◎「ラーメン（並）」七〇〇円
…昨晩。
伴天連正月休暇、三連休の初日。
同僚の方が会社を辞めて仙台に戻られると言う報を今週聞き、
急遽、送別会兼忘年会を三人で執り行う事と相成る。
一番ペーペーの僕が毎回段取りを付けるのが常。
二次会は「串カツ 田中」で無難に酒をしこたま呷り、さあ、〆だ。
時刻は二十三時半。
既に麦酒二杯、烏龍ハイ三杯、ホッピー六杯を呷り、ヘベのレケを通り越す。
ベロンベロン、グデングデン、グヅグヅと言った擬音が似合う。
初めから、〆は此方で暴力的なラーメンと大蒜摂取が目的なので、
例え、酔っ払って前後不覚の状態でも、確りと〆ないといけない。
店に入り、券売機で食券を購入し、冷水を汲んで着席。
食券を提示し、冷水で酔いを醒まし、程無くして無料の乗せ物を訊かれる。
休みなので勿論、「全増しで」と御願いする。
普段、摂取したくても我慢を強いられる暮らしなので、偶には弾けたい。
丼を受け取り、もう、味もへったくれも無い状態だが、取り敢えず頂こう。
正直、味の詳細な記憶は殆ど無い。
然し、プースーを啜れば、化学調味料の味わいがヴィンヴィンと伝わり、
何ともケミカルな感じだがしたのは憶えている。
拳骨、鶏ガラ、背ガラ、モミジ、香味野菜を八時間丹念に炊き込み、
旨味だけを凝縮する為に余分な水分を飛ばし、ゼラチン質が多いトロトロした、
其の凝縮スープに背脂を入れる事で、其の凝縮されたスープにコク、旨味、
甘味を与え、麺との絡みが格段に増し、混ぜた瞬間に麺を離さない、
パンチの効いた濃厚なスープと言う触れ込みだが、仔細の記憶は無い…。
其れにしても、随分とプースーの量が少ないのが寂しいな。
卓上の醤油ダレをドレッシング感覚でぶっ掛けて頂いた野菜は、
シャキシャキとクタクタの中間で、此れだけはぶれずに褒めたい所。
麺は、特注の強靭な腰を持つ、ゴワゴワした極太麺で、「ニッセーデリカ」製。
酔っ払って覚束無い箸使いで、不器用に手繰り、ワッシワッシと啜った、
そんな記憶が有る様な、無い様な…。
豚に関しては、記憶の有無に拘らず分かっている。
豚臭くてパサパサ気味の白茶けた物だと。
大蒜の辛味が刺激的で、無駄に精を付けてしまった。
勿論、電車を乗り過ごし、シータクで帰った事は、想像に難くないだろう…。
