続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「つけ麺 弐★゛屋~にぼしや~」【日進】

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◆「つけ麺 弐★゛屋~にぼしや~」【日進】
 
 ◎「濃厚煮干しつけ麺(大)」七八〇円+「半肉増し」一五〇円+「メンマ増し」
  一〇〇円
 
 …「三丁目 にしや食堂」でしこたま、昼酒と旨い定食メニューを堪能する。
  すっかり腹も満たされ、定食を頂くだけの余裕が無さそうなので、
  又の機会を御贔屓に、灼熱の屋外へと出て家路を辿る。
  彼是と考えている内に、サザエさん症候群の発作に見舞われる。
  嗚呼、此の儘では、焦げる様なアスファルトの上で行き倒れてしまう。
  暑さで乾涸びた蚯蚓の様に死んで行くのは嫌だ…。
  踵を返して、「にしや食堂」に戻って定食を頂くのも良いが、
  出た店に直ぐ戻ると言うのは粋ではなく、埼玉の江戸っ子の名が廃る。
  然りとて、「鮨処 いっしん」は昨晩御邪魔したばかり。
  消去法で選択肢を潰して行けば、もう此方しか残っていない。
  もう、とことん駄目に成ってしまおうと、此方でつけ麺を啜ろう。
  何だか、二〇〇五年から二〇〇七年に掛けての廃人生活を思い出す。
  曲で喩えれば、あの頃は「失恋レストラン」、今は「人生いろいろ」…。
  さて、汗だくで店に着けば、待ちは無し、店内に空席有り。
  昨日の「ラーメン二郎 大宮店」に続き、こう言う運は未だ残っている様だ。
  券売機に向き合い、期間限定の「冷やし担々麺」と言うのを見付けるが、
  今日は初志貫徹、決めた通り、「濃厚煮干しつけ麺」にしよう。
  「並」も「大」も同一価格なので、勿論、「大」で。
  以前は「特」も同一価格だったが、消費増税を機に値上げしたのだろう。
  序に、此方では外せない「半肉増し」、「メンマ増し」の釦もポチっとな。
  カウンター席に着席し、食券を提示し、冷水を受け取り、グイッとな。
  店内には煮干しの香りが充満しており、思わず深呼吸したくなる。
  歳を取ってからと言うもの、水を飲んでも太り、寝てても太り、
  肉屋の前を通っただけでも太る位なので、こんな香りを嗅いだ日にゃ、
  其れだけで痛風を患いそうなので、控え目に吸い込んでみる…。
  そんな馬鹿な遊びをしていると、待望のつけ麺が差し出される。
  五月二十七日以来、約二ヶ月振りの御対面。
  相変わらず、腕白中年の心を擽る見た目をしている。
  居ても立っても居られず、麺を手繰り、煮干し風味の湖面へ沈める。
  粘性が高い為、べっとりと纏わり付き、此れを一気に啜り上げる。
  抑え目な煮干しの風味が立ち上り、豚骨、鶏ガラの動物系の出汁の旨味が、
  魚介系の出汁との均整を保ち乍ら、巧い具合に混ざり合っている。
  個人的には、もっと煮干しの蘞味や雑味が主張しても良いと思うが、
  一般受け、万人受けを狙うなら、此の程度に抑えた方が賢明なのだろう。
  新規開店当初から通っているが、大きなぶれも無く、安定供給されている。
  麺も、ちゃんとしている。
  きちんと水で〆られ、水切りも素晴らしく、水っぽさが無い。
  麺の腰、張り、弾力は、啜ってみれば一目瞭然。
  歯を押し返さんばかりに腰が効いて、密度の高い、確りとした麺。
  ラーメン評論家の様な詳しい事は分からないが、旨けりゃ何でも良い。
  神の舌でもなければ、寧ろ、貧乏舌、馬鹿舌なのでね…。
  さて、驚いたのが肉だ。
  以前は豚の角煮を五ミリメートル程に切った様な形状の物だったが、
  今回のは、「ラーメン 二郎」も吃驚な程に分厚く、大きな物が三枚。
  箸で持ち上げるのが容易じゃない位に重量感の有る物。
  いざ喰らえば、赤身は確りとした噛み応えで、味付けも変わらず濃い味。
  此れだよ、此方の肉の醍醐味は。
  此の味付けが最高で、此れに魅了されているのだ。
  脂身はトロンと蕩ける様な感じではないが、プルンとして存在感が有る。
  枕木の様な麺麻は、さっくりと、ザクッとした食感が秀逸。
  麦酒の摘みでも頂きたいわね、此りゃ…。
  〆は、つけ汁をヅヅヅイと頂き、沈殿した刻み玉葱の甘味を味わう。
  御蔭で腹は、一時期の様にパンパンで、夢と希望がたっぷり詰まった…。