◆「三丁目 にしや食堂」【日進】
…水曜日。
此の日は、週の真ん中もっこり水曜日だが、如何にもこうにも、
心がもっきりと折られてしまったので、心身の静養が不可欠と考え、
売る程に余っている代休を充て、心身を解き放つ事に専念したい…。
午前中は極めて自堕落に過ごし、余計な事は考えない様に努める。
十一時半を前に、昼御飯がてら、ストレス発散に向かおうと思案する。
昨年八月二十三日以来、九ヶ月の御無沙汰と成ってしまっている此方へ。
入口の網戸を開けて中に入り、テーブル席を確保し、ヨッコイ、ショーイチ…。
◎「生ビール(中)」五〇〇円
…未だ午前中と言う事も有り、先客は一名のみで、女将さんに御挨拶し、
ジョッキを傾ける仕草でルービーを発注。
何時も通り、凍ったジョッキに注がれた、チンカチンカの冷やっこいルービー。
喉を大きく開き、冷たいプリン体を押し流せば、爽快感が押し寄せる。
◎「鶏の唐揚げ」五〇〇円
…さて、摘みはと言うと、もう、此れさえ有れば十分。
最近は最早、此れしか頂いていない。
此方に初めて御邪魔した時も、此の鶏の唐揚げ。
思い出の、と言うか、定食メニューの基本でもある。
別皿でマヨネーズとタルタルソースも付けて頂き、嬉しい限りだ。
こんがりと狐色に揚がった唐揚げは、カリッと香ばしく、油っぽさは無く、
何とも軽い仕上がりで、其れより何より、下味と言うか、味付けが秀逸。
ずっと此の味に魅せられて来ており、酒が進んで仕方無い。
鶏肉はジューシーで、身が引き締まり、歯を押し返さんばかりの弾力。
素晴らしいな。
◎「ホッピーセット」四〇〇円
…麦酒は一杯で止し、二杯目からはホッピーに突入。
気付けば、周囲は近隣の企業の月給取り連中に囲まれている。
そんな中、独り、昼間っから一杯飲ると言う、究極の贅沢と言うか、自慢だ。
焼酎の量が致死量で遣って来るので、あっと言う間に酔いが廻り、良い。
何だろう、もう、如何にでも成れ!此の儘、蒸発出来そうな気分に成る。
とは言え、理性解除スイッチが押されていないので、理性は保つ…。
スイッチで思い出したが、四十一年間、未だに遣る気スイッチが見当たらない。
麦酒一杯、致死量のホッピー二杯を呷り、良し、駄目に成ろう…。
~御負け~
腹はくちいは、酔っ払い過ぎだわ、帰宅後、即、轟沈…。