続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「手打そば處 奈佳一」【武蔵高萩】

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◆「手打そば處 奈佳一」【武蔵高萩】

 ◎「三色そば」一二一〇円

 …昨日。
  金曜日の晩は、会社の大宮駅を利用する方々の呑み会に参加し、しこたま酒を呷る。
  何せ、一次会の「居酒屋 はなこ」と言う店が凄く、普通の居酒屋で、メニューも普通なのだが、
  店員が二十歳前後のピッチピチの若い婦女子で、全員、短い半ズボンを穿き、
  腰からは、スケスケパンテーの紐っ子が見えており、小父さんは参ってしまうよ…。
  思わず、背広のズボンのチャックを壊して、テーブルを持ち上げてしまいそうになる。
  我々オッサン連中は妙に盛り上がり、只の助平な酔っ払いと化す。
  其の分、二次会は随分と落ち着いてしまい、尻窄みの感は否めない…。
  翌土曜日は朝は八時過ぎに起床し、洗濯物を遣っ付ける。
  と言うのも、今週は日曜日から仕事で、休みは此の日だけなので貴重だ。
  洗濯機を廻している間に、諸般の事情で越谷へ出掛け、直ぐに戻り、洗濯物を干し、
  十一時頃には再び家を出、昼御飯を食べに出掛ける。
  以前から、「鮨処 いっしん」のマスターから話を聞いており、「鮨処 いっしん」同様、
  埼玉新聞社刊「埼玉ホントにうまい店3」にも掲載された蕎麦屋が良いらしく、
  此の暑さなので、ツルっと涼しげな食べ易い物が良かろうと、地図を見乍ら、日高の田舎へ出掛ける。
  マスターから昼時は混雑していると聞き、正午過ぎだったので心配したが、駐車場に空きも有り、
  店に入ると直ぐに通され、一枚板の長いテーブルの真ん中に挟まる。
  予習した所に拠ると、「三色そば」と言うのが有名らしく、初めてなので其れにしてみる。
  何でも、「並そば」、「田舎そば」、「変りそば」の三種類が出て来ると言う。
  店内はズージャーが流れ、小洒落た器が陳列されており、こんな場所にこんな店が、と言う感じ。
  麦茶を啜りつつ待っていると、三種類の蕎麦を順番に出して呉れると言い、
  先ずは「さらしな」だと言い、店内に掲示された「本日の変りそば」には、
  「さらしな」、「ゆず」、「木の芽」と有り、其の中から「さらしな」に成ったのだろう。
  蕎麦に関しては全くのトーシローなので分からないが、更科は江戸前蕎麦の様な印象が有る。
  蕎麦猪口に蕎麦つゆを注ぎ、白くて細い更科蕎麦を手繰り、蕎麦の半分程を浸けて啜る。
  スルスルっと入り、蕎麦粉の風味は然程強くなく、手始めにあっさり、さっぱりと言う趣きか。
  落語の世界が思い起こされ、小粋に鯔背に啜りたくなってしまう。
  然し、如何せん量が御上品なので、埼玉の方言で言う所の「ひとちょっぽ」の量で、
  三口で食べ切ってしまいそうなので、少しずつ味わって頂く。
  蕎麦つゆの味も非常に宜しく、甘味、辛味が均整が取れており、濃い目で絶妙。
  程無くして、「並そば」が遣って来る。
  「さらしな」とは違い、僕に馴染みの有る蕎麦の色が付いている。
  細さは殆ど変わらない気がするが、気持ち太かろうか。
  此方は見た目通り、蕎麦粉の風味が微かに感じられ、芳醇な甘味が伝わって来る。
  そしてトリを飾るのは「田舎そば」。
  見るからに前者二品とは異なり、色はロイクーで、太さもトイフーだ。
  僕は長野県と埼玉県のハーフなので、此の手の信州蕎麦の様な田舎蕎麦は好きだ。
  上田の名店「刀屋」を髣髴とさせ、啜り甲斐が有りそうだ。
  いざ啜ってみると、口の中でモゴモゴする感じで、ポキポキと言う腰も有り、
  蕎麦粉の風味も、「さらしな」、「並そば」、「田舎そば」と順に濃くなって来る。
  正直、此れだけでは足らない量だが、御値段も宜しいので、そうそう御替わりも出来まい…。
  〆は蕎麦湯で蕎麦つゆを割り、ホッと一息吐く。
  つけ麺ではスープ割りは断じてしないが、蕎麦の場合は好きだ。
  とろみが有り、前述の様に蕎麦つゆ自体の味が大変宜しいので、〆るには相応しい。
  蕎麦好きのマスターが薦めるだけある名店だ。