続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「豚丼 豚大学」【新橋】

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◆「豚丼 豚大学」【新橋】

 ◎「豚丼(中)」六三〇円

 …嗚呼、週末の束の間の休日も、光の速さで過ぎ去ってしまう。
  重度のサザエさん症候群を患いつつ、午前零時に就寝しても、夜中に何度も目が覚める。
  夜中の三時半に、ダンプカーが外を走る音が気に成ってしまい、中々寝付けない…。
  そんな事が有っちゃ、目覚ましに叩き起こされれば、寝起きが良い筈が無い。
  夜中に三〇分近く起こされているのだから…。
  寝起きは断末魔の苦しみで、凡そ、高血圧患者とは思えない程に血の気が引いている感じがする。
  目覚ましが鳴ってから、十五分程、ダラダラと布団の中で蠢き、漸く脱皮。
  鉛の様に重たい身体を引き摺る様にして、満員電車に詰め込まれて池袋へ。
  毎度の如く、真面に定刻通りに運行する気の無い埼京線は、苛苛を募らせる。
  週の頭から、歩調を乱され、正に憂鬱の極みだ…。
  残務を熟し、午後からの新宿の仕事の前に、新橋に立ち寄る用事が出来た為、
  十二時半に池袋を出、山手線を半周して新橋へ出掛ける。
  野暮用を片付け、時刻は既に十四時に迫ろうとしているので、新宿に行く前に、
  新橋で昼御飯を済ませてしまおうと、新橋駅前を彷徨う。
  当ても無く、只、ふらふらと歩いていると、物凄い三文字を発見。
  一際目を惹くのが、「豚大学」。
  一寸、一寸、何だって!?「豚大学」ですと!?
  はい、入学希望。
  此の、「魅惑のチキルーム」よりも魅惑的な店は、豚丼専門店らしく、
  新橋駅前の、月給取りの憩いの場、「ニュー新橋ビル」の一階に入居している。
  早速、“受験”しに店内に入ると、先ずは券売機を購入する方式の様だ。
  「豚丼(中)」が六三〇円と言う価格設定で、写真を見る限り、豚肉の量と比べると割安か。
  其の食券を購入し、カウンター席は略埋まっており、何とか隙間を見付けて潜り込む。
  発注してから焼き始めると言う事で、一〇分近く掛かる旨が貼り紙されている。
  作り置きされた物を出されるよりは数倍良いので、焦らず、待つ事にしよう。
  厨房内を覗くと、焼き台は「パロマ」なので、炭火焼きではないだろうが、まあ良い。
  そんな観察をしていると、一〇分強で豚丼が登場。
  豚丼と言えば、二〇〇九年九月二十三日に、本場・帯広の「元祖 豚丼のぱんちょう」で頂いた。
  さて、此方の豚丼もタレを纏って、丸で、松崎しげる色をしている。
  期待に胸を膨らませ、“入学試験”に取り掛かる。
  先ず一切れ、豚肉を摘んで頬張れば、コッテリと濃い口のタレの味わいがガツンと来る。
  炭火焼きではないので、其の風味こそ感じられないが、表面はカリッと香ばしい。
  豚肉の厚味は然程無いが、豚バラ肉の良さが存分に味わえ、脂身はサックリとした歯触りで、
  ジュワっと肉汁が溢れ出し、赤身は柔らかい中に、適度な噛み応えが有る。
  其れにしても、豚肉の量は立派なもので、御飯の量が全く足りない程。
  況してや、おかずっ喰いではない僕からしたら尚更だ。
  そうそう、卓上には“校則”とも言うべき「五か条」と言う貼り紙が有る。
  「第一条 かき込むべし」とあるので、丼を抱えて御飯を掻っ込む。
  御飯に濃厚なタレがたっぷりと掛かっているので、丸で、鰻丼の御飯の様だ。
  そして、「第二条 残すべからず」とあるので、確りと胃袋に収める。
  順番が逆だと思うのだが、「第三条 トッピングを楽しむべし」とあり、今回は其の儘頂いたが、
  隣りの客が半熟玉子を乗せて食べているのを見て、此れは良さそうだと納得。
  更に、「第四条 元気になって帰るべし」とあるので、少しばかり、元気を回復してみる。
  最後、「第五条 また、来るべし」とあるので、良し、此れは「豚大学」に“合格”だ。
  又の機会を御贔屓に、新宿へ向かうべく、“下校”する…。