◆「ジャンプ」【一ノ割】
◎「ラーメン(並)」七八〇円+「豚増し」二〇〇円
…六連勤明けの二連休も、二日目にして最終日。
昨晩は呑んで帰り、直ぐにバタンキュウで引っ繰り返る駄目さ加減。
目覚ましを掛けずに眠れるのは有難い事だが、早くに目が覚めてしまい、
其の後、寝たり、起きたりを繰り返し、九時過ぎに起き出す。
本当なら、永眠並みに寝て居たいのだが、明日から仕事だしな…。
重苦しい身体を擡げ、風呂に入り、身を清め、全うな人間に戻った所で、
一〇時に家を出て、二ヶ月振りの高血圧の病院へ。
六月末は一三二/七十二と、順調に下がっていたが、今回はと言うと、
薬物はちゃんと飲み続けているのだが、外的要因が重たかったかな…。
一〇時半に診察を終え、さて、昼御飯を摂りに、ちょいと遠出しよう。
七月二十五日以来、一ヶ月振りの此方で大蒜補充と行こう。
東京環状の激しい渋滞に巻き込まれ乍ら、やっとこさっとこ正午に到着。
店外にはゆとり世代の団体含め、五人の待ちだ。
何てこったいと、自分の運の無さを嘆き、店内に入り、何時もの食券購入。
運が無いと言えば、昨日、「スシロー」で「まぐろ山かけ」を発注したが、
とろろが乗っていない「軍艦ねぎまぐろ」が出て来ると言う位、運が無い。
海老天蕎麦を発注して、海老天が乗っていないとか、大蒜を入れ忘れられたり、
如何してこうも、僕と言う人間が不運なのだろうかと、逆子の所為にしてみる。
其れはさて置き、二、三分で店内ベンチへと昇格し、五分程で着席と相成る。
食券を提示し、冷水を汲み、厨房内を見遣れば、店主氏含む、何時もの三人。
青い三角定規と同じ編成。
一〇分程で、無料の乗せ物を訊かれ、「全増し、味玉で」と告げる。
そして、一ヶ月振りに丼を受け取り、手元へと下ろす。
毎回、此の瞬間は、胸が高鳴る。
蓮華を手に取り、先ずはプースーから啜る。
何時も乍らの酸味が感じられるが、初めは此の酸味に違和感を覚えたが、
今では何て事は無く、醤油ダレが効いている証だろうと捉え、美味しく頂く。
動物系の出汁の衝撃、存在感は凄まじく、とろみが有り、一気に引き込まれる。
舌を撃ち抜かれ、思わず五口立て続けに啜ってしまい、再会を喜ぶ。
野菜はシャキシャキとクタクタの中間で、時折、葱のショリっと言う歯触り、
風味が駆け抜け、卓上の醤油ダレをドレッシング感覚でぶっ掛けて頂けば、
コロコロの背脂が濃厚さを演出して呉れ、野菜嫌いでもモリモリ頬張れる。
麺に取り掛かれば、相変わらず、力強さが光る、畝りが感じられる自家製麺。
ゴワゴワとして、ワッシワッシと喰らい付きたくなる、荒荒しい極太麺。
麺の縮れが、刻み大蒜を連れて来る感じで、口内に大蒜の風味も花を咲かせる。
豚は言う迄も無く、紛れも無い、何時も通りの「ネ申月豕」。
肉の繊維がふさふさと毛羽立って、プースーに浸された御蔭で、
其の熱で蕩けており、自信の力でしゃんとしている事が出来ない程にトロトロ。
もう、言わずもがなの旨さで、此の豚を超えるのは無いなと断言したい。
飽く迄も、意見には個人差が有るので悪しからず…。
味付け玉子は可も無く不可も無く、及第点と言った感じ。
汗だくで平らげ、今度はもう少し涼しく成ったら再訪しようと心に誓う。