「やきとり じっちゃん」【日進】

◆「やきとり じっちゃん」【日進】

　…一昨日。
　　心休まる休日も、静かに幕を下ろそうとしている木曜日。
　　気分は最高潮にどん底で、類稀なサザエさん症候群を患う。
　　此の日、大宮の街は祭り気分でＴＡＫＥ　Ａ　ＣＨＡＮＣＥで、毎年恒例のサンバが出る。
　　長年、大宮に住んで居乍ら、未だに見た事が無いので、見物に行こうと思うも、
　　早々に、十八時半過ぎにはサンバ隊は出番を終えるらしいと言う情報を受け、
　　面倒臭くなったので回避し、連日の御近所さんと、近所の居酒屋でじっくり呑む事に。
　　過去、数度訪れているが、今年四月に代替わりして新装開店。
　　先代の奄美出身の女将さんは引退した様だ…。

　◎「生ビール」五〇〇円
　…店内は平日なので空席も有り、座敷席に陣取る。
　　先ずはルービーを発注し、昼間、「鮨処 いっしん」で呷った酒も抜けた所で丁度良い。
　　ジョッキは小さ目だが、本物の麦酒と言うのは、何処か、神々しさが有る。
　　グイッと呑めば、爽快感が一気に迸る。
　　御通しは、朝鮮風の蛸と胡瓜。

　◎「つぶわさび」三八〇円
　…纏めて発注を済ませ、最初に出て来たのが此れ。
　　チェーンの居酒屋の多くで置かれている蛸山葵と言うのが有るが、其のつぶ貝版。
　　山葵のピリッとした辛味が鼻腔を刺激し、つぶ貝のクニュッと、コリッとした食感が良い。
　　量も結構入っており、御通しの他に、此れが最初に出て来たら、暫くは?壓げる。
　　今や、此の手の摘みはスーパーマーケットでも普通に販売していると言う、良い時代だ…。

　◎「おまかせ３種盛り」三五〇円
　…焼き鳥を看板に据えている店なので、串物を頂かない訳には行かない。
　　手っ取り早く、三本の盛り合わせが良い。
　　内訳を知らずに発注したが、葱間、鶏皮、ぼんじり。
　　個人的には、焼き鳥はタレしか頂かないが、塩で出て来る。
　　歳を取ると、葱間がホッと落ち着き、旨く感じる。

　◎「季節のてんぷら盛り」三五〇円
　…壁に貼られた御薦めメニューの中から、天麩羅を頂いてみよう。
　　今の旬が分からないが、季節の物が出て来る様だ。
　　其の内訳は、パセリこと阿蘭陀芹、新生姜、鱚。
　　此れも塩で出て来るが、個人的には天つゆ派。
　　阿蘭陀芹なんて、皿の脇に添えられていたら間違い無く頂かないが、天麩羅だと食べられるものだ。
　　苦味も緩和され、スナック感覚だ。

　◎「とり刺し」五八〇円
　…焼き鳥が売りならば、鶏の刺身も旨かろうと発注。
　　鶏と言えば、「和彩楽酒 かもん」、「和匠喜酒 かもん」の赤鶏の叩きが好物だったが、
　　此方のは、胸肉と笹身を、出汁醤油で食べさせる様だ。
　　胸肉はしっとりと軟らかく、笹身は其れを上回る軟らかさで蕩けてしまう。
　　弾力の有る腿肉も頂いてみたい所だ。

　◎「鮭はらす」三〇〇円
　…御近所さんの発注の鮭。
　　普段、好んで火の通った鮭は頂かない様にしている。
　　別段、意味は無いが、如何も、余り美味しい印象が無い。
　　然し、脂の乗った腹身の部位は、意外にも旨いな。
　　御飯とも合うだろうな。

　◎「ホッピーセット」四五〇円
　…胃袋も落ち着いた所で、酒を替えよう。
　　家の近所でホッピーが頂けるなんて、有り難い限りだ。
　　ホッピーの「外」一本で三杯頂くのが通だ。
　　勿論、記憶を失くす事にはなるがね…。

　◎「馬肉ユッケ」四八〇円
　…信州に行きたいと言う話の流れから、マーウーのクーニーを発注。
　　今や、生肉で頂けるのは馬だけだろうか。
　　長野県の血が半分入っている僕としたら、馬肉、馬刺しは好きだ。
　　卵黄と甘目のテレレに絡めて頂けば、酔っ払って味の記憶は微かだ。
　　嗚呼、生の牛肉が頂いてみたいものだ…。

　◎「もつ煮」四八〇円
　…壁に、気合いの入れ方が違うと銘打たれたもつ煮を頂いてみよう。
　　もつはプルンプルンで軟らかく、足の親指が喜んでいる。
　　味付けは味噌で、具は他に大根、人参、蒟蒻、葱が入る。
　　群馬県の「永井食堂」、栃木県の「まるぶん」には遠く及ばないが、
　　もつ煮は酒の摘みの王道だな。

　◎「つくね」一三〇円＊二本＋「レバー」一五〇円＊二本
　…此れも、御近所さんの発注。
　　捏ね、食べたっけかなぁ…。
　　濃いホッピーも二セット目とも成ると、記憶も随分と怪しい。
　　レバーはタレに限るが、レバー其の物はふわっと軟らかい仕上がりだったな。
　　豚カツはロース、つけ麺は冷盛り、焼き鳥はタレ、此れに尽きる！

　◎「おまかせピザ」六五〇円
　…如何も、ザーピーが有ると食べたくなってしまう癖が直らないで居る。
　　「おまかせ」とか書かれたら、任せてみたくなってしまう。
　　てっきり、冷凍物が出て来るのかと思いきや、手作り感の有る物が出て来る。
　　生地に赤茄子のテレレが塗られ、赤茄子、ハム、チーズが乗る。
　　昭和の喫茶店の様な感じが堪らなく好きだ。

　嗚呼、今朝は六時起きで仕事に出掛けたので、眠くて頭が働かないので、此れにて御免…。