続・ROCK‘N’ROLL退屈男

続・ROCK‘N’ROLL退屈男 B面⇒https://twitter.com/RandR_taikutsu

「つけめん KOKORO」【大船】

イメージ 1

◆「つけめん KOKORO」【大船】

 ◎「つけめん」八〇〇円+「チョイ盛り」無料

 …昨日。
  やっとこさっとこ、今週の最終日を迎える。
  一週間と言うもの、一日一日が矢鱈と永く感じられ、其れが五日間も続けば、
  永遠にも似た永さで、一週間を終えられそうに思えない。
  一日が永く感じると言う点では、僕は未だ脳が若いのだろうか。
  何でも、オギャーと生まれてから二〇歳迄に感じる時間的な永さと、
  二〇歳から平均寿命で死ぬ迄に感じる時間的永さは同じだと言う。
  即ち、若い程、時間が永く感じると言う寸法だ。
  まあ、精神年齢は中学二年で止まっているので、強ち、嘘ではないかも知れない…。
  此の日も寝起きの悪い中を押して、湘南新宿ラインに揺られて南国・大船へ。
  埼玉県人からしたら、神奈川県の海沿いなんぞ、常夏の南国と言う感覚だ。
  若干の電車の遅延に巻き込まれつつも到着し、最後の力を振り絞る様に仕事に取り掛かる。
  其れにしても、花金が雨だと何と無く憂鬱で、折角の解放感が台無しな気分だ…。
  さて、それはそうと、十三時に昼休憩を挟む事とする。
  大船で昼御飯を食べると言うのは今年初めてで、年末の十二月五日以来だ。
  雨だし、彼是と考えるのも億劫なので、其の時にも御邪魔した此方へ。
  幸いにも店内には空席が有り、傘を畳み、雨粒を払い、木戸を開けて中に入る。
  入って直ぐのカウンター席に腰掛け、何にしようかと、一応はメニューを開いてみる。
  前回は少し捻って「あえそば」を頂いたので、今回は普通に戻って「つけめん」を発注。
  昼時は麺の量が四〇グラム多い「チョイ盛り」が無料なので、序に御願いする。
  発注も恙無く済んだ所で、冷水を呷ろうとすると、カウンター席の貼り紙が目に入る。
  新メニューの「あっさりつけめん」の貼り紙で、確か、以前から此れは目にしており、
  「あえそば」の次は此れを頂いてみようと思っていた事を思い出す。
  嗚呼、何てこったい。
  冒頭で脳が若いと言った事を、綺麗さっぱり撤回しよう…。
  少々しょぼくれ、冷水を呷って出来上がりを待つ。
  僕の人生、遣る事為す事、全部裏目…。
  出て来たつけ麺には何の落ち度も無いので、気分を切り替え、食事に取り掛かろう。
  先ずは麺の上に配置された麺麻、青菜、海苔をつけ汁に投入し、味を馴染ませる。
  麺は相変わらずの極太麺で、系列の「らーめん HANABI」で打たれた自家製麺
  此れを手繰り、つけ汁に浸して啜れば、此の麺が秀逸だ。
  噛むとミシっと音がしそうな、機密性が高い麺とでも言おうか、ぎっしりと詰まっている印象。
  ポキポキと言う強靭な腰と、モッチモチの弾力が何とも言えず、小麦の風味を感じる。
  ヅババババと、豪快に音を立てて啜れば、気分爽快、清清しささえ感じる。
  つけ汁は魚粉や骨粉が沈殿する濃厚な魚介豚骨で、何時も、〆に啜る際、器の底に溜まっているので、
  今回は予め、器の底を浚って、全体を攪拌させてから頂く。
  ドロッとした粘性は無く、サラッとした感じで、魚介がやや強めに出ている。
  甘味と仄かな酸味が有り、今流行りの、個人的に無難で外さない味なので心丈夫だ。
  此方と言えば、特筆すべきは叉焼
  丸で、流木の様な分厚く大きな叉焼は、叉焼のみでも持ち帰りの販売がされている程。
  是非とも、此の叉焼を摘みに麦酒を呷りたい程で、食べ応えが十分に有る。
  ガブっと齧れば、赤身の部位の所為か、歯の隙間と言う隙間に、肉の繊維が挟まる。
  ギューっと噛み締めたくなる歯触りで、味付けも確りとされており、塩分補給も欠かさない。
  脂身は角煮の様にプルップルで、蕩ける甘さが有り、豚肉の脂身の偉大さを認識する。
  麺麻は太さが有り、サックリとして、柔らかさも兼ね備えているので好みだ。
  〆は例によって、スープ割りなんぞ軟弱な真似はせず、男は一本気に原液一気飲み。
  ちゃんと器の底の沈殿物を攪拌したつもりだが、底には魚粉と骨粉が汚泥の様に堆積している。
  此れも、確りと出汁が抽出されている証拠だと、満悦して店を出る。