続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「トンテキ定食専科 とんとん」【池袋】

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◆「トンテキ定食専科 とんとん」【池袋】


 ◎「トンテキ定食(200g)」八九〇円

 …金曜日。
  此の日も御多分に洩れず、JRさん御得意の電車の遅延に巻き込まれ、
  本来ならば、りんかい線直通新木場行きに乗車する筈が、大宮駅行きに勝手に変更されており、
  仕方無く、大宮駅で強制降車させられ、電車を乗り換える手間を無理矢理強いられる。
  朝からそんな嫌がらせを受けつつ、朝一で大井町に立ち寄って小用を済ませ、
  直ぐ様、池袋へと出掛ければ正午の三〇分前で、残務を熟している内にもう昼御飯の時間のタイム。
  今週は珍しく池袋で昼御飯を摂る事が多く、此の日は全くの目星無し。
  何とは無しに、当て所無く池袋の街を彷徨き、結局、何時もの「麺処 花田」へと足が向く。
  然し、店頭には六、七名の待ちが発生しており、普段なら待つのだが、
  今週は一度頂いている事も有り、時間も無いので回避し、周辺を再び彷徨う。
  すると、此れ又、腕白中年の心をグッと掴んで放さない、蠱惑的な店を発見。
  僕は運が無い事で有名で、大概の物は持っていないが、喰い物に関しては「持っている」な…。
  「トンテキ定食専科」だなんて、何と素敵な語感なのだろう。
  慌てて店に飛び込むと、空席が有り、カウンター席に座る様に促される。
  メニューをザッと眺め、初めてなので、此処は矢張り、「トンテキ定食」を。
  御飯の大盛りが無料と言うので、卑しく、さもしい人間なので、御厚意に甘えて大盛りで御願いする。
  そして、此の豚テキにぶっ掛けるテレレが三種類の中から選択出来る様で、
  大して良くも見もしないで、「おろしポン酢」で発注する。
  後は豚テキが出て来るのを待つだけの状態で、手持ち無沙汰で再度メニューを見詰めていると、
  先程のテレレの中に「にんにく醤油」と言うのが有るではないか。
  何てこったい、慌てて、「にんにく醤油」への変更を申し出、事無きを得る。
  此の儘では、僕の御得意の「後のフェスティヴァル」に見舞われる所だったわぃ…。
  ホッと胸を撫で下ろしていると、御飯と豚汁が先に運ばれて来る。
  随分と早く出て来るんだなと思っていると、豚テキも驚異の速さで出て来る。
  鉄板に乗せられ、ヂウヂウと音を立て、油を跳ね散らかし、席を汚している。
  良く見ると、テレレは掛けられておらず、豚肉の上に卸大蒜が乗っており、
  後は卓上の醤油を手前で掛けて喰らえ、と言う寸法らしい。
  もっと本格的な大蒜醤油ダレが掛けられて出て来るのかと思っただけに聊かの拍子抜け…。
  早速、醤油をドバッと掛けると、より一層、油が飛び散り、全身に匂いが付着しそうだ。
  豚肉は予め切られており、其れにしても、豚テキらしい香ばしそうな感じが無く、
  焦げ目も付いていなければ、色も随分と桃色がかっており、焼き物の色をしていない。
  道理で随分と早く出て来たと思ったら、恐らくは予め茹でるか何かで火を通して有るのだろう。
  そう、此の色は茹で豚の色をしている。
  まあ、調理方法は如何でも良く、旨ければ何でも良いのだ。
  大韓民国料理の様な金属製の箸で摘んで頬張ると、吃驚する位に柔らかく、此れは正に茹で豚の食感。
  なので、肉汁がジュワッと溢れ出すと言う事は無いが、硬くないと言う点では良い。
  能書きでは一応、「分厚い豚肉を大蒜と一緒に濃い目の特製ソースでじっくり火を通し、
  柔らかく仕上げた」と謳っており、焼いているとは一言も無いので強ち間違いではない…。
  卸大蒜が市販の物なので、安っぽさは否めないが、そんなに贅沢は言えない。
  そうは言っても、柔らかい豚肉は旨く、脂身もしっかりと付いており、安部譲二先生でなくても満足。
  付け合わせはキャベツの千切りとじゃが芋のマヨネーズ和え。
  御飯は大盛りと言う程の量は無く、至って普通盛りだが、豚汁に免じて許そう…。
  今度、同じく「麺処 花田」が大行列の際に訪れるか如何かは別として、「ハンバーグ定食」も気に成る。