◆「東池袋大勝軒 南池袋店」【池袋】
◎「ラーメン」七五〇円＋「中盛り」無料
…先週火曜日。
一週間が始まって二日目の火曜日だが、途方も無く、永く感じる。
数字に追われ、毎日一喜一憂し、気が気じゃない…。
そんな、肩が凝る合間に、一時の休息の時間。
此の日も独りで昼御飯を摂る事に成り、何にしようかと徘徊する。
選択肢として、ラーメン以外は浮かばないのが困る。
何でも揃っている池袋の街だが、身体を悪くして生き急ぐかの様に、
ラーメンを食べたくなってしまうのだから仕方無いな…。
夢遊病者の様に、ふらふらと辿り着けば、雨が降っていても行列だ。
考えが甘かったと、自分の甘さを痛感し、此れは人生と一緒だな…。
僕の読みが全てに於いて甘かった所で、第二希望の此方へ。
直営店である此方に関しても、再訪しないととは思っていた所だ。
隣の「ラーメン 二郎」の行列を余所に、此方は空席も有る。
券売機で購入する食券は「ラーメン」で。
「もりそば」で有名な此方だが、最近は「ラーメン」が頗る良い。
カウンター中程の席に座る様に促され、食券を提示すると、
並盛りか中盛りかを訊かれ、腕白なデヴは迷う事無く、中盛りで御願いする。
一向に痩せる気の無い駄目中年…。
待っている間、店内を見渡せば、財布を片手に、カーデガンを引っ掛け、
ダルサンを突っ掛けたオフィスレデーの姿も見られ、正しい昼休みの光景だ。
そして、二年二ヶ月振りに対面するラーメンは、其の丼の大きさに驚く。
丸で、此処は「永福町大勝軒」系列かしらと錯覚しそうになる。
大きな丼を受け取り、先ずは蓮華でプースーから啜ろう。
僅かに茶濁したプースーは、魚介系の出汁がガツンと来て旨い。
其れにしても、胃袋に染み入ると言うか、身体に染み渡る旨さで、
我を忘れ、何口も立て続けに啜ってしまう程。
さて、大量の麺を持ち上げて啜る。
中太の真っ直ぐの麺は余計に多く感じられるが、怯んだら終わりだ。
ツルツルとした口当たりは、「多加水卵中太麺」其の物と言った感じ。
個人的には其方の方が好みだが、喉の通りが良いのも悪くない。
如何せん、此れだけの量が有ると、勢い良く啜り続けないと駄目なので。
脂身が多く、トロっと蕩ける物も良いのだが、こう言うのも好きだナァ～。
歳を取って来た証拠だろうか。
他には、敢えて支那竹と呼びたい麺麻と、海苔、鳴門。
昔乍らの良さ、旨さを感じさせて呉れる、珠玉の一杯だろう。
暖簾分けされた「大勝軒」は数多在るが、ちゃんとした物を出して貰いたい。
