続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「大阪・牛醤ラーメン まこと屋」【台場】

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◆「大阪・牛醤ラーメン まこと屋」【台場】
 
 ◎「お台場限定牛醤ラーメン」八九〇円

 …土曜日。
  すっかり、暦に関係無く、土日も祝日も労働する暮らしへと変わり、
  彼是七ヶ月近く経つが、矢張り、世間様と同じ様に土日は休みたい。
  極めて個人的な発想だが、土日に休日を取れる人はブルジョワジー、高給取り。
  其の土日に、ブルジョワジー様が優雅な休日を満喫出来る様に労働するのが、
  僕の様な地位の低い人間だと、つくづくそう感じる。
  飽く迄も、僕個人の考えなので悪しからず…。
  土日休みの有り難味を非常に感じる。
  休日が合わなければ、誰も構って呉れなくなるしな。
  周囲から村八分、疎外されている感じは、ひしひしと感じる。
  仕事が有るのは有り難いが、損な役回りだ…。
  こうして此の日は、平日よりは一時間早い出勤。
  十一時半に東京テレポート駅に降り立ち、重苦しく歩き出す。
  例によって、仕事の前に先ずは腹拵え。
  日本全国六店のラーメン店が集まる「アクアシテー」と言う若向けの商業施設へ。
  「博多鉄板屋台・元祖まぜラーメンの店 西江商店」、「京都中華そば 天天有」、
  「みそラーメンのよし乃」と三店を制覇し、残すは三店。
  今回は大阪から出店の此方に決定。
  「牛」と言うのが久し振りと言うか懐かしいな。
  昔は「醍醐」と言う牛骨ラーメン店が有り、狂牛病騒ぎの前迄は人気だったが…。
  さて、料金先払いなので、発注と会計を済ませよう。
  つい、「限定」と言うのに惹かれ、「お台場限定牛醤ラーメン」にする駄目中年。
  此方は発信器ではなく、手書きの番号札を手渡され、席に戻る。
  随分と安っぽいな…。
  其れにしても、土曜日だと言うのに、修学旅行のゆとり世代が居るではないか。
  余計に混んで困るわね。
  程無くして、大陸系の店員から番号を呼ばれ、ラーメンを取りに立つ。
  盆を受け取り、紅生姜を少し投入し、席に戻っていざ昼餉。
  白濁したプースーを蓮華で啜ってみると、おっ、丸で豚骨の様な円やかさ。
  一瞬、豚骨ラーメンかと思うも、後から牛の風味が追い掛けて来る。
  おおっ、矢張り牛だ。
  一本五キログラムも有る牛骨を特製の圧力寸胴で骨が粉々に成る迄炊き上げ、
  旨味がぎっしりとスープに溶け込んだ牛骨白湯スープと言うのが売りだ。
  コクの有る円やかさが、胃袋にじんわりと収まって行く。
  此のロイシーなプースーに、ロイクーな液体が垂らしてある。
  大蒜を三回に分けて絶妙の風味と香ばしさを出す三段製法と言うマー油だ。
  葱の上には赤い物が乗り、数種類の香辛料と果実の甘味を特製の味噌に練り込み、
  熟成させた秘伝の辛味噌と言う事で、溶け出すに連れ、じんわりと辛味が来る。
  麺に取り掛かろう。
  数種類の小麦粉を混ぜ合わせ、打ち上げ後二日間熟成させた多加水麺との事で、
  腰が有り、伸び難く、最後迄歯応えが有ると言う謳い文句。
  丸で、博多ラーメンの様な感じで、白濁したプースーに良く合う。
  「限定」だけあり、具は中々に豪華だ。
  先ずは叉焼から頂けば、上質な脂の乗った豚バラを特製タレで漬け込むと言い、
  むっちりとした食感の中に軟らかさが有り、過去の三店の中では最も秀逸。
  出色は「どて焼き」が乗り、牛筋、糸蒟蒻を煮込んだ物が入っている。
  護謨の様な食感と言う事は丸で無く、軟らかく、プルンとして旨いな。
  ゼラチン質がねっとりと蕩け、ホルモン教徒としては嬉しい限り。
  半個入る半熟味付け煮玉子は、黄身が濃厚で中々の旨さだ。
  嗚呼、思いの外、美味しく頂け、プースーも確り飲み干す。
  憩いの一時も終わり、仕事と言う名の戦場へ行く…。