◎「チャーシューメンマつけめん」一一〇〇円+「中盛」無料
…火曜日。
いや~、永かった、八連勤。
此れを記している今日、土曜日は、実に四ヶ月振りの土曜日休み。
矢張り、世間様と一緒の休日と言うのは良い。
然し、今日の休みが終われば、今度は一〇連勤予定で、激務に早くもサザエさん症候群。
嗚呼、現実逃避したい…。
さて、話は遡って火曜日。
此の日が東武練馬での最終勤務日。
遂に終わりを迎えると言った感じで、様々な感情が綯い交ぜに成った心持ちだ。
此の日も甚だしく忙しいのが予測され、何時もの様に、就業前に確りと腹拵えをしておく。
何も良い事が無かった此の街で、唯一の癒しが此方。
前日の月曜日にも訪れたが、最後は此方で大団円を迎えたい。
と言う訳で、感傷的な気持ちを抱えつつ、此方の木戸を押し開ける。
カウンター一番奥の席に腰掛け、先ずは冷水をグイッと呷る。
店主が注文を訊きに来ると、最後は此れと決めていた「チャーシューメンマつけめん」を発注。
此方で最も値段が高いメニューだ。
好きな此方の叉焼、麺麻を存分に堪能しようと言う寸法だ。
店内には文化放送が小さく流れており、客が麺を啜る音が響き渡る。
毎度の如く、店主の調理工程を眺めていると、実直な仕事振りが伝わり、好感が持てる。
つけ汁に関しても、寸胴の中からプースーを掬うのも三度に分けて投入される。
上澄みの油層の部分も加わるので、あっさりし過ぎないのだろう。
何時もの様に、先につけ汁の器から提供される。
おっ!「チャーシューメンマつけめん」には「味玉」が付くのか。
此れは有り難い。
流石は此方の最高級メニューだけあって、「全部入り」と言った所か。
麺の丼を受け取り、最後の昼餐と行こう。
つけ汁の器の底を軽く浚い、味が満遍無く行き渡る様にするのを忘れない。
麺を手繰り、具沢山のつけ汁に捻じ込む様にして浸す。
後は、勢い良く、豪快に音を立てて啜るのみだ。
此の塩気、そして、調和の取れた魚介系と動物系の味わいが一気に押し寄せて来る。
初めに頂いた時は、何と無くぼやけた味わいと言う印象だったが、徐々に変わって来る。
三度目から、何とも言えない、妙に癖に成る味わいへと変化する。
高田馬場の名店「中華そば べんてん」で修業したと言う情報も後押しに成ったが。
今流行りの濃厚な魚介豚骨とは違い、濃厚さは無いものの、飽きの来ない味に仕上がっている。
自家製麺の麺は相変わらず良く、ゲッティーにも似た食感で、腰と弾力が程好い。
加水率が高目なので、サラッとしたつけ汁だと余計に絡み難いが、此れが逆に良い。
スルスルっと入って来て、際限無く啜って居られそうな程だ。
さて、具に取り掛かろう。
刻み叉焼は赤身の部位で、確りとした噛み応えが秀逸で、パサパサと言う印象は丸で無い。
噛む毎に旨みが染み出して来ると言うか、赤身の旨味が愉しめる。
大判叉焼は脂身が入り、赤身と両方の旨味が味わえ、口内でホロっと解れる。
増量の麺麻は、ともすると何の変哲も無いのだが、軟らかく、胡麻油の風味が微かに感じられる。
麦酒の摘みにしてみたかったな…。
海苔も三枚から四枚へと増量されている。
味付け玉子はと言うと、過去に一度だけ頂いた事が有るが、黄身の半熟度合いが固めだったが、
今回のは箸で持った感じで、前回よりも半熟であると分かる。
黄身が飛び出る程ではないが、ねっとりとした感じが中々だ。
最後は感慨深げにつけ汁を啜り、大団円を迎える。
会計を済ませ、店主に初めて話し掛け、「今日で東武練馬、最後なんです」と。
すると、「えっ!?」とリアクション芸人の様な反応を返して呉れて嬉しかった。
辛い毎日だった東武練馬で、僕の生き甲斐だった此方に、心から感謝したい…。
いや~、永かった、八連勤。
