◆「Public House REDE」【日進】
…金曜日。
久し振りに、元「和匠喜酒 かもん」の店長で、呑み仲間のT氏と偶さか会い、
「鮨処 いっしん」で一頻り寿司を摘み、酒を呷り、気分が良く成ってしまう。
日頃、友人、知人と休日が合わない為、誰かと呑みに行く事も皆無に成り、
こうして久々に知った顔に会うと嬉しくなってしまうね。
もう、村八分だし…。
折角なので、もう一軒行こうと、河岸を替える。
とは言っても、選択肢の少ない此の街。
過去に一度だけ御邪魔した事が有り、T氏のお気に入りのパブへ向かう。
個人的にはランパブ、おっパブの方が好きだが、「健全な」パブだ…。
◎「キリン一番搾り」六五〇円
…赤塗りの店内に入ると仄暗く、淫靡な雰囲気が良い。
淫靡テーションってか…。
パブなので、飲食は都度払いで、発注と会計を済ませる。
「鮨処 いっしん」では麦酒から烏龍ハイへと移行したが、麦酒に戻そう。
パブだが、国産麦酒の方が安心するので、「一番縛り」もとい「一番搾り」。
◎「チキンフィンガー(ハーフサイズ)」四九〇円
…摘みは、行き付けと言うT氏の選択に任せる。
言ってみれば、洋風の鶏の唐揚げだわね。
麦酒に合う軽い食感で、サクサクとした歯触りが心地好い。
重苦しさは無く、実に軽く、スナック感覚で頂ける。
味付けもあっさり目。
マヨネーズは辛子と蜂蜜が混ざっていようか。
揚げじゃが芋も、偶に頂くと止まらなくなるわ…。
◎「エビアボディップのクラッカー」四九〇円
…此方も、T氏の御薦めの品を発注。
松の木におじやをぶつけた様な顔なのに、小洒落た物を知っているのね…。
リッツパーテー好きな僕としては、此の手の物は好きだ。
生ハムとクリームチーズとか、酒が進んで仕方無いんだもの。
で、此れはと言うと、アボカドに海老を混ぜ合わせている。
檸檬が効いており、酸味が強めだが、此れが妙に爽やかで清清しい。
其れで居て、森のバターとも称されるアボカドのコクが絡み合う。
◎「ギネスビール(Lサイズ)」九〇〇円
…さて、酒も無くなったので追加発注を。
何はさて置き、此方の売りは「ギネスビール」。
こんな何も無い小さな街で、まさか「ギネスビール」が呑める様に成るとは。
と言いつつも、「ギネスビール」の仔細は知らないのだが…。
要は、酔えりゃ何でも良いので。
然し、泡の肌理が細かくて、口当たりが滑らかで、高級感が漂う。
そして、黒麦酒特有のほろ苦さと、其の裏に潜む甘味が絶妙だ。
◎「自家製トマトソースパスタ」八九〇円
…さて、三軒目の相談も纏まった所で、〆に取り掛かろう。
炭水化物を摘みに呑むのが大好きなのだ。
折角、滅多に来ない洋風な店に来たのだから、ハイカラな物を頂こう。
そう、ゲッティーなんかが宜しいわね。
「ボンジョルノ、ボナセーラ、グラッツェ!」なんて言い乍ら摘みたい。
どうせなら、胸毛ももう少し濃く成れば完璧だ…。
馬鹿は兎も角、テレレはゲッティーと絡めて炒め合わせる形ではなく、
上からぶっ掛けて作る形式の様だ。
具はベーコンとブロッコリー。
赤茄子の爽やかな酸味が効いており、さっぱり感の方が強いかしら。
もう、酔っ払って、味もへったくれも無いのだが…。
いやいや、久し振りに御邪魔したが、繁盛している理由が分かるな。
是非とも、ゆっくりと、小洒落た気分の時にでも再訪したいわね。