続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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十二月下席池袋演芸場・昼の部(十二月二十二日)

昨日。
今週は心身共に疲労困憊で、丸で襤褸雑巾の様。
疲労が抜ける事無く仕事に出掛け、更なる疲労を背負って帰り、仕事をし、午前一時過ぎに寝る毎日。
此の週末の三連休だけを生き甲斐に乗り切ったと言っても過言ではない…。
そして迎えた土曜日。
此の駄ブログの書庫設定が、「落語」が標準設定されているという事を御存知の方は少なかろう。
寄席の見物記を記すのが主目的の一つでもあるのだ。
と言う訳で、此処最近は諸般の事情で足が遠退いてしまった寄席に出掛けてみる。
寄席仲間の同僚の方と一緒に、個人的には二〇一〇年三月十三日以来、実に二年九ヶ月半振り…。
昼御飯に「魚がし日本一」で麦酒を呷り、寿司を摘み、江戸っ子風情を気取ってみる。
通常、池袋演芸場は昼夜の入れ替えは無いが、下席だけは入れ替えが有り、夜の部は特別な番組編成。
久し振りのリハビリテイションも兼ねているので、昼夜ぶっ通しでは持たないので丁度良い。

●十二月下席池袋演芸場(十二月二十二日)
(昼の部)
 林家たこ平:「動物園」
 柳家さん喬:「真田小僧
 林家三平:「紀州
 ロケット団:漫才
 三遊亭金也:「短命」
 柳亭市馬:「掛取り」
 ―中入り―
 三遊亭金兵衛:「反対俥」
 柳亭小燕枝:「権助提灯」
 鏡味仙三郎社中仙三郎、仙四郎、仙三):太神楽曲芸(傘~鞠~撥~土瓶~笠)
 三遊亭金時:「二番煎じ」

前座・三遊亭多ぼうさんの「転失気」で幕を明ける。
開演前、ロビーの喫煙所の長椅子で携帯電話を弄っていたたこ平さんは「動物園」をのらりくらりと。
出番が繰り上がり、早々の御出座しは名人・さん喬師。
寄席で頻繁に掛かる「真田小僧」だが、矢張り、演者が違えばこうも違うのかと言う程。
「お前も聴きたきゃ、一銭出しねぇ」迄を、サラッと且つ、確りと。
三平師は襲名してから初めて観るが、未だ如何しても「いっ平」の印象が強い。
噺の内容は兎も角、あんな綺麗な嫁さんを持っているのが悔しい…。
さて、色物が挟まり、実力派漫才のロケット団
落語芸術協会所属のナイツよりも知名度が低いのが残念だが、確実に笑いを取って来る。
金馬師匠門下の金也師は色っぽい「短命」を。
如何も、此の手の艶っぽい噺も好きで、「其の当座 昼も箪笥の 環が鳴り」なんて良いね…。
さあ、中トリは御待ちかね、落語協会副会長の市馬師匠。
年末らしく「掛取り」を、相撲甚句では美声も披露し、年の瀬らしさを感じさせて呉れる。
矢張り、巧いナァ~と唸ってしまう。
中入り後は二ツ目の金兵衛さんの「反対俥」で始まる。
小燕枝師は御決まりの、嫁の浮気相手に冷蔵庫を投げ付けて殺してしまうマクラから入って「権助提灯」を。
トリ前の色物は、鏡味仙三郎社中。
仙四郎さん、仙三さん、太ったな…。
さて、今席のトリは四代目三遊亭金馬師匠の御子息、金時師。
三〇分みっちりと、寒い季節に聴きたくなる「二番煎じ」を。
燗酒を呷ったり、猪鍋を頬張る所作は絶品で、温かい物を頂きたくなる。
久し振りに寄席に足を運び、つくづく落語の良さを改めて知り、年明けからは頻度を上げ、
最低でも、故・桂 文朝師の「寄席に七回来ないと祟りが起きる」と言うのを守ろうと決意する…。