続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「らーめん 山頭火」【明治神宮前】

◆「らーめん 山頭火」【明治神宮前

 …四月二日に頭髪を切り落として以来、すっかり伸び放題に成ってしまい、
  赤貧生活の為に散髪にすら行けなかったので、漸く身軽に成りに行く。
  自動車税、固定資産税の徴収も有り、身嗜みに使う金すら残っていないんだから、
  憐れと言うか、到底、社会人とは思えない様な暮らし振りに情け無くなる…。
  何とか、散髪の算段も付き、表参道へと向かう。
  と、其の前に、先ずは腹拵え。
  前回は「九州じゃんがら 原宿1F店」で、麦酒の前にラーメンが出され、
  随分と困ってしまったので回避し、「野方ホープ 原宿店」、「光麺」とも悩み、
  結果、此方の「とろ肉」を頂きたい欲求に負け、一月三十一日以来の訪店。

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 ◎「生ビール」五二〇円+「とろ肉別皿盛り」七二〇円
 …店に着けば、何とか空席も有り、毎度の店内奥の方へ案内される。
  カウンター席の隙間に挟まり、メニューを眺め、発注をしよう。
  前回同様、麦酒と「特選とろ肉らーめん(しお)」にしようかと思うも、
  其処は矢張り、生来の堪え性の無さは治っておらず、悪い虫が騒ぎ出し、
  豪勢にも七二〇円も取られる「とろ肉別皿盛り」を摘みに発注してしまう。
  此れじゃ、金に羽根が付いた様に飛んで消えて行く訳だな…。
  麦酒が先に遣って来て、梅雨入りして蒸し暑いので、先ずは喉湿し。
  グイッと黄金色のプリン体を呷れば、何たる爽快感だろうか。
  そして、程無くして、「とろ肉」の御出座しに、期待にAカップの胸が膨らむ。
  豚一頭から僅か二~三〇〇グラムしか取れないと言う貴重な頬肉は、
  非常に軟らかく、常温から口内に移れば、其の温度で蕩けてしまう。
  嗚呼、悶絶して、馬鹿に成って、明後日の方向に飛んで行ってしまいそう…。
  ラーメンに入って、熱が加わった状態のトロンと蕩ける感じも良いのだが、
  常温の脂身の肌理細かな舌触りと言うのが、滑らかで最高だ。
  味付けも確りとされており、此れは酒の摘みとしては至高の逸品だな。

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 ◎「しおらーめん」八七〇円
 …混雑の所為で、ラーメンの出来上がりに時間が掛かると思い、
  麦酒を半分程頂いた所で、早目に発注を済ませて置こう。
  厨房内は店主氏を除いて、後は全員、名前が横文字であろう労働力ばかり。
  昔、某家電量販店の女性外国人店員の名札に「らたなぽん」と、
  平仮名で書いてあったのは、何だか妙に笑ってしまったが…。
  其れは兎も角、ラーメンは此方では「しおらーめん」が宜しいわね。
  旭川の本店でも頂いた事が有るが、「しょうゆ」、「みそ」よりも「しお」だ。
  個人的には、「山頭火」よりも前に、派生した「風来居」で産湯を使ったが、
  うん、矢張り、「しお」が一番旨いだろうな。
  さて、出て来たラーメンに、残して置いた「とろ肉」二枚を入れて食べよう。
  先ずは、蓮華でプースーから啜ろう。
  白濁した綺麗なプースーは、何度頂いても、此の一口目は痺れる旨さだ。
  コクが有るのだが、すっきりとした味わいで、円やかで、角の取れた感じ。
  豚骨、野菜、干魚を夫々に合った温度で煮出した後、混ぜ合わせ、
  完成させていると言い、最後の一滴迄飲み干せる事を意識している為、
  必要以上に塩分を加えていないと言うのが売りで、甘味が感じられる。
  遠くの方で、大蒜の風味とコクも感じられる気がする。
  麺は細い縮れ麺で、鹹水が少ない低加水なので、表面はややザラッとしており、
  啜り心地は好きな部類で、ポキッと言う食感、歯触りが中々だ。
  プースーとの絡み、持ち上げも言わずもがな宜しい。
  具の叉焼は、端っこの部位の物だが、赤身と脂身が程良く調和した、
  豚バラ肉の一部分だけを使用し、長時間煮込まない事で、
  肉本来の旨味がする味に仕上げていると言う触れ込みで、赤身と脂身共に旨い。
  「とろ肉」にはやや劣るが、此れでも十分だなと唸ってしまう。
  そして、取って置いた「とろ肉」は、プースーの熱でプルンプルンに蕩け、
  丸で、グラビヤアイドルの様な肉感に、思わず股間も熱くなりそうだ…。
  馬鹿は兎も角、トロットロに蕩け、身悶えする旨さだ。
  嗚呼、僕が石油王なら、「特選とろ肉らーめん」を更に発注したのに…。
  具は他に、麺麻、木耳、鳴門、小梅。
  最後はプースーを残らず飲み干し、養分を存分に吸収する駄目中年…。
  髪型はと言うと、中学生の坊主頭以来、おでこ全開にしてみると言う暴挙。