続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「麺屋 六文銭」【宮原】

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◆「麺屋 六文銭」【宮原】


 ◎「特製もりそば(中盛)」八五〇円+「味付け玉子」一〇〇円

 …昨日。
  昼時に諸般の事情で自動車で外出する用が有り、序に昼御飯を済ませる事にする。
  気候的にもつけ麺と言う感じだが、駐車場完備の旨いつけ麺の店が中々思い出せず、
  結局、宮原迄戻り、二〇〇九年三月二日以来の此方を訪れる…。
  店内に入り、先ずは券売機と対峙する。
  此方では何時も「特製もりそば」を頂くのだが、久し振りに訪れると値上げされている。
  「特製もりそば(大盛)」が一六〇円値上げされ、九五〇円に成っている。
  僕の血圧然り、上がる物ばかりで、暮らしは汲々としている…。
  店に入る迄はずっと大盛りを頂こうと決めていたが、此の御時勢、九五〇円は厳しい。
  トッピングの味付け玉子を付けたいが為に、「中盛」で我慢し、其の食券を購入する。
  店内は生憎の満席で、五分程待たされて席に通される。
  此方は其の昔、此の宮原周辺では人気店で、行列が絶えなかったが、
  移転後は店内も広くなり、営業時間も昼夜通しに成った為、前の様な事は無くなった。
  尤も、味が落ちたと言う評判は耳に入って来るが…。
  最近は夜の部にしか訪れていなかったので分からないが、
  何時も決まって不在だった店主が厨房内を取り仕切っており、其れだけで味に安心感が持てる。
  小笠原道大内野手にも通ずる眼光鋭い実直そうな店主が居るだけで期待が持てる…。
  そして、一年二ヶ月振りに「特製もりそば」との御対面。
  一瞥して、以前の物との違いに気付く。
  先ずはつけ汁。
  赤味が増しており、一味唐辛子の量が増えた感じが見て取れる。
  そして、麺が昔の物よりもやや茶色がかっており、太く成っている。
  更に、トッピングの味付け玉子が別皿で提供される…。
  早速、其の味の違いを確かめるべく、麺を手繰って啜る。
  つけ汁は確かに一味唐辛子の辛味が増しており、ピリッとした感じが強い。
  「東池袋大勝軒」系の甘酸っぱさは相変わらずだが、其処等の物とは違う。
  一体、どれ程の修行を積んで暖簾分けが許されたか分からない様な、
  湯に醤油と砂糖と酢を入れただけの様な店が多い中、此方の物は一線を画している。
  動物系と魚介系の配分が絶妙で、此の点は以前と変わらぬ旨さ。
  初めは薄いと感じるが、食べ進める内に旨さが感じられ、飽きの来ない味。
  「東池袋大勝軒」以外の店でも修行経験を持つと言うだけあり、他の要素も取り入れられているのだろう。
  さて、件の麺はと言えば、昔の物よりも明らかに太く、色も違う。
  実際に啜ると、ポキポキと言う強靭な腰こそ強くは感じられないが、
  モッチリとした弾力が強く、食感が愉しい。
  昨今の流行りの魚介系豚骨の店の麺の様な感じで、改良を重ねたのだろう。
  厨房の奥に設えられた製麺室で打たれる自家製麺なので、日々、試行錯誤が有ったに違いない。
  其の麺の改良に因り、値上げされたのだろうか…。
  又、具の麺麻が無くなり、叉焼も小さい物へと変更されており、具にも皺寄せが来ている感じは否めない。
  然し、麺が格段に旨くなり、以前の課題の水切りの悪さも改善された点は良く、
  最後は御決まりで、スープ割りは断じてせず、原液の儘、グイッと甘酢っぱいつけ汁を飲み干す。
  値上げはされたが、頻度を上げて通っても良いなと言う気にさせて呉れる味だ…。