続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「お好み焼き おお井」【広島】


 …日曜日。
  此の日から広島に二泊三日で旅に訪れ、日中は糞暑い中、広島城原子爆弾ドーム、
  平和記念公園等を市電で巡り、宿に戻り、一息吐いてから、晩御飯を取りに出る。
  全く土地勘も無く、且つ、事前に下調べも何もしていない為、何処へ行けば良いか分からない。
  取り敢えず、昼御飯に訪れた駅ビルディングに行けば、一通りの物は揃っているだろうと、
  安易な発想で、夜に成っても下がらない気温の中を出掛けて行く。
  運良く、広島名物の御好み焼きを扱う店舗が数店密集している区画が在り、
  折角なので、郷に入っては郷に従えで、地の物を頂く事にする。
  何軒か在る内、同じ屋号であり乍ら、店の半分が御好み焼き屋、半分が寿司屋と言う、
  何とも奇妙な取り合わせの店が在り、一度に魚も頂けるのが気に入り、飛び込んでみる…。

 ◎「サッポロ生ビール」四五〇円
 …一、二分待った後、御好み焼き屋側のカウンター席に通され、どっかと腰を下ろす。
  先ずは、日中に消失した水分を補給するべく、何は無くとも麦酒を発注。
  宛ら、寿司屋のカウンター席の様な雰囲気で、グイッと麦酒を呷る。
  麦酒は中々冷えており、旅先の全く見知らぬ土地で遣る麦酒も乙だ。
  日中は兎に角暑く、紺色のシャツでは塩が精製され、専売公社時代だったら逮捕されているだろう…。
  御通しは寿司ネタ用の玉子。

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 ◎「広島旨い物づくし」一三〇〇円
 …店頭のメニューを眺めている時に、手っ取り早い物が有るのを目敏く見付けていた。
  「小イワシ刺身」、「焼カキ」、「広島焼ハーフサイズ」が一緒くたに成った物が有る。
  刺身と、広島名物の牡蠣、そして、御好み焼き迄一緒に頂けるとは都合が良い。
  先ず、「小イワシ刺身」が運ばれて来る。
  広島に来て知ったのだが、此の小鰯の刺身を出す店が多く、名物の様だ。
  何でも八月一杯迄の期間限定の旬の物らしく、何とかギリギリ運良く間に合った様だ。
  見た感じ、新子の様な大きさで、予め捌いた物を冷蔵庫に保冷してあった様な感じだ。
  醤油に卸生姜を溶かし、小さい一切れを摘み、浸して頂いてみる。
  小さい乍らも鰯の青魚特有の風味がするが、普通の真鰯の様な脂の載りは流石に無いが、
  其れこそ、新子の様な柔らかさで、しんなりとしている。
  お次は、焼き牡蠣が遣って来る。
  岩牡蠣の様な大きさではなく、普通の牡蠣よりも気持ち大きい程度。
  此れに檸檬を搾って、一口で頬張る。
  プリッとした弾力で、磯の香りがブワッと拡がる。
  檸檬の酸味、牡蠣の身の甘味、腸の苦味が程好く混ざり合い、生牡蠣とは違った旨さ。
  そして、最後は小さ目の広島焼き。
  薄い生地の上に、しんなりしたキャベツが載り、甘さを醸し出している。
  豚肉が載り、そして珍しいのが、紫蘇が入っている。
  如何なのかと危惧したが、豚肉と紫蘇の相性が悪い訳が無く、ソースとの相性も良い。
  蕎麦は豚骨ラーメンで使用する様なストレートの細麺と言うのも珍しい。
  卓上のおたふくソースを大量に掛けて頂くと、味が濃くなって良い。

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 ◎「スペシャル」一三〇〇円
 …小さ目の広島焼きだけでは物足りないと、普通の大きさの御好み焼きも発注してみる。
  「スペシャル」と言う、烏賊や海老の入った物を、豪勢にも発注してみる。
  てっきり、御好み焼き自体の中に烏賊や海老が閉じ込められているのかと思いきや、
  上にゴロゴロと載っており、想像していた物との乖離を感じる…。
  そうは言っても、味には何ら変わりない。
  中に入っていようが、上に載っていようが。
  先程の小さ目の御好み焼き同様の味わいで、其処に魚介類が加わった感じ。
  おたふくソースを更に大量にドバドバと浴びせ掛け、ソース塗れにして頂くのが良い。
  ドロッと、コッテリ濃厚な甘辛さが、何とも麦酒と良く合う。
  別段、目ん玉が飛び出る程に旨いと言う物でも無いが、普通に美味しく頂ける。
 
 此の日は麦酒二杯を頂戴し、大人しく宿へと戻り、広島滞在初日の幕を下ろす…。