続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「昭和食堂」【池袋】

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◆「昭和食堂」【池袋】


 ◎「名物スタミナ丼(並)」四八〇円

 …昨日の日曜日は昼の十二時半過ぎの「鮨処 いっしん」に始まり、「いづみや第二支店」に続き、
  更に日進に戻ってからも呑み続け、丸十二時間以上も只管に呑み続ける。
  其の結果、言わずもがなだが二日酔い…。
  正直、此の暑さに二日酔いが加わると、途轍も無く辛い。
  もう、絶命しても良いかとさえ思う。
  其れでも何とか、ヨレヨレの身体に鞭打ち、満員電車に揺られ、池袋へと出掛ける。
  パーソナルコンピューターと睨めっこをし乍らも缶珈琲を飲み、カフェインを摂取し、
  少しでも早くアルコール成分を抜こうと試み、汗を拭き拭き仕事を熟す。
  十三時に成り、二日酔いを治すには食事をして胃袋に何かを入れなくてはと、
  真夏の陽射しが容赦無く照り付け、モワッとした蒸し暑さの中、食事を摂りに出る。
  好い加減、ラーメン店も一通り出掛け、ネタも切れ、当て所無く彷徨う。
  こんな日はスタミナを付けねばならないと思い、以前、スタミナ丼を出す店が出来たと聞き、
  こう言う時には打って付けだと思い、此方を初めて訪れる。
  地下への階段を下り、店の入口の前には券売機が設えられており、先ずは食券を購入。
  期間限定で八月八日迄、「名物スタミナ丼」が六八〇円の所、四八〇円と言うので、
  貧乏人は迷わずと言うか、予定通りに「名物スタミナ丼」の釦を押し、店内に入る。
  カウンター席に案内され、食券を手渡す際、並盛りと大盛りのどちらにするかを訊かれる。
  普段の体調ならば何は無くとも大盛りにするのだが、如何せん、此の二日酔いじゃ…。
  自分の不甲斐無さを痛感し乍ら、小声で「並で…」と告げる。
  今度こそ、大盛りで発注してやると固く心に誓う…。
  一〇分程しょぼくれて項垂れていると、大蒜の風味を漂わせた丼が遣って来る。
  此れを前にして、今一、食欲が無い自分を心から恥じる。
  卓上に食べ方に関しての能書きが記されているので、偶には其れに従順に従ってみる。
  先ずは其の儘、何も掛けずに頂いてみると、大蒜が香ばしいスタミナ丼の良さが感じられる。
  幾分、大蒜の風味は控え目な印象だが、其れでも十分、栄養補給は出来そうだ。
  そして、さっぱり食べたい人向け、コッテリ食べたい人向けに指南書が記されている。
  コッテリ食べたい人は、卓上のスタミナ丼のタレを掛けて食べる様に書かれているが、
  再三記している通り、二日酔いなので、流石にコッテリしたくはない…。
  と言う事で、さっぱり食べたい人向けはと言えば、卓上の檸檬汁を振り掛け、
  更に、粗挽き胡椒も振り掛けて食べると言うものだが、味の想像が掴み難い。
  いざ頂いてみると、檸檬のさっぱりした酸味と、胡椒のピリッとした爽やかな辛味が絶妙で、
  意外や意外、面白い味の組み合わせに吃驚し、此れならば二日酔いの僕でも大丈夫。
  そして、食べ進めると、今度は生玉子を割り、其処にスタミナ丼のタレを多めに入れ、
  十分に掻き混ぜ、御飯に掛けて食べる様にと言う能書きに従う。
  甘辛いスタミナ丼のタレがコクを増し、一味違った玉子掛け御飯と言った趣き。
  此れが素面ならばもっと美味しく感じたのだろうな…。
  唯一、其れだけが心残りで、近い内の再訪を決心する。