続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「名代 富士そば」【新橋】

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◆「名代 富士そば」【新橋】

 ◎「よくばりコンボ」六八〇円

 …賀正。
  つい此の間、マッカーサーが来たと思ったら、もう三箇日も明けてしまう。
  何の断りも無く…。
  年末は三〇日迄労働し、其の儘、熊谷へと向かい、高等学校時分の同級生と呑んで帰宅。
  大晦日はゆっくりと、「鮨処 いっしん」で予め発注しておいた寿司を摘みに葡萄酒を、
  赤と白に分かれ歌う合戦を観、号泣する事も無く、最後迄、轟沈せずに一月一日を迎える。
  元日の晩に実家に帰り、妹家族も勢揃いし、独り者の僕は肩身の狭い思いを強いられる…。
  二日には上田へと出掛け、一頻り呑み、何時の間にか潰れ、三日の昼過ぎに深谷に戻り、
  晩に宮原へと舞い戻り、「和匠喜酒 かもん」に顔を出して帰宅する。
  本来であれば、毎年恒例の一年の総括を記そうとしたのだが、一年を振り返るだけの記憶力が無く、
  且つ、年末年始はパーソナルなコンピューターを弄る環境下に無く、全てを放置していた…。
  そんなこんなで、今日から仕事始めと相成り、陰鬱な気分で新橋へと向かう。
  何時もの新橋とは比べ物に成らない程に人が少なく、世間様は未だ御屠蘇気分が抜けていないのだろう。
  鉛の様に重たい身体に鞭打ち、えっちらおっちら仕事を熟し、午後から池袋に戻る予定の為、
  十三時に切り上げ、新橋で昼御飯を済ませてから移動を開始する事にする…。
  新橋と言えば、「二郎」系の「ラーメン 新橋店」が在るので、今年のラーメン食べ始めは、
  矢張り、「二郎」系を差し置いて他無いだろうと思って出掛けると、生憎の休業。
  薄薄は予想していたので、仕方無いと諦め、踵を返して新橋駅へと向かって歩き出す。
  すると、都内で良く見掛ける蕎麦屋チェーンの此方を発見する。
  「富士そば」と言えば、カツ丼とカレーを合わせたメニューの写真を見た記憶が有り、
  其れが何処かは失念したが、其れ以来、密かに探しているのだが、一向に見当たらない。
  余りに喰い意地が張っている所為か、幻覚を見たのだろうかしら…。
  店頭の蝋で出来たサンプルを、丸で、燐寸売りの少女の様に眺めていると、魅惑的なメニューを発見。
  何と、捜し求めていた物に、更に素敵な、物が乗っかっている。
  「カツ丼豚肉入りカレー」と但し書きがされている「よくばりコンボ」と言う代物。
  如何せん、物欲は無いが、食欲と性欲だけは有るので、欲張ってしまって御免なさい…。
  そんな腕白中年の心を見透かされた様な感じだが、食券を購入し、店内に入り、食券を渡して待つ。
  程無くして、「よくばりコンボの方~」と、メニュー名を呼ばれると一寸恥ずかしい…。
  う~ん、如何にもジャンクっぽくて良い。
  匙を手に取り、先ずはカレーの区域から掬ってみる。
  カレーは辛さは余り感じられず、学生食堂のカレーの様な感じで、安っぽさは否めない。
  具は僅かにコロコロしているのが感じられるが、何の具かを確かめる気力は更更無い…。
  そして、二〇〇九年六月二十九日に人生で初めて「富士そば」を訪れた際に頂いたカツ丼を。
  此方はカツ丼に拘りが有る様で、しっかりとした噛み応えの有る一枚肉を使用し、
  研究を重ねた特製ダレと玉子を掛けてふんわり作るカツ丼は「富士そば」の看板メニューだと謳う。
  豚肉に齧り付くと、確かにしっかりとした噛み応えが伝わって来る。
  更に噛めば、前歯の隙間に肉の繊維が挟まる様な固さが有り、此れ又、学生食堂の様な趣き。
  味付けは甘辛いが、高血圧患者が喜ぶ様な濃さは無く、もっと濃い味希望…。
  最後は、端っこに添えられた豚肉を煮込んだ物。
  此れが牛肉だったら尚更良いのだが、其れでは経費が掛かり過ぎるのだろう。
  蕎麦つゆで煮込んだ様な和風の味付けだが、薄味で肉質は固め、致し方有るまい…。
  もっと期待を寄せたが、「博多天神」で豚骨ラーメンでも啜った方が良かっただろうか。