続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「夜泣」【大宮】

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◆「夜泣」【大宮】

 ◎「特製チャンポン」八五〇円

 …昨日。
  漸く辿り着いた週末の休日。
  心臓の塩梅は何とか調子は上々で、不整脈も余り見られない。
  然りとて、肩凝りはゴリッゴリで酷いし、ヘルニアも出そうだし、
  胃痛もするし、身体は重いし、御負けに気持ちも重いし…。
  前の晩は鯨飲し、〆に大蒜たっぷりのラーメンも食べたし、
  帰宅後は布団で気絶し、其の儘、朝を迎え、ぐったりと身体は猛烈に重たい。
  部屋中、大蒜の臭いが充満している…。
  休日と言うのに、何だか心も重たく、晴れがましい感じが無い。
  そんな午前中は極めて自堕落に過ごし、怠さが抜けない。
  何とか、昼前に動き出し、買い物がてら外に出る。
  正午を廻り、さて、昼御飯でも頂こうかしらね。
  「鮨処 いっしん」のマスターが、以前から、其処其処美味しいと薦めていた、
  「そば処 長山」に初めて伺おうと向かうも、何てこったい、駐車場が満車。
  過去、何度か御邪魔しようと試みているが、其の度に満車で振られっ放し。
  彼是と他を考えるのも億劫なので、「そば処 長山」から程近く、
  一〇年以上も其の存在は知っているも、とても入るのに勇気が要る為、
  及び腰に成っていた此方へ、勇気を出して、意を決して入ってみよう。
  其の名も「夜泣」と言い、「ラーメン」、「長崎チャンポン」を売りにした、
  昔乍らの昭和の遺産とも言う様な、何とも風情の有る此方。
  「夜鳴」ではなく、「夜泣」と言う事で、宇津救命丸が効きそうだ…。
  硝子戸を開けて中に入ると、女将さんと思しき老女が客席に腰掛け、
  テレヴィヂョンを観乍ら、寛いでおり、先客は誰も居ない。
  店内は昭和四〇年代から時間が止まったかの様な内観で、些か不安に成る。
  メニューを眺め、噂通り「長崎チャンポン」と言うのが有る。
  其の隣に、一五〇円高い「特製チャンポン」と言うのも有り、其れを発注。
  すると、座敷席の奥から、御店主と思しき御老人が突如として現れ、
  厨房に入って行き、徐に調理が始まり、様々な驚きが有る…。
  厨房内からは、中華鍋で炒める音が聞こえ、本格的な感じが伝わる。
  気付けば、テレヴィヂョンは「とと姉ちゃん」から「真田丸」へ。
  一〇分程で「特製チャンポン」が配膳されるが、写真から御分かりかと思うが、
  テーブルが傾いている為、プースーも丼の中で傾いているが、まあ良かろう。
  さて、先ずはプースーから啜ろう。
  白濁し、やや茶色を帯びており、一口啜ると、意外にもあっさりとした味わい。
  豚骨を基本としている様だが、サラッとした、さっぱり目だ。
  何か、僕が知っている「チャンポン」とは異なる味わいを感じ、
  此れは何だろうと分析してみると、うん、ソースだ。
  隠し味程度に、ウスターソースを使用している様に感じられる。
  尤も、僕は馬鹿舌なので、当てに成らないが…。
  具は随分と入っており、正に具沢山。
  萌やし、キャベツ、人参、韮、玉葱、木耳、竹輪、薩摩揚げ、蒲鉾、
  海老、烏賊、小柱、浅蜊、豚肉の姿が見て取れる。 
  麺を手繰り、啜ってみよう。
  ん!?何だ、此の軟らかさは。
  フニャっとした、今迄に味わった事の無い軟らかさ、食感だ。
  良く言えば珍しい、悪く言えば気持ち悪い、何とも不思議な食感に戸惑う。
  提供される際、女将さんから、胡椒は卓上の物を使う様にと促されるが、
  結局、胡椒は最後迄使わずに食べ終え、汗だくで店を出る。
  何とも、興味深い、不思議な店だ…。