続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「居酒屋 やず」【宮原】

◆「居酒屋 やず」【宮原】

 …月曜日。
  元日から働き通しで、やっと、松の内最後の七日から三連休を勝ち取り、
  此の日、月曜日が最終日で、既に重苦しいサザエさん症候群に侵されている。
  晩に成り、何処かで心を安らかにさせないと、翌日からの仕事に障るので、
  億劫でも外に出て、酔っ払って駄目に成ってしまおう。
  今年最初の訪店をしようと、十二月十二日以来、約一ヶ月振りの此方へ。

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 ◎「ホッピー」四五〇円
 …店に入り、マスター、女中さんに挨拶を済ませ、カウンター席の端の方へ。
  常連でもないので、図々しく、常連客の間に挟まる様な真似は出来ない…。
  さて、一杯目は最早、ホッピーが定番。
  すっかり、外で麦酒を呑む事も随分と減った。
  御通しは出汁巻き玉子で、何とも言えない優しい味わいで泣けて来る。

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 ◎「いわし刺」四〇〇円
 …厨房前のカウンター席の端っこが空いたので、移動させて貰う。
  厨房内の冷蔵庫に貼られた、御薦めが記された白板が見えないので…。
  確りと、御薦めが見える位置に移動したので、肴を何にするか熟考しよう。
  良し、此れだ、寒鰯。
  発注すると、マスターが鰯を捌いて出して呉れる。
  醤油に卸生姜で頂けば、鰯は脂が乗り、プリッと新鮮で旨い。
  臭味も無く、脂は執拗くなく程好く、青魚の旨さを堪能出来る。

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 ◎「なます」無料
 …マスターが、膾を作ったからと、客に振る舞って呉れる。
  御節料理なんて頂かなくなったし、すっかり、此の手の料理には縁が無い。
  メニューに有っても、金を払って迄は食べないが、折角なので。
  もっと酸味が強い印象だったが、ツンとし過ぎず、何とも塩梅が絶妙だ。
  此れならば、僕だって美味しく頂け、矢張り、何を頂いても外れが無いな。

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 ◎「築地つくごんのねぎ天」三八〇円
 …御薦めメニューの中から、此れ又、気に成る物を発見。
  練り物で有名な佃權の「ねぎ天」と言うのが有る。
  何でも、年末にマスターが発注して、年明けに漸く入ったと言う人気商品とか。
  頂いてみると、表面はカリッと香ばしく、狐色に焼き上がり、
  中はムッチリとした弾力が印象的で、葱の風味が鼻腔を駆け抜ける。
  子供の頃は、此の手の練り物には何ら興味が無かったが、
  歳をして来ると、薩摩揚げを始め、堪らないものが有る。

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 ◎「こはだ酢漬」五〇〇円
 …何だか、乗って来てしまう。
  ホッピーも順調に減り、次なる肴は、此れは見逃せない。
  昨年九月末で「鮨処 いっしん」が閉店して以降、青魚も然りだが、
  〆鯖、小鰭を頂く機会も全く無くなり、此の機会を待っていた。
  大きさ的には、小鰭と言うより、鮗に近いか。
  此れ又、酢の加減も心地好く、身はしっとりとしている。
  鯖と違い、小鰭は確りと〆られているのが良い。

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 ◎「白菜漬」三八〇円
 …此方で漬物が有ると、つい発注してしまう。
  家で漬物を頂く機会も無いので、蕪や、此の白菜は魅力的だ。
  味の素多目で御願いすれば、マスターから、味の素を瓶の儘、手渡される。
  背脂を振り掛けるが如く、味の素増し増しで、醤油をぶっ掛けて頂く。
  昆布と柚子の風味が有り、白菜の甘味も感じられる。
  箸休め的な感じで、さっぱりと頂ける。

 気付けば、一瞬、寝入ってしまい、マスターに「大丈夫ですか?」と起こされる。
 ホッピーを六杯呷り、「電氣ブラン」には辿り着かずにドロンし、
 此の後は、当然乍ら、〆に向かう駄目中年…。