続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「ラーメン二郎 大宮店」【大宮】

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◆「ラーメン二郎 大宮店」【大宮】

 ◎「豚増しラーメン」七五〇円

 …昨日の休日は、午前中に仕事絡みの用件を済ませ、午後は散髪に出掛ける。
  晩は偶には自炊でも試みようと、ポリタンを拵えてみる。
  あっ、ナポリタンと言う事で…。
  本来ならば今日も休日で、ゆっくりと寛ぎたい所だが、世の中、そんなに巧くは出来ていない。
  仕事に伴う用事が午前中に入っており、何時もと同じ時間に出社する。
  何だかんだで、十二時半過ぎ迄職場に滞在し、雑務を熟す。
  もう、こう成って来ると、休日もへったくれも無いな…。
  貴重な休日を取り戻すべく、そそくさと帰る。
  大宮の街に用事が有る為、ぶらり途中下車せねば成らない。
  昼御飯の当ては決めている。
  七月に新規開店した「ジャンクガレッジ 大宮駅前店」か、「ラーメン二郎 大宮店」。
  京浜東北線が大宮駅に滑り込む直前に、車窓から後者の店の状況を確認する。
  良し、待ちは一人のみ。
  此れで腹は決まり、桃色繁華街の看板に見入りそうになりつつも、現場へ急行する。
  待ちの一人は変わらず、直ぐ様、店内の券売機で食券を購入する。
  一〇月十六日以来、五週間振りだが、今回も「豚増しラーメン」の緑の食券。
  もう、旨い豚を思いっ切り堪能したいのだ。
  五分程で席が空き、冷水を汲み、狭苦しいカウンター席の合間に挟まる。
  目の前で調理が行われており、自然と気持ちが昂る。
  寸胴には、大量の豚の固形の脂身がゴロゴロと浮き、グツグツと音を上げて煮え滾っている。
  得体の知れない物が煮込まれていたって分かりゃしない程に、色々な物が溶け込んでいそうだ。
  店内のTBSレディオを聴く訳でもなく、ぼんやりしていると、トッピングを訊かれる。
  「野菜、大蒜、脂で」と告げ、確りと盛り付けられるのを見届ける。
  寸胴から背脂が掬われ、丼の山へと注がれる光景なんぞ、映像化して後世に残したい程だ…。
  受け皿に置かれた丼を受け取れば、既に丼の縁から決壊し、プースーが零れ出している。
  此の決壊を止めるには、先ずは野菜の山から遣っ付けようと、プースーの味見は後回し。
  キャベツの青い部分が多目の野菜を、黙々と片付ける。
  茹で加減は中々で、シャキシャキとクタクタの中間で、卓上の醤油ダレをドレッシング代わりに掛ける。
  余裕が出来た所で、受け皿ごと丼を持ち上げ、傾け、口から御出迎え。
  プースーを啜れば、乳化はしていない軽めの醤油ダレの立った味わい。
  すっきりとしつつも、五臓六腑に染み渡る様な、直系ならではの旨味、含蓄の有る味わいだ。
  仕事の日はラーメンを食べる余裕も無くなってしまったが、休日にこうして頂ければ良い。
  刻み大蒜もプースーに溶け出し、週に一度の刺激が舌を撃ち抜く。
  麺を引っ張り上げよう。
  丼の奥底は熱熱で、最後迄美味しく頂けそうだ。
  「ラーメン 二郎」らしい平打ち麺は、加水率低目で、ややゴワゴワとしたざらつきの有る麺。
  少し、テロンとした感じは有るが、スープや刻み大蒜、脂と絡んで旨い。
  「ジャンクガレッジ」の様な麺も良いが、直系には直系の素晴らしい麺が有る。
  さてさて、待ち遠しいのは豚だ。
  此れでもかと、何切れ入っているのか数えるのも容易じゃない。
  脂身だけの物も有るが、此れ又、プルントゥルンとして、甘味が有って実に旨い。
  油っこい、諄い、執拗いなんて言う形容詞は全く浮かんで来ない。
  赤身の部位は、噛むとホロっと解れる軟らかい箇所も有れば、噛み応えの有る箇所も有り、
  様々な味が愉しめ、豚だけで色々な側面が有り、此の豚は唯一無二だ。
  普段、「ジャンクガレッジ」に流れてしまい勝ちだが、豚は関しては此方の圧勝だ。
  今の「ジャンクガレッジ」では、昔の様な絶妙な豚には先ず当たらないので…。
  平日の昼間に大して並ばずに此の味を頂けるのならば、此れは貴重だ。
  中々、休日に態々、電車で大宮の街へ出るのは、今と成っては億劫に成ってしまっているが…。
  御蔭で、プースーも粗方を飲んでしまい、大満足で、汗だくを店を出る。
  こう言う時に限って、木綿のハンカチーフを忘れてしまう駄目中年…。