい量の油層。
  厚さで言ったら、数センチメートルは有ろうかと言う程で、濃厚さが伝わる。
  蓮華で撹拌すると、下から煮干しの茶褐色のプースーが湧き出して来る。
  此れを一口啜ってみると、わおっ!其の通りに煮干しだ。
  甘目の味わいで、煮干しの風味が兎にも角にも強烈だ。
  二〇種類以上の贅沢な煮干しを惜し気も無く、一杯当たり六〇グラム以上使用、
  そんな能書きが簡単に納得出来てしまう程に、煮干しが主張している。
  日本全国の漁場から届けられる煮干しを吟味し、数え忘れる程に研究し、
  編み出した特殊な製法で日夜、修行を積んだ職人が作り出していると言う。
  麺は中太の縮れ麺で、手揉み風のモチモチした食感が印象的。
  此の縮れが、プースーの持ち上げを良くしているのだろう。
  更に、「いったん麺」と呼ばれる紐皮饂飩の様な物が入る。
  食感が変わるので、通常の麺と違って面白味が味わえて良いかも。
  具の上には、「海の辛銀だれ」と呼ばれるテレレがぶっ掛けられている。
  海の米と言われる鰯の抽出液を余す事無く、漁師より伝わる調理法に、
  数十種類の調味料を合わせて、数日寝かせた自慢のピリ辛の旨味ダレらしい。
  確かに、魚っぽさが感じられるが、プースーに溶け出すに連れ、辛さが増す。
  具の叉焼は低温調理の様な赤味の残った物で、生ハムの様な感じか。
  玉子は塩味が付いている様だが、プースーに浸してしまっていたので、
  只の茹で玉子と大して違いが分からない馬鹿舌で、困ってしまうな…。
  何だかんだ、プースーを全て飲み干し、プリン体を摂取し、冗談抜きに、
  腹も出っ張り始めて来ており、デヴに戻るのはあっと言う間な駄目中年…。