…金曜日。
朝一で池袋に出掛け、午後から磯子に出向き、噴き出す汗を拭いつつ仕事を熟し、
根岸線、湘南新宿ライン、川越線を乗り継いで日進駅に辿り着く。
何時もならば、湘南新宿ラインで直接、宮原駅に降り立つのだが、
今週末は日曜日から仕事の為、何時もの訪店が出来ないと考え、此方を前倒しで訪れる。
先週は盆休みの為、此方も僕も休んでいたので、二週間振りの訪店と成る…。
朝一で池袋に出掛け、午後から磯子に出向き、噴き出す汗を拭いつつ仕事を熟し、
根岸線、湘南新宿ライン、川越線を乗り継いで日進駅に辿り着く。
何時もならば、湘南新宿ラインで直接、宮原駅に降り立つのだが、
今週末は日曜日から仕事の為、何時もの訪店が出来ないと考え、此方を前倒しで訪れる。
先週は盆休みの為、此方も僕も休んでいたので、二週間振りの訪店と成る…。
◎「生ビール（中）」五八〇円
…人熱れの満員電車を降り、外の新鮮な空気を吸い乍ら、何時もの暖簾を跳ね上げる。
金曜日の晩だが、店内は混雑しておらず、ゆっくりと酒が遣れそうなのでホッとする。
黙っていても麦酒が出て来るので、座敷席で悠長に待ち構えていれば良い。
ジョッキを受け取り、一日の疲れ、今週の疲れを回顧する様に、一口目を呷る。
苦味の効いた、シュワッとした爽やかな炭酸が、喉元を刺激する様に転げ落ちて行く。
…人熱れの満員電車を降り、外の新鮮な空気を吸い乍ら、何時もの暖簾を跳ね上げる。
金曜日の晩だが、店内は混雑しておらず、ゆっくりと酒が遣れそうなのでホッとする。
黙っていても麦酒が出て来るので、座敷席で悠長に待ち構えていれば良い。
ジョッキを受け取り、一日の疲れ、今週の疲れを回顧する様に、一口目を呷る。
苦味の効いた、シュワッとした爽やかな炭酸が、喉元を刺激する様に転げ落ちて行く。
◎「鮪ステーキ」五一〇円
…ぼんやりと、一週間の疲労に押し潰される様に麦酒を呷っていると、
マスターが「何か摘みは？」と訊いて呉れるので、「御任せします」と、
彼是と考えるのを放棄するかの様に、全てを一任する…。
暫くして、マスターが裏の調理場へと消えたので、何時もの此れだと直感する。
予想通り、香ばしい香りを漂わせ、鮪の血合いを焼いた物が運ばれる。
そうは言っても、鮪のしっかりとした食感も感じられ、生姜の風味が何とも爽やかだ。
ギュッと引き締まった火の通った鮪の食感が良く、其れで居て、味も頗る良い。
思わず、皿に溜まったタレも全て飲み干す…。
◎「鰯」一六〇円
…すっかり鮪のステーキで堪能した後は、早速、寿司へと取り掛かる。
相変わらず、小鰭の入荷が無い様なので、光物の中から、鰯を頂くと言うのが続いている。
其の鰯はと言えば、見るからに脂の載りが確認出来る程で、口に入れればトロンとして、
何とも言えない、フワッとした肌理細かい脂が、決して執拗くなく拡がるのが堪らない…。
◎「〆さば」二三〇円
…お次は、何時もの様に〆鯖を頂くが、此れに関しては、品切れ以外で切らしたのを見た事が無い。
其れ位に此方の一押し商品で、尚且つ、鯖自体が不漁に成っていないと言う事だろう…。
しっとりと舌と同化する様な感じで、僅かに〆ただけなので、酸味がふんわりと漂い、
身は限り無く生の鯖に近い状態なので、鯖フェチの心を捉えて離さない…。
◎「新子」一六〇円
…〆鯖の旨さの余韻に浸っていると、マスターが不意に目の前に青い皿を差し出して来る。
おおっ！今年初の新子ではないか！
市場でも出回り始め、余りに小さい為、一貫に付き三匹分を握らないと駄目らしく、
正直、商売には成らない程に手間暇の方が掛かり、一六〇円では有り得ないとの事。
此の日、此の時、此の場所に居合わせた人間が、今年初の新子に立ち会えたとの事。
小鰭よりも初々しく、若々しい青い感じが何とも良く、柔らかさが有って良い。
◎「生サンマ」三二〇円
…新子の旨さを堪能した後は、引き続き、光物の旨さを味わう。
すっかり此方でも、潤沢に頂ける様に成っている秋刀魚を発注。
最後の一皿分と見え、三貫付けで出して呉れ、此れを一気に頬張る。
トロンと蕩ける様な口当たりで、濃厚な味わいが口一杯に拡がるのが最高に旨い。
◎「鰺」二三〇円
…すっかり此処最近は、此方に於いて鰺を欠かす事は出来ない身体に成ってしまっている。
トロ並みの脂の載りが有ると言う知らせを見聞してからと言うもの、虜に成っている。
口から食み出さんばかりに頬張ると、プリッとした弾力と共に、脂の載りが感じられる。
肉厚で、口から飛び出さんばかりの新鮮さで、鰺の旨さを不動の物とする…。
◎「カツオ」二三〇円
…鰹の出始めの頃は、身がしっかり過ぎる程に引き締まり、歯を押し返す様な弾力だったが、
徐々に脂も付き始め、口に入れるとトロッと蕩ける様な味わい。
其れで居て、ネットリとした身の詰まった感じも有り、鮪とは違った旨さ。
卸生姜と葱のピリッとした爽やかさが心地好く、綺麗で美しい印象を受ける。
◎「すじ子」三二〇円
…店内には饒舌な客が居り、マスターを独占するかの様に話を続けており、
時間的にも最後の発注と成り、〆は思案した結果、プリン体の筋子に決める。
鮭ではなく姫鱒の筋子だが、しっかりとしたプチプチ感と、絶妙な味付けが決め手で、
プチッと弾け、酢飯と渾然一体と成って解れて行く感覚、味わいが最高。
此の日は麦酒四杯を頂戴し、今年初めて頂いた新子の味わいを思い出しつつ、
酩酊状態で家路を辿り、翌朝の早起きに備える…。
酩酊状態で家路を辿り、翌朝の早起きに備える…。
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※2010年8月22日時点の情報です。
ID:0000301944
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