◆「季風亭」【川口】
…昨晩。
年末の繁忙期の真っ只中で、心身共に疲労は頂点に達する。
然し、伴天連正月の三連休だけを愉しみに、何とか乗り越える。
二十二日は会社の忘年会で、一年の労を労い、憂さを晴らし、しこたま酒を浴びる様に呑む。
御蔭で、電車で辿り着いたのは川越駅…。
全く、大宮駅を通り過ぎたのも気付かず、寒風吹き荒ぶ小江戸に降り立つ。
午前零時過ぎに牛丼を喰らい、腹を括って、シータクで帰宅する事に。
寒い中、三〇分程待ち、五一二〇円も掛けて帰る駄目中年…。
朝は、酒こそ残っていないが、グッタリとした寝起き。
とは言え、三連休に突入したので、普段の日と違って目覚めも爽やかだ。
午前中は父親が来宅し、「安楽亭」で安い焼き肉を御馳走に成り、父親の剣道場迄送り、
久し振りに、父親の剣道姿を見届けたりして、帰宅後は午睡に興じる。
晩はと言うと、漸く、バタバタしていたのが落ち着いて来たので、年の終わりに挨拶回りも兼ね、
川口の此方へ、マスターの馬鹿面を拝見しに、約三ヶ月振りに訪問…。
年末の繁忙期の真っ只中で、心身共に疲労は頂点に達する。
然し、伴天連正月の三連休だけを愉しみに、何とか乗り越える。
二十二日は会社の忘年会で、一年の労を労い、憂さを晴らし、しこたま酒を浴びる様に呑む。
御蔭で、電車で辿り着いたのは川越駅…。
全く、大宮駅を通り過ぎたのも気付かず、寒風吹き荒ぶ小江戸に降り立つ。
午前零時過ぎに牛丼を喰らい、腹を括って、シータクで帰宅する事に。
寒い中、三〇分程待ち、五一二〇円も掛けて帰る駄目中年…。
朝は、酒こそ残っていないが、グッタリとした寝起き。
とは言え、三連休に突入したので、普段の日と違って目覚めも爽やかだ。
午前中は父親が来宅し、「安楽亭」で安い焼き肉を御馳走に成り、父親の剣道場迄送り、
久し振りに、父親の剣道姿を見届けたりして、帰宅後は午睡に興じる。
晩はと言うと、漸く、バタバタしていたのが落ち着いて来たので、年の終わりに挨拶回りも兼ね、
川口の此方へ、マスターの馬鹿面を拝見しに、約三ヶ月振りに訪問…。
◎「生ビール(中)」五八〇円
…街はすっかり伴天連正月の喧騒、年末の忙しなさに溢れ、僕は好きだ。
店に着けば、忘年会で混雑している事を懸念したが、そんな気遣いは徒労に終わる。
マスターと久し振りに挨拶を交わし、テーブル席に陣取る。
先ずは、此の日の口開けと成るルービー発注。
外は寒いが、暖かい室内で冷たい麦酒を頂くのは格別だ。
其の昔は、此処のマスターが営んでいた「和匠喜酒 かもん」を毎週欠かさず訪れていたが、
今と成っては、こうして偶に訪れるだけに成ってしまったので、幾許の寂しさは有る…。
…街はすっかり伴天連正月の喧騒、年末の忙しなさに溢れ、僕は好きだ。
店に着けば、忘年会で混雑している事を懸念したが、そんな気遣いは徒労に終わる。
マスターと久し振りに挨拶を交わし、テーブル席に陣取る。
先ずは、此の日の口開けと成るルービー発注。
外は寒いが、暖かい室内で冷たい麦酒を頂くのは格別だ。
其の昔は、此処のマスターが営んでいた「和匠喜酒 かもん」を毎週欠かさず訪れていたが、
今と成っては、こうして偶に訪れるだけに成ってしまったので、幾許の寂しさは有る…。
◎「サーモンの粒マスタードのマリネ」八六〇円
…さて、先ずは何を頂こうかと、此の日の御薦めメニューを眺める。
普段は刺身を頂くのだが、「和匠喜酒 かもん」時代と違い、しゃぶしゃぶが主役の店なので、
魚種が豊富ではなくなってしまったので、目に留まった此れを頂いてみよう。
鮭の刺身に、粒粒の洋辛子を混ぜ合わせたテレレをぶっ掛けた物の様だ。
以前、「赤鶏のタタキ」に此の粒粒の洋辛子のテレレをぶっ掛けた物を頂いて旨かったので…。
鮭は脂っこ過ぎず、脂臭味も無く、テレレの酸味と旨味、粒粒の辛子の辛味が絶妙だ。
此れならば、玉葱や葉っぱもビチャビチャにテレレを染み込ませれば美味しく頂ける。
◎「豆富専門店の温豆富」五六〇円
…寒いので、湯豆腐と思しき此方も発注してみる。
最近、「豆腐」の「腐」の字を「富」と当てる店が多いが、確かに、「腐る」よりは、
「富む」方が縁起が良いと言うか、験担ぎが好きな日本人ならではだな。
豆腐はトゥルンと柔らかく、滑らかで肌理細やかな口当たりは流動食の様だ。
リアクション芸人宜しく、ハフハフ言い乍ら、猫舌なので難儀してみる。
豆腐用のテレレはやや甘味が有り、普通の醤油よりも頂き易い。
薬味は卸生姜と削り節を投入する。
◎「スモークチキンサラダ」無料
…次は何を頂こうかとぼんやりしていると、マスターが厨房から出て来る。
サーヴィスでと、御薦めメニューに記されている「スモークチキンサラダ」を振舞って呉れる。
此方も、野菜だけなら食べ辛いが、鶏肉が入っているので、蛋白質も摂取出来るので良い。
普通の鶏肉や蒸し鶏ではなく、燻製されているので風味が感じられる。
マヨネーズも掛かっているので、此れならばへっちゃらだ。
尤も、ロハだから文句は言えないが…。
◎「ショルダーハムのピリ辛炒め」七三〇円
…御薦めメニューの中で、気に成った物が有ったので堪らず発注。
「ショルダーハム」と言うのが如何も気に成る。
要は、肩肉の燻製をピリ辛のテレレで炒め合わせた物なのだろう。
ハムは程好い厚さで、噛むとジューシーで、しっかりとした噛み応えで、ムチッとしている。
燻製の風味と塩気が、ピリ辛のテレレとも良く合い、萌やしと絡んでいる。
此れにマヨネーズを塗して頂くのも良かろうな。
此れは定食としても十分に成立する代物だ。
◎「塩辛バターご飯」五八〇円
…麦酒や「トマトハイ」を五杯程頂き、刻限も二十二時に迫ろうと言うので、
そろそろ〆に取り掛かるが、何時もは肉汁饂飩だが、偶には御飯物が恋しい。
「和匠喜酒 かもん」時分には「塩辛バターまんま」として、「小丼り」として出されており、
此方に移ってからは、御飯の量も増量し、値段も出世した様だ。
作り方は至って簡単で、僕でも家で拵えられそうだ。
御飯の上に烏賊の塩辛とバターを乗せるのみ。
此れを、御飯の熱でバターを溶かしつつ、塩辛と混ぜ合わせる様にして攪拌する。
塩辛と溶けたバターが不思議と合い、和風と洋風が巧く融合している。
二十二時を廻り、酩酊し、腹も膨れた所で、寒い中を苦労して帰る…。