続・ROCK‘N’ROLL退屈男

続・ROCK‘N’ROLL退屈男 B面⇒https://twitter.com/RandR_taikutsu

「いち林飯店」【渋川】

イメージ 1

◆「いち林飯店」【渋川】

 ◎「醤油味」六五〇円+「味付煮玉子」一〇〇円

 …盆前に溜まった業務を熟さねばならない。
  世間様はすっかり盆休みで浮かれ狂っているが、こちとら、そんな貴族階級ではない。
  貧乏暇無しとは良く言ったもので、すべき事が多くて忙しない。
  朝一で高崎線の下り線に乗車し、群馬県の過疎地を目指す。
  高崎駅上越線に乗り換え、九時四十二分に渋川駅に降り立つ。
  其処から乗り合いバスに乗らねばならない為、其の時間迄、待合所でぼんやりする。
  時間に成り、天然の蒸し風呂の様な中を、乗り合いバスに乗車して出掛ける。
  今日は独りで煩雑な仕事をせねば成らず、気分は重たい…。
  其れでも、今週は金曜日を代休消化に充てている為、一日少なく終えられるので、
  其れだけを励みに、黙々と、自分のすべき仕事を熟して行く。
  十三時に成り、一旦、昼御飯を摂る事にし、独りで外に出る。
  今にも雨が降りそうな天気で、モワッと籠った様な蒸し暑さが肌に纏わり付く様だ。
  渋川と言えば、是非、此方で一度ラーメンを啜りたいと願っており、
  前回は定休日の為に訪れられなかったので、今回、改めて仕切り直し。
  今日は運良く営業日の様で、すんなりと店内に入る事が出来る。
  群馬県内ではすっかり有名店だと思っていたが、混雑も無く、店内は空席が殆ど。
  人の気配を嫌う人間からしたら、こう言う環境は願ったり叶ったりだ。
  席に着き、卓上のメニューを見ると、「醤油味」、「塩味」、「胡麻味」の三種のみ。
  初めてなので、一番最初に記されている「醤油味」にし、追加で「味付煮玉子」を…。
  そして、一〇分弱で、期待に胸を躍らせたラーメンが運ばれて来る。
  パッと見て、まあ、何と綺麗で美しく纏まったラーメンだろうと言う印象。
  「くじら軒」や「中村屋」の様な繊細さが見た目からして漂っている。
  先ずはスープを蓮華で掬って啜ると、天然出汁を謳うだけ有り、
  フワッと魚介系の風味が立ち上り、決して強過ぎず、適度に鼻腔を擽る。
  魚粉に頼らず、魚介から丁寧に抽出したと思しき優しい出汁が香り、
  こんな群馬県の片田舎で此の様な味に出会える事自体が不思議にさえ感じられる。
  麺はと言えば、此の手の醤油ラーメンは絶対、ツルツルとした多加水の喉越しの良い麺で、
  喉の通りを良くして、しなやかさで喰わすのかと思いきや、
  低加水のともするとモソモソし勝ちな麺で、此方としては却って逆に好み。
  程好い腰も効いており、フニャフニャの病院食の様な感じも無く、
  ヅヅヅと汚らしい音を荒げて啜るに相応しい食感で実に良い。
  具はと言えば、麺が見えない程に丼を覆い尽くしているのが叉焼
  腿肉の物だが、しっかりとした食感、噛み応えの中に、ホロッと解れる感じと、
  昔乍らの懐かしい味わいが両方感じられ、意外にも良い印象。
  麺麻はサックリとした歯触りで、切れ味も良く、食感も良い。
  青菜はサッパリとして、箸休め的な佇まい。
  トッピングの半熟の煮玉子は、黄身はトロッと濃厚で、味の染み具合も良い。
  口内で濃厚に蕩け、スープを流し込めば、濃厚さを魚介風味で押し流す感じが堪らなく良い。
  優しい味わいのスープも全て飲み干し、暑い中、久し振りにラーメンを頂いてみる…。

いち林 [ ラーメン ] - Yahoo!グルメ



住所: 群馬県渋川市有馬229-1
営業時間、定休日:
最寄り駅: 八木原
Yahoo!グルメでこの店舗のクチコミを見る

※2010年8月10日時点の情報です。
ID:0003769014


https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/t/taakun_latitude88north/20010101/20010101000000.gif