続・ROCK‘N’ROLL退屈男

続・ROCK‘N’ROLL退屈男 B面⇒https://twitter.com/RandR_taikutsu

「つけ麺 弐★゛屋~にぼしや~」【日進】

http://www.tokyovalley.com/yahoo_blog/article/article.php
◆「つけ麺 弐★゛屋~にぼしや~」【日進】


 ◎「濃厚煮干しつけ麺(特盛)」七八〇円

 …昨晩。
  「鮨処 いっしん」で一頻り昼酒を堪能し、表参道へ散髪に出掛け、小ざっぱりとしてみる。
  幾分、襟足辺りが寒い気がするが、此れ如きで風邪を罹患する事も無かろう。
  十九時過ぎに日進駅に降り立ち、腹は全く空いていないのだが、晩御飯の心配をしてみる。
  何時もは、昼酒を満喫した日の晩は食事を抜いているのだが、如何せん、翌日が辛い。
  昼御飯迄の間、異様な空腹感に襲われ、仕事どころではなくなってしまいそうになる。
  と言う訳で、多少無理をしてでも、胃袋に食糧を詰め込んでおく事にする。
  日進で簡単に食事を済ますと成れば、もう此方以外に無い。
  昔は、旨いラーメン店を調べては態々出掛けて、随分と食べ歩いたりしたが、
  今と成っては、そんな気力も無ければ暇も無い。
  第一、此の競争の激しいラーメンの世界で、一々、目新しい店を探し歩いていては切りが無い。
  なので、こうして地元で、普通に美味しく頂けるラーメン店が在れば一番だ。
  勝手知ったる味で、大きく外す心配も無いし、安心して啜れる、其れが何よりだ…。
  店に着くと、日曜日の晩らしく静かな感じで、店内は空席が見られる。
  今では、すっかり人気店と成り、行列必至に成ってしまっただけに、つい敬遠し勝ちだが…。
  店に入り、先ずは券売機で食券を購入。
  昨年十一月十六日以来だが、前回は「魚介豚骨つけ麺」を頂いたので、
  今回は未食の「カリーつけ麺」とも悩んだ結果、基本に立ち返って「濃厚煮干しつけ麺」で。
  勿論、腹は全く以って空いてはいないが、「特盛」迄は価格が変わらないので「特盛」で。
  何と言う浅ましさだろうか…。
  カウンター席の端っこに腰掛け、昼酒の所為で喉が渇き切っているので、立て続けに冷水を呷る。
  そうこうしていると、一〇分強でつけ麺が目の前に差し出される。
  昨年一〇月十一日以来、四ヶ月振りの「濃厚煮干しつけ麺」は相変わらず旨そうな茶褐色をしている。
  ふんわりと煮干しの薫りが微かに鼻腔を擽り、食欲をそそる。
  麺を手繰り、つけ汁にサッと潜らせ、後は勢い良くズババババと啜るのみ。
  麺にベットリと纏わり付く様なつけ汁は、とろみが有り、ポタージュよりやや緩め。
  此のとろみは、鶏を主体とした動物系の出汁が良く出ているのが想像に難くない。
  此れより更に粘度が増してしまうと、其れこそ、最後迄つけ汁が足りるかの心配が先に立ってしまい、
  落ち落ち、味わって食事をしても居られやしない…。
  魚介系は、煮干しの風味が強過ぎず、仄かに感じられる程度だが、もう少し強くても良い。
  「時代屋」や「たけちゃんにぼしらーめん」位にガツンと薫っても問題は無い。
  全体的には、一味唐辛子の僅かな辛味が感じられるが、甘味が有って、滑らかで円やか。
  至って安心して啜れる味に、思わずホッとしてしまう。
  麺はと言えば、「完全国産小麦麺」を謳う、縮れの効いた極太麺。
  やや鼠色がかった麺を箸で手繰ると、其れなりの重量感が有り、食べ応えが手に伝わって来る。
  ポキポキと言う強靭な腰と、ムッチリ、モチモチした弾力を兼ね備えた麺で旨い。
  ラーメン評論の大家らしい人が、澱粉麺だと批評していたが、そんな事は如何でも良い。
  旨けりゃ全て良いのであって、澱粉だろうが、ゼラチンだろうが、饂飩粉だろうが知ったこっちゃ無い。
  特盛は麺の量が四八〇グラム有るので、後半はやや苦戦するも、味が宜しいので苦痛ではない。
  叉焼は以前の物よりも幾分質が落ちた感は否めず、開店当初の物を知っているだけに残念。
  バラ肉を巻いた物で、表面は香ばしく、味が十分に染みていて、実に旨かった…。
  麺麻は枕木の様な太さの物が二本沈み、シャキッとした歯触りが絶妙。
  〆は、スープ割りだなんて軟弱な真似はせず、男らしく、原液の儘、グイッと飲み干し退店。
  嗚呼、矢張り近所の普通に旨い店が有れば十分だな…。