続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「九州じゃんがら 原宿1F店」【原宿】


 …すっかり、週に一度の更新の閑散とした駄ブログに成っているな。
  更新はしたいが、如何せん、仕事中の昼御飯は一切外食も出来ず、記事にする様な事も無い。
  其の分、随分とエンゲル係数は下がっているのではなかろうか…。
  さて、今週もてんやわんやで一週間が過ぎ去り、どっと疲労が押し寄せる。
  毎日、十二時間労働と迄は行かないが、僅かな休憩を取るだけで働き通し。
  嗚呼、偶にはラーメンを食べてみたい…。
  偶の休日の今日も、午前中に仕事絡みの用事を済ませ、一時帰宅する。
  正午前に家を出、伸び切った頭髪を切り落としに出掛ける。
  十三時に原宿駅に到着し、先ずは腹拵えをせねば成らない。
  流石に、散髪前に暴力的なラーメンを食べ、大蒜臭を撒き散らす訳には行かない。
  尤も、こんな小洒落た街には、そんな不細工な食べ物を出す店は無い。
  ジュクハラと言えば、僕にとっては「九州じゃんがら」。
  思い起こせば、二〇代前半、此方でラーメンを頂いた想い出が懐かしい…。

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 ◎「生ビール(中)」五八〇円
 …店に着き、階段を数段上がると「原宿1F店」が在る。
  てっきり、此方が「表参道2F店」だとずっと勘違いしていたが、一階の扱いらしい。
  店内は空席も有り、料金先払いなので、会計の老女に代金を支払い、食券を受け取る。
  窓側の席に座ろうと思うも、カウンター席に案内されてしまい、世の中、思い通りには行かないな…。
  食券を手渡し、程無くして黄金色の液体が遣って来る。
  平日の昼間っから、こうして御酒を頂くのは背徳の極みで、実に乙で粋で鯔背だ。
  周囲が中華人民共和国人に囲まれてさえいなければ…。
  奴等はきっと此処を、「中華人民共和国固有のラーメン店だ」と言い出すに違いない。
  如何してこうも挙って襲来するかね…。
  然し、麦酒の旨さに変わりは無い。
  御通しの「角肉のピリ辛煮」を突き乍ら、偶の休日を満喫する。

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 ◎「ぼんしゃん(全部入り)」一一〇〇円+「替え玉」一五〇円
 …麦酒も呑み切らない内に、早くもメンラーが配膳される。
  まあ、良い。
  メンラーも立派な摘みに成る。
  此方に於いては、勿論、「九州じゃんがら」が定番の味であろうが、僕は専ら「ぼんしゃん」だ。
  「東の横綱」、「上品マイルド派」と言う位置付けの「九州じゃんがら」に対し、
  「西の横綱」、「博多・長浜派」と言われているのが「ぼんしゃん」。
  此方で初めて「ぼんしゃん」と頂いた時、こってりとした芳醇な豚骨の味わいに打ちのめされた。
  独特の豚骨の風味が、ラーメンに不案内な僕には甚く新鮮だった。
  当時の豚臭さ、衝撃から比べたら、今の物は随分と大人しく感じられてしまうのが残念だ。
  さて、今回も贅沢気分を味わいたくて、「全部入り」にしてしまう。
  本来のラーメンの味を愉しむなら、只の「ぼんしゃん」で良いのだが、
  細やかなストレス解消とばかりに、具沢山のラーメンに目が行ってしまう。
  麦酒も其処其処に、いざ、ラーメンに取り掛かろう。
  先ずは、表面は油層と思しき半透明に覆われたプースーから、善く撹拌して啜ろう。
  まったりとしたクリーミー且つ、濃厚で滑らかな味わいがヴワっと拡がる。
  昔に比べたら、万人受けする大衆向けの味わいに改悪されてしまっている気がしなくもないが、
  今の僕には、もっと豚臭い、家畜臭の漂う、荒荒しいプースーでないと駄目と言う事か…。
  とは言え、円やかで濃密な味わいは何とも堪らない。
  麺は九州ラーメンらしく、勢い良く啜れる細麺。
  嫋やかで、流麗な感じさえ受ける。
  一口頂いた所で、卓上の紅生姜、辛子高菜、当たり胡麻を投入し、豚骨ラーメンの醍醐味を味わう。
  具に取り掛かろうかね。
  「角肉」と呼ばれる豚の角煮は、長崎卓袱料理の名人直伝と言う代物。
  赤身の部位の硬さは気に成るが、脂身の旨さと、濃い目の味付けで補完出来る。
  叉焼は二枚入り、此れも味付けが確りされ、「角肉」に隠れて存在感は薄いが、中々に悪くない。
  明太子はやや辛目で、魚卵のプチプチを感じると言うよりは、擂り潰されたペースト状の様な感じ。
  箸で摘み、麦酒の当てにするも良し、プースーに溶かすも良し。
  今回のは魚介類の風味が強く感じられてしまうな。
  木耳は細く切られた物で、個人的には「よかろうもん」の様に其の儘の状態の方が好みだ。
  人の耳の形に似ているから「木耳」なのに、其れを刻んじゃ意味が無い…。
  味付け玉子は、御田の玉子の様に固茹で。
  ほくほくとした黄身の感じが、此れは此れで旨い。
  勿論、替え玉をし、「粉落とし」で発注する。
  一〇秒掛からない茹で上げで、此れ又、豚骨ラーメンの魅力だ。
  ポキポキ、ボキボキ、モキモキ、モソモソ、そんな擬音が当て嵌まる。
  粉っぽさが却って良く、「よかろうもん」の様に「スーパー粉落とし」でも良い。
  炭水化物好きには堪らんな。
  御蔭でプースーも全て飲み干し、コラーゲンを残らず摂取し、荒れた肌に潤いを齎してみる…。