…日曜日。
九連勤後の三連休初日の土曜日は、都内の神社巡りの後、
北朝霞での毎年恒例の忘年会に参加し、忘年するべく記憶を失くして帰宅。
翌日の日曜日、三連休の中日は、伸び切った頭髪を切り落としに出掛ける。
先ずは、ちょいと一杯飲り乍ら、ラーメンでも啜ろうと言う寸法。
と来れば、此の街には、選択肢は此方しか無いのが辛い…。
◎「生ビール」五二〇円+「とろ肉別皿盛り」七二〇円
…店に着き、空席も何とか有り、カウンター席にヨッコイ、ショーイチ。
浅黒い、横文字の名前であろう店員氏に発注。
麦酒と、此方では必須の「とろ肉」を今回も摘みとして頂く。
迎え酒宜しく、麦酒をグイッと呷り、炭酸の爽快感が駆け抜ける。
さて、「とろ肉」はと言うと、見た目で既に美味しい。
豚一頭から僅か二~三〇〇グラムしか取れないと言う貴重な頬肉は、
非常に軟らかく、口内の温度で脂が融け出し、旨さが口一杯に拡がる。
もう、身悶えして馬鹿に成ってしまいそうで困る。
口に入れた瞬間に蕩けるとは、正に此の事だな。
鮪のトロにも決して負けない旨さだ。
◎「しおらーめん」八七〇円
…麦酒を半分程呷った所で発注したラーメンが出来上がって来る。
今回も「しお」で発注してみる。
普段、塩ラーメンなんぞ、滅多に頂かないが、此方のは別だ。
同じ塩でも、食べ甲斐が有り、物足り無さも感じないのが良い。
さて、残して置いた「とろ肉」三切れを丼に投入し、いざ頂こう。
先ずは蓮華でプースーから啜る。
嗚呼、何度頂いても、さっぱりとした中にコクが有り、パンチも効いている。
豚骨、野菜、干魚を夫々に合った温度で煮出した後、混ぜ合わせ、
完成させていると言い、最後の一滴迄飲み干せる事を意識している為、
必要以上に塩分を加えていないと言うのが売りで、甘味が感じられる。
紅をさした色白で細身の女性の形象と言うだけあり、優しい味わいがする。
麺は低加水の縮れ麺で、ザラッとした感じと、モソっとした食感が好み。
プースーとの絡みも良く、持ち上げも良い。
叉焼は「とろ肉」には負けるが、ホロっと解れる軟らかさと、
脂身の蕩ける旨さを併せ持ち、中々に食べ出が有る。
後から投入した「とろ肉」は、プースーの温度で更に蕩け具合が増す。
もう、座り小便して馬鹿に成ってしまいそう…。
具は他に麺麻、木耳、葱、小梅。
プースーは全て飲み干し、養分は無駄にしない。