◎「もり玉子(味玉)」九〇〇円+「中盛」一〇〇円
…一昨日。
何とか、へろへろの状態ではあるが、金曜日へと漕ぎ着ける。
ぐったりとしているし、肩凝りは酷いし、腰も痛むし、眠いし、
毎朝の起き抜けの吐き気、嘔吐きは有るし、疲労困憊…。
其れに加え、四月に入ってからと言うもの、朝の通勤電車が酷過ぎる。
余りの混雑で毎日遅延し、真面に時間通りに着いた例が無い。
国鉄も何だが、敢えて混んでいる電車、車輛に乗ろうとする日本人も馬鹿だ。
如何して、乗車したら、空いている車内中央に移動しないのか。
乗降口付近に固まる所為で、ぎうぎう詰めで、扉も閉まらずに遅延する。
日本人が馬鹿なのか、人間の習性なのかは知らないが、毎朝辟易する。
余計な疲労が加わり、仕事も一杯一杯で、卒倒しそうだ…。
そんな中、今週三度目、独りで昼御飯を摂りに外へ出る。
外気に触れた途端、得も言われぬ解放感と、風を浴びて清涼感を感じる。
正に息抜きで、此れは仕事をする上で大事だな。
さて、何処に行こうか悩んでしまう。
久し振りに「蒙古タンメン 中本」でも良いかなと思うも、現在、
「*」の具合が芳しくなく、塗り薬を塗布している程なので危険だな…。
困った時は、此処最近のお気に入りの此方に甘んじてしまおう。
そう言えば、此方では未だ「ラーメン」しか頂いていないので、
「もりそば」を頂いてみるのも、そろそろ良かろう。
店に着けば、行列も無く、店内にも空きが見られそう。
券売機で食券を購入するのだが、普通に「もりそば」では面白くないので、
此の系列では必ず生玉子を付ける様にしている。
余り考えずに「もり玉子」の釦を押すも、後のフェスティヴァルだ。
生玉子は「もりなま」だと知っているのに、如何言う訳だか、間違ってしまう。
嗚呼、疲れているんだな…。
「もりなま」よりも五〇円高い「もり玉子(味玉)」の食券を購入してしまい、
案内された席に着席し、食券を手渡すが、こう言う時、育ちの良さが出て、
自分の失敗を棚に上げ、厚かましく、「もりなま」に替えて貰うだなんて、
そんな厚顔無恥な真似は出来る筈も無く、大人しく、自分の非を受け入れる。
何もかも、自分が悪いのであって、店は何一つ悪くないのだから…。
落ち込んだ儘、冷水を呷り、出来上がりをヂッと待とう。
店内奥のカウンター席に座るのは初めてで、目の前では店主が大きな声で、
聞き取れない滑舌で話をしており、店内に響き渡っている。
入った頃合いが悪かったのか、十五分強でつけ麺が出来上がる。
麺は随分と前に出来上がり、準備は出来ていた様だが…。
間違って発注してしまった「もり玉子」だが、確りと味わわせて頂こう。
麺を手繰り、茶褐色のつけ汁にどっぷりと浸して啜る。
拳骨、豚足、鶏を基本に、挽き肉や魚介の風味を加えると言うが、
此方のは濃厚で、魚粉も結構な量が入り、すっきりとした旨味と言うより、
動物系のパンチの効いた味わいが突出しており、個人的には好みだ。
油分が多目で、サラッとした「東池袋大勝軒」系の中では可也の濃い目。
然し、甘酸っぱい酸味の御蔭で、執拗さが和らげられるので食べ易い。
麺は茹で上げ、水で〆られてから放置されていた所為も有ろうか、
やや伸びた感が有り、今迄の「ラーメン」で味わった衝撃的な旨さから、
乖離してしまっている印象で、些かの残念さは否めない。
其れでも、ツルツルし過ぎず、麺自体の旨味が感じられる物で、
一定の満足感は有り、量も多いので、一気に啜り、喉越しを堪能する。
叉焼はむっちりとした弾力の有る物や、端っこの味の染みた部位も入る。
麺麻は相変わらず多目に入っているが、「もりメンマ」にしようと思うも、
一〇五〇円と値が張るので諦めたが、此れで十分な量かも知れないな。
麺の量に怯みそうになったが、完食し、つけ汁も飲み干し、身体を傷め付ける。