◆「らーめん よし丸」【高田馬場】
…昨日。
待ちに待った週末、天気も頗る良く、此れは絶好の外出日和だ。
十七時からの忘年会を前に、日中は出掛けてみよう。
最寄り駅ではないが、高田馬場から歩いて、散歩がてら。
其の前に、昼御飯を頂こうと、此方へ四ヶ月振りに御邪魔する。
此方に寄る為に、高田馬場駅下車にしたに過ぎない…。
其の昔、埼玉県は鶴ヶ島に店を構え、足繁く通った懐かしの味だ。
正午前の為、店内は空席も有り、じっくりと味わおう。
◎「ビール」五〇〇円
…券売機で食券を購入し、勿論、麦酒は欠かせない。
昼間っから呑むなんぞ、休日の特権、贅沢の極みだから。
「黒ラベル」の瓶と、冷えたコップを受け取り、手酌で飲る。
エロを見る前に、酒で気分を高めるなんざ、小粋だわぃ。
一寸、一瓶じゃ物足りないが…。
◎「特つけめん」八〇〇円+「全部のせ」一六〇円
…さてさて、ラーメンはと言うと、此方では専ら此れ一辺倒。
鶴ヶ島時分から、ずっと此ればかり。
ラーメンだと、店名を冠した、魚介と豚骨を合わせた「よし丸ラーメン」で、
其のつけ麺版とも言えるのが、此の「特つけめん」。
券売機に釦を見付けられず、えいやと「全部のせ」の食券も購入。
出て来て納得、玉子と海苔が増えただけで、叉焼は増えていないわね。
道理で一六〇円な訳だ…。
気を取り直し、青春の味をじっくりと頂こう。
麺の上の具をつけ汁に移し、麺を手繰り、つけ汁に浸して啜る。
無化調を謳うプースーは、魚介と豚骨の合わせ技。
此方の豚骨スープは、豚の頭のみを使用し、只管、スープと睨めっこで、
丁寧な灰汁取り作業、火加減、スープの色、匂い、蓋の開閉を調節し、
豚の頭が砂状、粉状に成る迄、丹念に煮込んで混ぜると言う。
魚介スープは拳骨をコトコト八時間以上煮込み、此れも火加減の調節を行い、
魚をぎゅうぎゅうに押し込み、出汁が出たら急冷保存し、
豚の油に魚の香り付けをし、此の油でプースーに蓋をし、香りと旨味を保つ。
そんな能書きが貼られており、正に、其れに相応しい旨さだ。
魚粉と豚骨のザラッとした舌触りが感じられ、出汁感が伝わって来る。
国産小麦粉を一〇〇パーセントで、特別な粉末梘水を使用し、
準強力粉と中力粉の配合で、ツルツル、モチモチ感を意識していると言う。
艶艶と光り輝く麺は、冷水で確りと〆られており、矢張り旨いな。
さて、主役とも言うべき叉焼は、秀逸としか言い様が無い。
バラ肉を巻いた物は、つけ汁の温度で蕩け、@が崩れ掛けている。
赤身の部位は程好い噛み応えと軟らかさが共存し、ホロホロと解れる。
脂身の部位はトロットロで、麦酒の摘みとしても最高だ。
玉子の黄身はねっとりと濃厚で、味付けも宜しい。
後半は卓上の「ラー油のかす」を麺に塗して、趣きを変えて頂く。
最後は出汁の十分出たつけ汁をグイッと其の儘に飲み干し、養分を摂り入れる。
昔は此の味が埼玉で食べられたのにナァ…。
~御負け~
護国寺を訪れたのは午後九時じゃなく、午後二時…。
館内は身体が火照った人の熱気で暑く、半袖に成るも、耐えられずに退場…。