続・ROCK‘N’ROLL退屈男

続・ROCK‘N’ROLL退屈男 B面⇒https://twitter.com/RandR_taikutsu

「天丼 てんや」【東武練馬】

イメージ 1

◆「天丼 てんや」【東武練馬】

 ◎「夏辛カレー鶏天丼(半熟玉子付)」六五〇円

 …昨日。
  新しい部署に異動して、一ヶ月が経過する。
  今迄に未経験の職種で、此の歳で一から全てを覚えなくてはいけない厳しさ、
  そして、既に出来上がっている人間関係の中に入り込む辛さ、
  其れ等が相俟って、精神的に一杯一杯の状態が続いている。
  脳味噌の老朽化も進んでおり、昔の様には覚えられず、歳を感じる。
  DHAでも服用しようかしら。
  でも、何粒飲んだか忘れちゃうしな…。
  話は遡って、昨日の日曜日。
  暦の赤い日の朝は、静かで清清しくて良いね、仕事じゃなければ…。
  金曜日から仕事が始まるので、日曜日は僕の中では水曜日と位置付けている。
  真ん中もっこり水曜日。
  朝から粛々と仕事を熟し、アルバイトの冷たい態度にもグッと堪え、正直、死にたくなる…。
  不慣れな仕事に間誤付きつつ、十四時過ぎに昼休憩を宛がわれる。
  屋外は暑いと分かっていても、外気に触れ、思いっ切り深呼吸したい。
  そうでないと、心の壊れる音がしそうで怖い…。
  外に出て、大して魅惑的な飲食店は無いが、気分転換も兼ねて食事を摂ろう。
  行く当ては何と無く、此方と決めていた。
  夏場限定の二種類のメニューの写真が大々的に掲げられており、其れに惹かれる。
  一つは、前回頂いた「柚子おろしのせ 夏天丼」で、今回はもう一つを頂こう。
  其の名も、「夏辛カレー鶏天丼」。
  カレー味の天丼とは、随分と思い切った事をしたものだ。
  カウンター席に腰掛け、冷たい御茶を御願いし、遣る瀬無さと一緒に飲み干す。
  発注を済ませ、ぼんやりと抜け殻の様な状態で居ると、辛さで意識が遠退きそうだ…。
  気を抜くと、下手をしたら涙が頬を伝ってしまうかも知れない。
  天丼屋のカウンター席で、ポンコツ中年が泣いていたら気持ち悪いので我慢する…。
  そして、カレー臭を漂わせた天丼が配膳される。
  別皿の半熟玉子を丼に移動してから頂こう。
  先ずは、面倒臭い野菜から遣っ付ける。
  甘唐辛子、茄子、南瓜が入るが、カレー風味のテレレと、玉子のコクで中々に旨い。
  カレーの味わいは強過ぎず、風味が薫る程度とでも言おうか。
  尤も、余りにカレー風味が強いと、「CoCo壱番屋」なんだか、「てんや」なんだか分からないしな。
  天丼のテレレの味わいがするなと思ったら、案の定、「てんや」特製の天丼のテレレを基本に、
  鬱金、香菜等、一〇数種類の香辛料を厳選し、天丼のテレレの味を害わない様に、
  天麩羅や白米との相性の良い、辛過ぎない味に仕上げたと言う。
  僕の馬鹿舌も、少しは機能している様だ…。
  さてさて、主役は何と言っても鶏の天麩羅だ。
  国産の鶏肉を塩麹に漬け込み、塩麹の独特の円やかな甘味や、天日塩の深味の有る塩味が絡み合い、
  鶏肉が軟らかくなり、本来の旨味が引き立つと言い、確かに軟らかさを感じる。
  笹身かと見紛う感じで、かと言って、あっさりし過ぎておらず、此れは旨い。
  今月、人生で初めて「てんや」を訪れ、今回で三度目だが、中々やるじゃん、「てんや」。
  食事中は仕事の事も忘れられたので良かったわぃ…。