◎「ぶた入りラーメン」八〇〇円
…昨日。
九連勤の後の三連休を終え、労働を開始して三日目。
此の日を乗り切れば、金曜日、土曜日と何とか休日に漕ぎ着けられる。
此の日も朝は池袋へと出向き、残務を熟し、午後から蟹工船に乗船と言う流れ。
最早、乗船しない日は無いので…。
正午過ぎに仕事を切り上げ、移動を開始する。
前々日、毎月の御愉しみ、「鶏の穴」の限定ラーメンを頂いたので、
今回は通常通り、毎度の此方でガッツリと頂こうかしらね。
何時もより早く、十二時半に到着すれば、一〇名強の行列。
中には、自分で稼いでもいない高等学校生の集団も居る。
此の手の物は、自分で稼ぐ様に成ってから食べる物と言う偏見が有る為、
鬱陶しさを感じつつも、行列の最後尾に接続。
此方に関しては、回転が早いので、然程待たずに済むと言うのは心得ている。
案の定、一〇分程で店内に入り、券売機で食券を購入し、食券の改札を受け、
其れから一〇分弱、ヂッと息を潜める様にして、席が空くのを待ち、
冷水を汲み、空席に腰掛け、食券を提示し、更に出来上がりを待つ。
厨房内は何時もの二人体制で、時折交わされる会話も興味深い。
さて、無料の乗せ物を不意に訊かれ、何時も通り、「野菜、脂で」と告げる。
そして、約二週間振りの対面を果たし、一気に期待が高まる。
相変わらず、豚は端肉を入れられる傾向が続いているな…。
気を取り直し、先ずは、蓮華を手に取り、プースーから啜る。
見た目から、乳化していようと言う事は推測出来、いざ啜れば、
「あ゛~!」と心の中で叫んでしまいそうな旨さで、五臓六腑に染み渡る。
「ラーメン 二郎」に造詣の深い方々には彼是と言われている様だが、
豚の出汁が存分に感じられるし、醤油ダレの味わい、甘味、辛味も感じられる。
薄いと言う印象は無くは無いが、僕の馬鹿舌、貧乏舌には十分に美味しい。
野菜は、卓上の醤油ダレをドレッシング感覚でぶっ掛けてから頂く。
背脂の塊が豪快に乗り、其れだけで野菜の価値が上がる。
シャキシャキとクタクタの中間で、ややシャキシャキ寄りだが問題無い。
麺は相変わらずの自家製麺で、太さも有り、食べ出、旨さは抜群だ。
只、何時もより、やや軟らか目で、デロンとした感じだが、
他の「ラーメン 二郎」っぽさを味わえるとでも言おうか。
此方では大体、力強い腰と弾力の麺を頂く事が多いので、却って新鮮だ。
さて、豚だ。
屑肉と言っては何だが、端っこの部位、端肉が殆どだが、今回のは、
脂身のトロンとした部位は蕩ける旨さで、赤身は味が染みて濃い味だ。
ちゃんとした切り身も入っており、其れはむっちりとした食感で、
何時も通りの旨さで、言うなれば、安心安定の豚。
総体的にも安定感の有る一杯で、此れを汗だくで食べ終え、蟹工船に乗船する。