◆「鮨処 いっしん」【日進】
…先週金曜日。
九月六日に突如として齎された、此方が閉店すると言う衝撃的な報せ。
其れから約一ヶ月、ずっと気分もグッと落ち込み、喪失感に苛まれて過ごす。
此方に伺う様に成って十二年。
略毎週欠かさず通い、使った金額を概算で出したら、ざっと二五〇万円。
僕の胃袋と心を満たして呉れ、僕の生き甲斐だった此方が無くなるなんて、
考えたくもないし、考えられないし、此の先、僕が生きて行ける自信も失う…。
そんな最終日、仕事を終えて二〇時に駆け付けると、店内は満席。
先陣の御近所さんが確保した座敷席に混ざり、本当に最後の最後の「いっしん」。
酢飯が無いと言う宣告だったが、何とか握って出して呉れる。
もう、思い出が多過ぎ、思いが強過ぎ、陳腐な言葉では言い表せない。
写真が全てを物語っているので、最後も写真のみで御勘弁を…。
◎「生ビール(中)」五八〇円
◎「〆鯖」七九〇円
◎「サーモン」二五〇円
◎「ウーロンハイ」三七〇円
◎「生サンマ」三五〇円
◎「ぼたん海老」三五〇円
◎「鰯」一九〇円
◎「真鯛」二五〇円
◎「鯵」二五〇円
◎「煮穴子」三五〇円
◎「小鰭」二五〇円
◎「まぐろ」二五〇円
◎「筋子」三五〇円
◎「鮟鱇肝」五五〇円
◎「つぶ貝」+「〆鯖」+「やりいか」+「平貝」+「ほたて貝」+「すみいか」
三六〇〇円
◎「鉄火巻き」二五〇円
◎「鉄火巻き」二五〇円
麦酒一杯、烏龍ハイ二杯を頂き、最後の客と成り、心ばかりの御礼の品を渡し、
号泣してしまい、御礼を言っても言い尽くせない程の思いで退店する。
灯りの消えた店。
僕の心の灯も消えた瞬間でもある…。
有難う、「いっしん」さん、マスター、ママさん。