…上野駅発十六時丁度の「スーパーひたち」三十九号に乗車し、一路、原町を目指す。
三連休の最終日、先週も訪れた原町へ、明日の仕事に備え、前乗りで入る。
前乗り、前乗り、マエノリティ・リポート、と言う奴だ…。
三連休最終日の「スーパーひたち」は混雑しており、上野駅では自由席のホーム上は、
帰省時期の様な賑わいで、何とか通路側の席を確保出来た程。
特別急行に揺られること三時間十二分、十九時十二分に、三日振りに原ノ町駅に舞い戻る。
宿へと向かう駅前の一本道を、トランクケースを転がし、冷たい風に吹かれ、
トボトボと歩き、寂しさが余計に込み上げて来る…。
時間も良い頃合いなので、宿に入る前に、先週も訪れた中華料理店で晩御飯を済ます。
三連休の最終日、先週も訪れた原町へ、明日の仕事に備え、前乗りで入る。
前乗り、前乗り、マエノリティ・リポート、と言う奴だ…。
三連休最終日の「スーパーひたち」は混雑しており、上野駅では自由席のホーム上は、
帰省時期の様な賑わいで、何とか通路側の席を確保出来た程。
特別急行に揺られること三時間十二分、十九時十二分に、三日振りに原ノ町駅に舞い戻る。
宿へと向かう駅前の一本道を、トランクケースを転がし、冷たい風に吹かれ、
トボトボと歩き、寂しさが余計に込み上げて来る…。
時間も良い頃合いなので、宿に入る前に、先週も訪れた中華料理店で晩御飯を済ます。
◎「生ビール（中）」五〇〇円
…宿の周辺に余りにも飲食店の選択肢が無く、仕方無く飛び込んだ割りには、
意外と満足感が得られ、今回も軽く一杯と洒落込む。
昼間に「三丁目 にしや食堂」で麦酒を一杯遣ったが、其れは其れ、此れは此れ…。
地元の客に紛れ込み、埼玉県人が密かに麦酒を呷る…。
御通しは、前回に続いてキムチ。
…宿の周辺に余りにも飲食店の選択肢が無く、仕方無く飛び込んだ割りには、
意外と満足感が得られ、今回も軽く一杯と洒落込む。
昼間に「三丁目 にしや食堂」で麦酒を一杯遣ったが、其れは其れ、此れは此れ…。
地元の客に紛れ込み、埼玉県人が密かに麦酒を呷る…。
御通しは、前回に続いてキムチ。
◎「餃子」三二〇円
…摘みは何にしようかと、菜譜をまじまじと眺め、魅惑的なメニューに惑わされてみる。
麦酒に合う摘みが多過ぎて困る…。
こう言う時は基本に帰って、奇を衒わずに行く。
そう、麦酒と言えば餃子だ。
此方の御薦めの一品である様な事も記されている…。
皿に六個の餃子が載せられて運ばれて来る。
小皿に酢を多目、醤油を少々入れ、餃子を付けて頬張る。
具は挽肉と韮だけと見え、随分とギッシリ詰まっている様に感じられる。
即ち、肉が多い為に、密度が濃い印象を受ける。
其の分、パサパサ感は否めない…。
家庭で作る餃子と言う感じがして、此れは此れで良いのかも知れないが、
矢張り、日本人の口に合った、白菜やキャベツが入った餃子の方が好みだ…。
◎「広東メン」六八〇円
…さて、食事は何にしようかと、又しても菜譜を穴が開く程に見廻す。
定食にしようか、炒飯にしようか、焼き蕎麦にしようか…。
そして、さんざっぱら悩んだ結果、「広東麺」と言う響きが異様に懐かしく感じられ、
つい、ノスタルジーに導かれる様にして発注。
広東麺と言う単語を初めて目にしたのは、恐らく、小学生の低学年であろう。
当時、テレヴィヂョンのコマーシャルで頻りに放映されていた「中華三昧」だろうか。
そして、インスタントラーメンで何よりも衝撃的だったのが「楊夫人（マダムヤン）」だろう。
恐らく、「楊夫人」のシリーズには広東麺は無かっただろうが…。
其れは兎も角、久し振りに広東麺を頂く。
餡掛けの載ったラーメンは偶に頂くが、「広東麺」と言う名称の物は本当、久し振り。
麦酒を呑み終え、餃子を食べ終わる頃、時機良く遣って来る。
餡掛けの載った、見るからに熱そうな、ダチョウ倶楽部が喜びそうな温度が伝わる…。
最近、三十三年間生きて来て、自分が猫舌なのではないかと気付いた事をすっかり忘れ、
こんな熱々の物を頼んでしまった事を幾らか後悔しつつ、蓮華でスープを啜る。
熱いテレレの部分を除ける様にして、醤油味のスープを啜る。
味は、街の中華屋に有り勝ちな、化学調味料の効いた鶏ガラベースのスープで、
安価な印象を受けるが、此れは此れで、愛すべき庶民的な味で、僕は嫌いではない。
マグマの様なテレレの下から麺を穿り出すと、緩い縮れの効いた中太麺。
此の縮れが、テレレと絡んで、スープの持ち上げを良くするのだろう。
取り立てて、腰や小麦粉の味わいは感じられないが、其れらしい感じで良い。
肝心のテレレはと言えば、此れ又、野菜嫌いの僕には不釣合いな程に具沢山。
豚肉、烏賊、海老、鶉の玉子、木耳、白菜、筍、人参、青梗菜、若玉蜀黍、
そして、此の手の中華料理に入っていて、未だに名前が分からない食材が二品。
西洋松茸に似た、中華人民共和国特産の様な茸と、シャリシャリとした薄気味悪い梨の様な食感の、
球根みたいな感じの変な野菜…。
此の後者のシャリシャリが妙に気持ち悪くて、出来る事ならば食べたくない。
まあ、だからと言って、食べずに弾いて、残す様な無粋な真似はしないが…。
此れ等の食材を豪快に油で炒め、餡掛けにした物が、此の広東麺には載っている。
夫々の食材から醸し出される甘味や旨味が感じられ、麺と絡んで中々宜しい。
口内を火傷しそうに成り乍ら、スープも大半を飲み干し、
しばれる東北地方の夜に対して自衛してみる…。
※2009年11月23日時点の情報です。
ID:0003393720
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