此れを記している今日、土曜日は、実に四ヶ月振りの土曜日休み。
矢張り、世間様と一緒の休日と言うのは良い。
然し、今日の休みが終われば、今度は一〇連勤予定で、激務に早くもサザエさん症候群。
嗚呼、現実逃避したい…。
さて、話は遡って火曜日。
此の日が東武練馬での最終勤務日。
遂に終わりを迎えると言った感じで、様々な感情が綯い交ぜに成った心持ちだ。
此の日も甚だしく忙しいのが予測され、何時もの様に、就業前に確りと腹拵えをしておく。
何も良い事が無かった此の街で、唯一の癒しが此方。
前日の月曜日にも訪れたが、最後は此方で大団円を迎えたい。
と言う訳で、感傷的な気持ちを抱えつつ、此方の木戸を押し開ける。
カウンター一番奥の席に腰掛け、先ずは冷水をグイッと呷る。
店主が注文を訊きに来ると、最後は此れと決めていた「チャーシューメンマつけめん」を発注。
此方で最も値段が高いメニューだ。
好きな此方の叉焼、麺麻を存分に堪能しようと言う寸法だ。
店内には文化放送が小さく流れており、客が麺を啜る音が響き渡る。
毎度の如く、店主の調理工程を眺めていると、実直な仕事振りが伝わり、好感が持てる。
つけ汁に関しても、寸胴の中からプースーを掬うのも三度に分けて投入される。
上澄みの油層の部分も加わるので、あっさりし過ぎないのだろう。
何時もの様に、先につけ汁の器から提供される。
おっ!「チャーシューメンマつけめん」には「味玉」が付くのか。
此れは有り難い。
流石は此方の最高級メニューだけあって、「全部入り」と言った所か。
麺の丼を受け取り、最後の昼餐と行こう。
つけ汁の器の底を軽く浚い、味が満遍無く行き渡る様にするのを忘れない。
麺を手繰り、具沢山のつけ汁に捻じ込む様にして浸す。
後は、勢い良く、豪快に音を立てて啜るのみだ。
此の塩気、そして、調和の取れた魚介系と動物系の味わいが一気に押し寄せて来る。
初めに頂いた時は、何と無くぼやけた味わいと言う印象だったが、徐々に変わって来る。
三度目から、何とも言えない、妙に癖に成る味わいへと変化する。
高田馬場の名店「中華そば べんてん」で修業したと言う情報も後押しに成ったが。
今流行りの濃厚な魚介豚骨とは違い、濃厚さは無いものの、飽きの来ない味に仕上がっている。
自家製麺の麺は相変わらず良く、ゲッティーにも似た食感で、腰と弾力が程好い。
加水率が高目なので、サラッとしたつけ汁だと余計に絡み難いが、此れが逆に良い。
スルスルっと入って来て、際限無く啜って居られそうな程だ。
さて、具に取り掛かろう。
刻み叉焼は赤身の部位で、確りとした噛み応えが秀逸で、パサパサと言う印象は丸で無い。
噛む毎に旨みが染み出して来ると言うか、赤身の旨味が愉しめる。
大判叉焼は脂身が入り、赤身と両方の旨味が味わえ、口内でホロっと解れる。
増量の麺麻は、ともすると何の変哲も無いのだが、軟らかく、胡麻油の風味が微かに感じられる。
麦酒の摘みにしてみたかったな…。
海苔も三枚から四枚へと増量されている。
味付け玉子はと言うと、過去に一度だけ頂いた事が有るが、黄身の半熟度合いが固めだったが、
今回のは箸で持った感じで、前回よりも半熟であると分かる。
黄身が飛び出る程ではないが、ねっとりとした感じが中々だ。
最後は感慨深げにつけ汁を啜り、大団円を迎える。
会計を済ませ、店主に初めて話し掛け、「今日で東武練馬、最後なんです」と。
すると、「えっ!?」とリアクション芸人の様な反応を返して呉れて嬉しかった。
辛い毎日だった東武練馬で、僕の生き甲斐だった此方に、心から感謝したい…。
~御負け~
土曜日に頂いた「チャーシューつけめん」
土曜日に頂いた「チャーシューつけめん」
月曜日に頂いた「チャーシューつけめん」