続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「いづみや第二支店」【大宮】

◆「いづみや第二支店」【大宮】

 …水曜日。
  辛く、厳しく、険しい時期が遣って来た。
  仕事でも一年で一番の繁忙期を迎え、土日もへったくれも無く、
  休みも儘成らないカースト最下層へと逆戻りし、心身は疲労困憊で襤褸襤褸…。
  前日火曜日の評価面談も、緊張と生来の欲の無さで、成果を訴える事も出来ず、
  ぐだぐだで、本当、不器用で、生きるのに向いていない性格だと思う。
  そんな、給料が下がるであろう面談を終え、翌日は代休に充てる。
  もう、休みたい曜日を選ぶ余地も無く、休める日に休まないと無理…。
  心身共に疲弊してしまったので、此の日は昼間っから呑みたい気分。
  呑んで、駄目に成ってしまいたくなり、大宮の街へと出る。
  月末で懐も傷んでいるのに、僕が一時期、酒に溺れていた頃に足繁く通った、
  朝の九時から開いている此方の酒場に、正午過ぎに転がり込む。
  入口入って直ぐの外が見える席に腰掛け、灼熱の屋外を眺め乍ら一杯飲ろう。

 ◎「生ビール(小)」四三〇円
 …先ずは、遣る気の無さそうな女中さんを引き留め、麦酒を発注する。
  先月、先々月辺りからちょこちょこ再訪する様に成ったが、以前は、
  「生ビール(中)」を発注していたが、「小」でも十分な量で、
  「小」と言えども、余所で言う所の「中」のジョッキの大きさなので。
  独り、心の中で乾杯し、背徳を味わうべく、昼間の酒宴の開始。
  
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 ◎「もつ煮込み」一七〇円
 …「いづみや」を語る上で絶対に外せないのが、此の煮込み。
  此方に惹かれる切っ掛けも、此の煮込みで、此方を初めて訪れたのは、
  大学生の頃で、通学途中の大宮駅の乗り換えで態々途中下車し、
  昼御飯に「もつ煮込み定食」を頂いて以来、彼是、二〇年の付き合いだ。
  当時居た女中さん達は引退し、昔懐かしさは薄れるが、此の味は健在だ。
  プルップルのモツは実に軟らかく煮込まれており、一時期、味が変わったが、
  今は当時を髣髴とさせる出来に近付いており、満足の味だ。
  味噌ではなく、醤油味だが、煮込まれてコクが出ており、味わい深さが有る。
  具は蒟蒻と刻み葱のみと言うのも有り難く、余り具沢山の物は好まない。
  練り辛子が添えられるのも珍しい。

 ◎「ホッピー」四〇〇円
 …麦酒を呑み終え、続いてはカクテルに替えよう。
  そう、僕の一番好きなカクテル、ホッピーだ。
  トム・クルーズが作らない方のカクテルね…。
  ホッピーは勿論、白に決まっており、黒は邪道だ。
  然し、ギャルは黒に限る…。
  焼酎多目のホッピーは、昼間っからだと結構効く。

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 ◎「カツ煮」四〇〇円
 …さて、煮込みも食べ終えてしまったので、肴を発注しよう。
  白板に記された「ちくわの磯部揚げ」も惹かれたが、如何言う訳だか、
  「カツ煮」と言うの物に異様に魅せられてしまうのだ。
  腕白な男子の心が抜け切れていないからだろうか…。
  此の手の食べ物が妙に好きでね。
  カツは豚肉らしからぬ軟らかさで、先日の「旬 おふくろ亭」の様な感じだが、
  玉葱のショリショリした感じと、煮汁の甘辛さは中々に良い。
  玉子は半熟な感じではないが、まあ良い。
  しんなりした部分と、カリッとした部分が味わえるカツの衣が素敵だ。
  此りゃ、ホッピーが進んで仕方が無い。

 麦酒一杯、ホッピー三杯を頂き、灼熱地獄に飛び出せば、眩暈がしそうだ。
 早見優から誘惑光線を浴びてはいないけど、クラッとしてしまう…。