続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「やき屋 おたふく」【大宮】

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◆「やき屋 おたふく」【大宮】

 ◎「肉玉」七〇〇円

 …昨日。
  雪も止み、何とか晴れ間が顔を覗かせ、昼前に大宮の街へと出る。
  若干、気分を害しつつ、昼御飯を摂りに東口に出てみる。
  何だか最近、気分を害する事が矢鱈と多く、心の中で「察しろよ!」と叫びたくなる…。
  其れは兎も角、僕が子供の頃から在る「すずらん通り」を抜け、旧中山道に出て左に折れ、
  「LOFT」の前の横断歩道を渡り、氷川神社へと伸びる「一の宮通り」を歩く。
  僕には何にも関係の無い小洒落た洋品店や美容院を尻目に、此方へと辿り着く。
  氷川参道の手前に在り、以前から気に成っていた広島風御好み焼きの店。
  趣きの有る木の造りで、木戸を開けて入ると、正午前と言う事も有り、此の日初めての客と成る…。
  カウンター席の前には大きな鉄板が設えられており、目の前で焼いて呉れる様だ。
  余りに真ん前だと落ち着かないので、テーブル席へと腰掛ける。
  昼時のメニューは潔い迄に簡素で、「肉玉」、「そば入り」、「うどん入り」のみで、
  トッピングで「イカ天」と「もち」が有り、此れならば悩む心配は無い。
  と言う訳で、「肉玉」を発注し、遠巻きで鉄板を眺める。
  厨房内には六〇絡みの男性が二名居り、似た顔をしている事から兄弟であろう。
  其の二人が作業を分担して御好み焼きを焼き上げて行く。
  手馴れた鏝捌きをぼんやりと眺めていると、「肉玉」が皿に載せられて運ばれて来る。
  ソースの芳しい匂いが鼻腔を刺激し、食欲をそそる。
  箸で割って頂くと、生地は薄く、中からは大量のキャベツが出て来る。
  野菜価格の高騰が続いている昨今、キャベツを大量に使う広島風御好み焼き店は大打撃だろう…。
  そんなキャベツが惜し気も無く入っており、火の通ったしんなりとした食感で、
  キャベツの甘味がジワッと感じられ、ソースの甘さと相俟って旨い。
  ソースは勿論、「おたふくソース」。
  そして、豚肉はカリッと香ばしく、弾力が有って旨い。
  此れに玉子も加わり、何とも昔懐かしさが感じられて良い。
  中学生時分、実家の深谷辺りでは、行田が発祥の「フライ」が食べられており、
  露店や移動販売で、豚肉と玉子の入ったフライを頂いたのをフッと思い出す…。
  そんな郷愁に浸りつつ、「肉玉」をあっと言う間に平らげ、
  一杯無料の珈琲を啜り、幾らかは機嫌も真っ直ぐに成り掛け、
  麦酒を発注しなかった後悔と、夜の部のメニューが豊富な時間帯に訪れたい期待をして店を後にする…。

やき屋おたふく [ お好み焼き、もんじゃ ] - Yahoo!グルメ

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住所: 埼玉県さいたま市大宮区高鼻町1丁目50
営業時間、定休日:
最寄り駅: 大宮(埼玉県)
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※2010年4月18日時点の情報です。
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