続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「らーめん 由宇松本」【南与野】

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◆「らーめん 由宇松本」【南与野】

 ◎「ラーメン」六五〇円+「きくらげ」一〇〇円+「味付卵」一〇〇円+「高菜」一〇円+「替え玉」一〇〇円

 …一泊二日の家族旅行から帰り、何だか妙にぐったりしてしまう。
  姪と甥に付き纏わられ、子供嫌いの癖に一緒に遊ばざるを得ない状況で、
  四六時中、あんなに五月蠅い餓鬼と一緒に居る妹を尊敬してしまう。
  僕だったら、折檻でもし兼ねないだろうな…。
  そんな囂しい日から一夜明け、朝の光が眩しい、静かで穏やかな朝を迎える。
  天気も良く、最高の休日だが、僕の中では既にサザエさん症候群を患い始めている。
  前日の「スーパービュー踊り子」の車中辺りから…。
  今朝は九時過ぎに何とか起き出し、折角の休日を無駄にしない様にする。
  風呂に入り、身を清め、麺麭を頬張り、昨晩服用出来なかった腰痛の痛み止めを飲み、
  午前中は極めて自堕落に過ごしてみる。
  正午を廻り、身支度を整え、十二時半に家を出る。
  二週間振りの腰の整体院の予約が十三時半からの為だ。
  最近は痛み止めの御蔭で、痛みが抑えられているが、完治した訳ではないので油断は出来ない。
  前々回辺りから、背骨を踏んで呉れるのが若いギャルではなくなってしまったのだけが悔やまれる。
  仙骨の辺りを中心に骨の歪みを矯正して貰い、自分で感じるのだが、
  以前の様に、先生が痛いであろう箇所を押すと骨の出っ張りの様なぐりぐりが押されて感じられたが、
  今では其のぐりぐりも感じず、歪みが矯正されて来ているかの様にも思う。
  さて、腰の施術も終わり、時刻は十三時四〇分。
  昼御飯を頂こうと、事前に目星を付けていた店を目指す。
  伊奈町に在る「博多長浜らーめん 楓神」で修業し、先日迄、北大宮に店を構えていた此方が、
  国道四六三号線、通称・埼大通り沿いに移転したと言うので初潜入を試みる。
  埼玉県内で獣臭、家畜臭がヴィンヴィンに漂う本格的な豚骨ラーメンを頂ける店として、
  「博多長浜らーめん 楓神」には一目置いており、其方で修業したとなれば安心だ。
  店内に入ると、一気に豚骨臭が身体に纏わり付く様で、鼻腔を刺激して来る。
  此れは期待が持てるわぃ。
  若い店主が独りで切り盛りをしており、入ると、券売機で食券を購入する様に促される。
  小型の券売機に向き合い、「ラーメン」、「きくらげ」、「味付卵」、「高菜」の釦を次々に押す。
  事前に調べておいたので事無きを得たが、辛子高菜は有料の様だ。
  カウンター席に腰掛け、食券を差し出し、麺の固さを訊かれる。
  此方は初めてなので、先ずは普通でも良かろうと思うも、咄嗟に「ハリガネで」と答える。
  調理工程をぼんやりと眺めてみる。
  丼に濃厚な豚骨スープを注ぎ、麺を茹で上げ、入念に湯切りをして投入。
  具の叉焼、味付け玉子もざっと湯で温め、プースーが冷めない様にと言う心配りが嬉しい。
  木耳、海苔、葱が盛り付けられ、ラーメンが完成し、別皿の辛子高菜と一緒に受け取る。
  見るからに濃厚で、臭味を消すと言う余計な処理がされていない、豚骨純度一〇〇パーセントだ。
  卓上の擂り胡麻、紅生姜を投入し、いざ、蓮華でプースーから啜ろう。
  とろみが有り、表面には油層が出来ており、コッテリとした濃密度合いが良い。
  パンチの効いた、滑らかで円やかな深いコクが、ズッキュンバッキュンと僕の舌を撃ち抜く。
  嗚呼、此れだ、此れだ。
  豚骨ラーメンはこうでないと駄目だ。
  関東人向けに食べ易くする為に、臭味を消すだなんて無意味だ。
  身体中にオイニーが染み付く様な豚骨臭が有るからこそ、食べ甲斐が有ると言うものだ。
  醤油ダレも多目なのか、塩気もちゃんと有るので助かる。
  そして、辛子高菜を投入すれば、辛味が溶け出し、丸味の有る味わいの中にピリッとしたのが良い。
  麺はポキポキとした腰が感じられる極細麺。
  良い意味での粉っぽさが堪らなく、とろみの有るプースーと絡み合って絶妙だ。
  麺の量は少な目なので、あっと言う間に啜り終わってしまいそう。
  木耳はコリコリとした食感が心地好く、木耳フェチには欠かせない。
  さて、麺も無くなったので替え玉をしてみよう。
  茹で加減は、「粉落とし出来ますか?」と訊けば快諾して呉れ、ホッと一安心。
  一〇秒弱の茹で時間で上げられ、丼へと放り込んで呉れる。
  啜ると言うより、喰らい付く様に啜れば、歯にくっ付きそうな感じで、此れが良いのだ。
  卓上の醤油ダレを投入し、味を濃くし、もそもそした麺を愉しむ。
  叉焼は確りとした物で、バラ肉を巻いた物だろうか。
  博多ラーメンは得てして、パサパサの薄っぺらい叉焼が多いが、分厚く、存在感の有る叉焼は良い。
  味付け玉子はと言うと、箸で持っただけで其の半熟具合が分かる程で、噛り付けば其の通り。
  トロットロで、黄身に注射器でタレを注入したかの様な味の染み具合で、
  気味がねっとりとして、此れは当たりと言って良いだろう。
  御蔭でプースーの味が大変宜しいので、飲み干してしまい、最近太り気味なのに駄目だナァ…。