続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「ラーメン青木亭 大宮店」【大宮】

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◆「ラーメン青木亭 大宮店」【大宮】

 ◎「定番 ネギチャーシュー(小)醤油」九〇〇円

 …金曜日。
  まあ、何でしょう、息苦しく、生き苦しいと言う毎日で、萎縮してしまう。
  身も心も縮こまってしまい、小さく丸まって、人目を忍んで生きているかの様。
  なので、花金はパーッと、全てを解き放って、発散したい。
  此の日は仕事終わりに、以前の部署の上司や同僚の方々四人で呑み会。
  旧交を温め、日頃の愚痴を吐き、憂さを晴らし、すっきりとする。
  居酒屋で二時間の呑み放題の後は、カラオケへ移動し、ストレス解消。
  池袋駅で解散し、夫々、家路へと散って行く。
  未だ時間は二十二時過ぎと早く、う~ん、此の儘帰るのは勿体無い。
  良し、RED WINGこと、赤羽駅で途中下車してみよう。
  何度か御邪魔した事の有る店に飛び込み、気付けば午前零時半過ぎ。
  慌てて、京浜東北線終電車に飛び乗り、大宮駅にヘベのレケで到着。
  シータクで帰ろうと思うも、乗り場には夥しい程の長蛇の列。
  駄目だ、此りゃ、次、行ってみよう!とばかりに、テクシーで帰ろう。
  折り畳み傘を出し、とぼとぼと歩き出せば、時刻は午前一時半過ぎ。
  何だか、腹が減ったナァと思っていると、普段は気にも留めない、
  深夜営業をしている此方の赤い看板が目に入り、吸い寄せられる様に入る。
  相変わらず、堪え性が無いな…。
  二〇〇七年七月二十六日以来、七年七ヶ月半振りに潜入する。
  券売機で「定番」と書かれた「ネギチャーシューメン」の醤油味の釦を押す。
  此処は、「小」で我慢し、遣れば出来る子を証明してみる…。
  まあ、「中」にすると一〇〇〇円に成ってしまうからなのだが、
  本当に遣れば出来る子ならば、普通の「ラーメン」にするだろう。
  否、其の前に店に入らないわね…。
  食券を購入し、カウンター席に腰掛け、食券を提示し、冷水を呷る。
  酒浸りの乾涸びた身体が、砂漠に雨が降った様に潤されて行く。
  さて、一〇分程でラーメンが遣って来る。
  丼の色が青から黒に替わっており、先ずはプースーから啜る。
  細かい背脂が表面に浮き、深夜に頂くには、何とも堪らないわぃ。
  拳骨を基本としたスープに、肩ロースを入れる事で、豚肉のエキスが溶け出し、
  背脂も溶け込ませ、コクが有り、コラーゲンたっぷりと言う謳い文句で、
  こってりしているのに、あっさりしており、此れを「こっさり」と呼んでいる。
  「ラーメンショップ」系の化学調味料の効いた味わいが偶には身体が欲する。
  此の身体に悪そうな、深夜のラーメン、素敵だ…。
  麺は大きな寸胴で泳がせ乍ら茹でる事で、均一に火が通り、腰が出ると言う。
  更に拘りは、茹で麺機は使用せず、昔のラーメン店の様に、平面笊を使用し、
  其の名も「平面煽り上げ」と言う技で、麺を茹で上げると言う。
  ツルツルした麺は、シコシコして中々に旨い。
  具の叉焼は、豚の部位の中でも味が濃く、旨味も多い肩ロースのみを使用し、
  むっちりとした弾力が何だか心地好く、麦酒の摘みにしたい程。
  葱はシャキシャキで、微かな辛味が鼻からツンと抜け、胡麻油の風味も薫る。
  千寿葱の様だが、我が郷土の深谷葱でなくても、美味しく頂く。
  他には味付け玉子半個、麺麻、海苔が入り、具沢山で良い。
  何だかんだ、真夜中のラーメンを堪能し、再び、家路へとトヴォトヴォ歩き、
  家に着いたのは午前二時を廻っていただろうか…。