続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「つけ麺 弐★゛屋~にぼしや~」【日進】

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 ◎「ど煮干しそば(大)」七八〇円+「半肉増し」一五〇円

 …今、生きる上で於いて、週末の休みだけが生き甲斐と言って良い。
  平日は毎朝起きるのが辛く厳しく、週末を待ち侘び、待ち焦がれている。
  家でも仕事先でも、ホッとするのは厠だけ…。
  こんな調子で、土曜日は日がな一日、寝巻きの儘で過ごす体たらく振り。
  朝寝、昼寝、夕寝を繰り返し、晩は炬燵で轟沈し、結局、朝迄過ごす。
  炬燵で一晩を明かしたものだから、板の間なので身体中が痛く、頗る怠い。
  水分は全てと言って良い程に失われ、乾涸びた様にカラッカラのパッサパサ。
  ぐったりと、丸で、平日の寝起きの様な感じで目覚め、午前中は使い物に成らない。
  午前中を棒に振り、正午過ぎに風呂に入り、漸く、人間らしい状態に戻る。
  今日は十五時から散髪の予約を入れていたので、身支度を整えなければならない。
  表参道へ出掛ける前に、昼御飯を済ませる機会に恵まれ、地元の此方へ二月二十六日以来の訪店。
  目的は一つ。
  前回、食券を購入し終わった後に発見した新メニューの存在。
  僕の御決まりの「後のフェスティヴァル」と言う奴の所為で、食べ損ねたラーメンを頂く為だ。
  店に着くと、店内に中年夫婦が待っており、先ずは券売機で食券を購入する。
  確りと、「ど煮干しそば」の文字を見付け、然も「大」にし、序に「半肉増し」の釦をポチッとな。
  先に食券を手渡し、席が空くのを待ち、程無くして、着席出来る。
  更に、着席から数分で、期待の「ど煮干しそば」が配膳される。
  流石、つけ麺と違って、ラーメンは茹で上がりが早いので、出て来るのも早い。
  以前に頂いた「濃厚煮干しそば」と比べ、明らかに濃厚そうで、濃密な煮干しの風味が感じられる。
  茶褐色、否、鼠色を思わせる濃厚な色は、いやはや、何とも期待が持てる。
  いざ、蓮華でプースーを啜れば、トロッと粘性がやや感じられ、口に含んだ途端、
  煮干しの風味がブワッと、長嶋茂雄の擬音の様な表現で申し訳無いが、強烈な印象を残す。
  おおっ、こうじゃないと駄目だ。
  貼り紙には、厳選した煮干しを通常の“中華蕎麦”の約二.五倍使用し、更に潤目鰯で香りを補填し、
  煮干しのえぐみや苦味を敢えて残したと言うだけ有り、其の風味たるや、尋常ではない。
  芳醇な風味豊かな煮干しや潤目鰯の風味は、鼻腔を擽り、と同時に、其の味わいが舌を撃ち抜く。
  とろみは円やかさを齎して呉れ、此の強烈な煮干しの風味は実に良い。
  今迄、此方は煮干しを謳っているものの、今一、煮干しの風味が弱い印象が有ったが、此れは別格だ。
  「たけちゃんにぼしらーめん」や「らーめん 時代屋」の方が余程、あっさりしているが、
  煮干しの風味が色濃く出ていると少なからず感じていたが、此れならば納得だ。
  麺はと言うと、「三河製麺」の特注麺と言い、太さで言うと、中細と言った所か。
  啜ると、ややザラッとした表面で、ツルツルし過ぎていないのが良い。
  ざらつきが有る方が、プースーが良く絡んで良い。
  啜り心地も良く、スルスルっと口内を通り、喉をすり抜ける感覚が良い。
  モチモチっとした食感で、つけ麺には無い、ラーメンならではの啜りの心地好さが有る。
  時折、刻み玉葱のショリショリとした食感と甘味が感じられる。
  「半肉増し」にした叉焼は、何時も乍らに味付けが良く、プースーに浸された御蔭で、
  赤身はホロトロ、脂身はトロットロで、相変わらず、「半肉増し」にした意味合いを見出して呉れる。
  麺麻はクロマティ選手の様な色をした枕木の様な太さで、サックリとした歯触りの良い物。
  序に、麺麻増しもすれば良かったと思う程。
  余りに煮干しの味が良かったので、プースーは一滴残らず飲み干し、プリン体を体内に摂り入れる。
  嗚呼、此の「ど煮干しそば」は秀逸で、濃厚民族には受け容れられるだろうな。